田中 光さんの小説4

本文

初デートプランを散々もめた挙げ句、鍵の家でゲーム大会&夕食ということとなった。だが、メジャーな対戦ゲームは一通りやってみたが真冬のワンサイドゲームになってしまうので、

『もう離さねえぞ、絶対』
『兄さん・・・』

「この作品は全年齢版で初心者でも大丈夫です!」と押しきられてパソコンのBLゲームをしていた。相変わらずBLに対しては強気な真冬である。
ゲームはとうとう義理の兄弟が結ばれるシーンとなり、鍵は拒絶反応から何度もマウスを放り投げようかと思ったが、後ろでは「ああ、何度見ても感動しますっ」と真冬が涙ぐんでいるから鍵はゲームを止めるに止められない。ちなみに今日の真冬は当然私服で、白のワンピースに薄桃色のカーディガンを羽織っていた。
二人はついにエンディングを見届け、
「どうでしたか先輩!?」
ものっすごい期待した目で見られても困る。しかし、やって損したというわけでもなく。
「んー、ストーリーはいいと思うよ。にしても性別を越えた愛ってのはすごいな。まさしくメンタル重視っていうかプラトニックというか」
この点には少し思うところがある。かつての真冬の言葉。
『真冬、普通に、男性から触られるの、や、です』
『でも、先輩LOVE。離れても、ずっと好きですよ~』
(あれは、真冬ちゃん流のプラトニックな愛ってやつ、なのかも。いや違うかな)
そんな鍵の考えをよそに真冬は、鍵がBLに興味を示したことに対して神妙に頷いていた。
「確かに『性別よりも互いを思う気持ちを重視する』ということはBLの魅力の一つといってもいいでしょう!なかなか鋭い考察ですね先輩。そのことを理解した先輩は今、BLへの第一歩を踏み出したのです!」
「踏み出したというより、人としてなにか踏み外している気がするよ」
「これで先輩と真冬は正真正銘の彼氏彼女ですね」
「ああ、ホントに理不尽な選択肢で好感度上がるなっ!」
相変わらず思考回路が全く読めない娘であった。
それでも真冬が満足げに微笑むから、まあいいかと思えた。これで晴れて恋人同士だし。

その時キッチンからピピッと炊飯器からご飯の炊けたアラームが聞こえた。
「お、そろそろ夕食の時間か」
「あ、では準備しますね」
――― そう、今日の一大イベント。
なんと真冬ちゃんが夕食を作ってくれると言うのだ!しかも普段料理しないが今日のために香澄さんから教わってきたという健気さがすでに感涙モノだ。

真冬は立ち上がると、今日持ってきていた大きめの紙袋を手にもった。
(そういや真冬ちゃんが持ってきたあの袋なんなんだろう。結局教えてくれなかったな)
食材は家に来る前に二人で買ってきてすでに冷蔵庫に入れてある。よってキッチンに向かえばいいはずなのに、真冬は紙袋を手に持って木製の引き戸の向こうにある洗面所に行って、扉を閉めてしまった。

『最近買ったファッションアイテムは?』と聞かれて『コスプレ』と答えるほど普段からネット通販で衣装を買う真冬であり、「鍵の家で料理をする」ことが決定事項になったときに「料理ならあこの服を着てみよう」と自分のコスプレコレクション(もちろん男装モノも含む)に思い当たるものがあったため、試しに持ってきたものの、
(改めて見ると、これは派手過ぎますよね・・・買っちゃったのはついつい出来心で、まあ確かに可愛いんですけどね、見せるとなるとドン引きされちゃうかも・・・)
なんとなく鍵が好きそうだな、と思い付きで持ってきたはいいが、果たして鍵が気に入ってくれるかは未知数である。
(ええい、もう!)
ここまできたら恥はかき捨て。洗面所のスペースでごそごそと着替え始めた。
この服を買ったのは中学のころなのに、今だに着るのができるのは悲しむべきか喜ぶべきか。


鍵は真冬の行動が気になりつつも、夕食の準備を先にしてようかと思い、腰を上げかけた。
すると扉の向こうから擦れ音が聞こえた。
(えええ何してるの料理の前に着替えていやちょっと待てこれは)
鍵の頭には様々な思考が巡っていた。気を落ち着かせようと周囲を見渡す。
今、鍵がいるリビング兼寝室があって、テレビ、ちゃぶ台、ベッドが窮屈ながらも一式揃っている。今はちゃぶ台の前にあぐらで座り、背後のベッドが背もたれの役割を果たしている。
そして洗面所では着替えが終わったようで、扉が開く。

鍵は絶句した。

メイドがいた。

非の打ちどころのないメイドさんがいた。

「えと、似合ってますか?先輩、じゃない、ご、ご主人さま・・・?」
後ろで手を組んで、照れながらしどろもどろで言葉を発する真冬が纏うのは、過剰なまでにフリルをあしらった、黒と白を基調にしたメイド服。
頭にはいつものリボンではなくレース付きのカチューシャを付けている。肩ひもおよび大きく空いた背中からは下着を着けていないのが窺える。
真冬が恥かしそうに顔を赤らめてスカートの裾をぎゅっとするもスカートは極端に短く、ガーターベルト装備の絶対領域が眩しい。
まあ、つまりは
「メイド・・・しかも『こ○が私の御主人様』のメイド服!?」
「お料理するならメイド服でしょう!それに、先輩、こういうの好きかなって思ったんですけど・・・」
鍵の脳内では高一のときに「ツンツン喫茶」なる場所でたくさんのメイドさんに罵倒され続けたトラウマが一瞬よぎったが、この即席メイドの魅力の前ではどうでもよくなっていた。なにより自分のために着てくれたというその行動が愛おしい。
「ああ!とっても似合ってるよ真冬ちゃん!可愛い!可愛すぎるっっっ!」
可愛い。
もっと他にボキャブラリーは無いのかと言いたくもなるが俺はそれでも言おう!可愛いと。
子供っぽさと可愛いらしさを持ち、優しげで頼りなさげな、でも実は芯が強い真冬ちゃんとメイド服を組み合わせることで、雇い主に淡い恋心を持ち続けているのだけど、身分上これ以上踏み込むことができない純情で一途なメイド、みたいな雰囲気をかもしだし、自分だけのものにしてしまいたいという独占欲を持たずにはいられるだろうかいやいない!
『ま○ろまてぃっく』のメイド服だって好きだけど、メイドの可愛さと健康的なお色気を存分に発揮しているメイド服はそうそうない!

「せ、先輩・・・大丈夫ですか?」
「はっ!?今、俺は何を・・・?」
完全に思考が別世界に行っていた。
「まあ、とにかく、ムチャクチャ可愛い!ホント萌える!もう大好きだ!」
「あ、ありがとうございますっ」
真冬は顔を真っ赤に染めながらも、嬉しそうにほほ笑んだ。
そして、頭一つ分低い位置から鍵を見つめる。
「えへへ。今日は・・・えと・・・杉崎先輩のメイドさんですっ」
もう、このまま死ねる、と鍵は割と本気で思った。

「じゃあ晩御飯作りますね」
「そういや何作るの?」
「ハンバーグです」
「ああ、女の子の手料理って感じがするなあ」
「はい。お母さんに教えてもらいました。お母さんの手作りハンバーグはとても美味しいのですよ。その味を再現できるかは不安ですけど」
はにかみながら答える。
「大丈夫。絶対おいしいって。あ、手伝おうか」
「では、食器と、他のもの作るのをお願いします」
他の準備を手伝い、ご飯、味噌汁、サラダを揃えメインディッシュを待つ。
「できました!」
真冬の手には湯気の立つ皿。作ったのは煮込みハンバーグのようで、上には缶詰のトマトとミートソーススパゲッティのもとをブレンドしたトマトソースがかかっていた。彼女の手に納まるサイズのハンバーグはお世話にも形がいいとは言えないが、むしろ手作り感を演出しプラスに作用している。
「どうぞ召し上がってください。ご主人さまっ」
流石は思い込みの激しい真冬である。もう完璧にメイドになりきっている。
真冬は鍵の左横に座りするとエプロンをぎゅっと握り締めて、出来が不安なのかじっと緊張した目で見ていた。凝視された状態での食事は恥ずかしかったが、鍵は箸を手に取り構える。

「いただきます」
箸で肉を一口大に切ると、切口からほわ、と湯気が出て食欲をかきたてる。ソースを落とさぬように口に運び、一口。
はふはふさせながら口の中を転がすと、まずトマトソースの酸味と香辛料がほどよく胃を刺激する。口内が熱さに慣れてきたところで奥歯でハンバーグを咀嚼する。
ほとんど力をいれずともホロリと崩れたそれからは熱い肉汁が広がる。煮込んであるが故に肉とトマトの旨みを無駄なく吸いとったハンバーグは、噛めば噛むほどその味が染みだして、口の中だけでなく体全体に味と熱が広がって染み渡るような錯覚を覚えた。
まだこの味を楽しみたいという余韻を残しながら飲み込んで、一言。
「美味い!」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ、美味しいよ。どれだけ気持ちを込めて作ってくれたかが伝わってくるよ!」
思わず頭を撫でる。真冬は喜びと照れの混じった笑顔でホッと一息ついた。
「はー。よかったです。あ、お箸貸して下さい」
箸を受け取った真冬はハンバーグを一口大に切り、
「これもメイドのお仕事ですからね。はい、あーん、です。」
左手を下に沿えてニコニコとハンバーグを差し出してきた。
(こ、これはっ・・・!『あーん』だとっ!?夢にまで見たっ・・・!)
かつて鍵は「ツンツン喫茶」なるもので死にたくなるような体験をしている。それは今でこそメンタル強化に役立ったと思えるが、心が折れた瞬間は忘れがたい記憶である。しかし、だからこそ、この理想郷ともいえる光景はより一層の喜びを生み出した。『苦難なくして救済あらんや』とは誰の言葉だったか。
(ああ、あの辛い体験も、今この瞬間の感動を引き立たせるための神が与えた試練だったのかそうに違いない異論は認めん!)
その喜びに浸るべく、口を開けた。
「あーん」
パクリ。
もぎゅもぎゅ。
その味は、言うまでもない。
#hr

そのあとはお互いに「あーん」で食べさせあうのを満喫した。
さすがに全部は手間がかかりすぎるので途中からは普通に食べたが。
「あ、最後の一口ですね、先輩、食べますか?」
箸でハンバーグをすくい取って真冬は尋ねる。
「ああ、じゃあまた、真冬ちゃんが食べさせてよ」
「はい。・・・。あ・・・」
そういうと、真冬は一瞬何かを考えて、そして思いきった様子で最後の一口を自らの口に入れた。
(それ俺の分じゃあ・・・)
と考えるスキもなく、真冬は鍵の頬に手をあてて顔を向かせて、
唇を重ねた。
「んっ、ちゅぱ」
いわゆる「口移し」というやつである。
(――――――――!!!!)
思考停止しかけた鍵はなんとか舌ですくい取り、飲み込む。
ハンバーグの味と甘い唾液。
ちゅぱ、という音とともに唇を離した真冬は顔を真っ赤にしていた。
「こ、こんな恥ずかしいことを・・・」
自分からしておいて、自分で照れくさくなったのか頬に手を当ててわたわたとし始めた。
同じく顔を真っ赤にしていた杉崎は、そんな真冬が可愛らしくて、そっと髪を撫でる。
「ふあっ!?」
「あ、撫でられの嫌だった?」
真冬はふるふると首を横に振るう。
「ち、違います。急だったんで驚いただけです。ですから・・・そのままで、いいですよ」
「お、おお、そっか」
そのまま髪を撫で続ける。細っこくて真っ直ぐな髪。さらさらの感触に鍵の手には汗がにじむ。一方の真冬は緊張した面持ちで顔を赤くしてうつむき、メイド服の短いスカートを握りしめている。
(か、可愛えええええっ!このまま抱きしめたい!いやでも、まだ嫌がっちゃうかな・・・)
なんとなくまだぎこちない中、真冬にも髪を撫でる手から鍵の体温が伝わる。
(ん・・・先輩の手、あったかい・・・)
次第にふつふつと、ある感情が湧いてくる。
もっと触れてほしい。
もっと自分のことを知って欲しい。
真冬は意を決して鍵の手を両手でそっと握る。
「どしたの、真冬ちゃん」
すべすべで柔らかな真冬の手の感触に、鍵の心臓が跳ね上がる。
「あの、その・・・先輩、真冬のこと、もっと触ってもらえると、うれしい、です・・・」
最後のほうは蚊がなくような小さな声になっていた。
鍵は一瞬気が遠くなったあと、
「ああもう可愛いなちくしょうめ!」
勢い余った鍵は手を真冬の後頭部に回して、自分の方へ引き寄せ、そしてぎゅっと抱き締める。サラサラのストレートヘアが左頬に触れてくすぐったい。
「あっ」
真冬の柔らかな吐息が漏れる。
ふわり、と髪からオレンジのような甘い香りがして、鍵はゴク、と唾を飲んだ。

左手を背中に回すと、髪の感触と、
「んんっ」
(おわっ!?この服背中がおもいっきり空いてたんだった!)
髪と背中の肌触り。つい肩甲骨の縁をなぞると、真冬は艶のある声をもらす。鍵の心拍数が一気に上昇する。
真冬は鍵の左側から首に腕をまわして抱きついてくる。鍵は左腕を真冬の腹部に回してささえ、右手で髪を撫でる。
「大好きだよ、真冬ちゃん」
「杉崎先輩・・・真冬も、先輩のこと、大好きですよ」
どちらともなく唇が近付き、キスを交わす。互いの舌を絡め合うディープキス。まるで時が止まり、世界で2人だけになったような錯覚を覚えた。

唇を離すと、右手で背中を撫でまわす。年相応のやわらかさで、ずっと触っていたくなる心地よさがある。
「んんっ・・・あっ」
真冬は吐息とともに身をよじらせる。鍵の拙いペッティングでも感じてくれるのが嬉しかった。
鍵は背中を伝ってメイド服の肩ひもに手をかける。
「脱がすよ?真冬ちゃん」
こくりとうなづく真冬。
「はい・・・いいですよ、先輩」
するりと肩ひもを外すと、控え目だが張りのある胸が現れる。
「うう、あんまり見ないでください・・・自信ないですから」
「俺は、いいと思うけど?」
ふに、と触れると、胸の弾力と、体温と、汗でじっとりした感触が手に伝わる。
鍵はすでに硬くなった乳首を指の腹でこねくりまわす。
「んああっ!」
「もう、ここ硬くなってるよ」
「ふあああ!摘ままないで・・・っ!」
真冬は体の力が抜け、そのまま鍵に誘導されるようにカーペットの上で仰向けになる。
鍵は次に太ももに手をのばす。細いけれども、女の子特有のやわらかさがある。黒のガーターベルトが白い肌に良く映えて、異様な色気を醸し出していた。
「真冬ちゃんの肌、どこ触っても綺麗ですべすべだよ・・・」
「そう言ってもらえると、嬉しいです・・・ん、そこぉ・・・」
太腿の内側を上下に撫でるたび、ぴくぴくさせながら足を閉じるような動きをする。
鍵はそのままスカートをまくって、そしてその光景に目を見開いた。
(縞パン、だと!?ピンクと白で、さらに紐パン・・・!紐の結び目が眩しい・・・!!)
ガーターベルトが放つ大人なオーラとのアンバランスな組み合わせがなんとも形容しがたい魅力を持っていた。
鍵は鼻血が出そうになるのをなんとか堪える。
「可愛い・・・!似合ってるよ、真冬ちゃん」
「えへへ、選んだ甲斐がありました。・・・んんっ、先輩、そこ、撫でられたら・・・」
鍵がパンツごしに大陰唇をふにふにといじると、じわ、と指先に湿り気を感じ始める。パンツに染みが広がり、ピンクの縞がより濃くみえる。
「ほらここ、もうこんなに濡らしちゃって・・・。じゃあ、脱がすよ」
そういってパンツの紐に手をかける。結び目を解くのはなんとも背徳感や支配感におそわれて妙な興奮を覚える。鍵がパンツを脱がすと、甘い豊潤な香りが嗅覚を刺激した。

鍵は真冬の股間に顔を近付ける。吐息がかかる距離。
「ふみゅっ!そんなとこ、汚いです。・・・あ、あの、汗臭くないですか?」
この後に及んで気遣いを忘れないのがいじらしい。
鍵は返事の代わりにペロ、と舌でなぞった。
「ひゃあぁ!」
「刺激的な、いい匂いだよ」
内臓とも言っていい、誰にも触れられたことのない箇所。そこに今、鍵の舌の侵入を許している。つい足を閉じるように力を入れてしまうが、かえって鍵の顔を秘部に押し付けることとなった。
「う、嬉しいです、先輩・・・。んっ、ああ、そこ、敏感なんですからぁっ」
湧き出る愛汁を舐めとる。そのたびに真冬は身をよじらせる。
「ん・・・しょっぱいけど、すごくエッチな味がするよ」
「い、言わないで下さいいいっ!」
いちいち感じてくれるのが嬉しくて、もっといじめたくなる。
クリトリスを保護していた包皮を上方に引っ張り、その下で充血して真っ赤に膨らんだ突起を優しく咥える。
「ふあああ!?そんなとこっ!!!」
甲高い声を上げる真冬を横目で見ながら、今度は中指と人差し指を膣口にゆっくり挿入していく。指がずぶずぶと埋まっていき、膣の内側がとろけて蜜が指に絡み付く。
「はうぅ、先輩の指が、入っちゃってます・・・」
クリトリスを吸いながら、指で膣口をかき回すと、真冬は耐えられない、とばかりに声を上げる。
「やああああぁっ!ダメェ!先輩に見られながらイッちゃううう・・・!」
ぐちゅぐちゅぐちゅ、と水音と共に指と膣口の合間から潮が噴き出した。達した真冬はガクガクと身体を痙攣させている。
「だ、大丈夫?」
真冬はイッたばかりの顔を上げる。羞恥に顔を真っ赤にして、息を切らせて荒い呼吸をしている。涙にうるんだ瞳が鍵をさらに高ぶらせた。
「もう、先輩ばっかり、ずるいです・・・」
そういって鍵の股間に手を伸ばしてきた。ジーパン越しにも関わらず、ぴりぴりとした快感が広がる。
「ううっ!」
「ふふ、先輩の、もうこんなに大きくなって」
真冬は上目使いの見つめながら鍵の分身を撫でまわす。
「真冬も、先輩を気持ちよくしてあげたいです」
真冬は鍵を立ち上がらせるとジーパンのチャックを下げて肉棒を取り出す。

「無理しなくてもいいんだよ、真冬ちゃん」
「いえ、先輩のなら、大丈夫です!」
あくまで気丈な態度のままで、肉棒を舌先で下から上へと舐め上げる。
「うあっ!」
「ちゅぷ・・・んん、先輩の、ぴくぴくしてますよ」
熱と唾液のぬめりと、舌のつぶつぶがよくわかる。
真冬は恐る恐る亀頭を口に含み、舌でチロチロと舐める。
「っああっ」
電流のような快感が脊柱を駆け抜け、爪先に力が入り、喉が反りかえる。
次第に先っぽだけでなく、じわじわと肉棒を口の中へおさめていく。
「ん、ちゅるるる・・・ちゅぷぷ」
次々と染み出る先走り汁を思いきり吸い取られる。しかもトロンとした目で上目使いで見つめくる。寒気に似た快感にゾクゾクと皮膚の毛が逆立つ。
「んんぷ、くぷ」
真冬はコツをつかんできたのか、頭を前後させて大きく動き始めた。
ときおりスッと髪をかきあげる仕草が色っぽい。
口内粘膜の温かさとヌルヌル感。肉棒を圧迫するほっぺの内側は、ほどよい弾力でしごいてくる。たまに前歯がチリッとするのは少し痛いがそれはそれでまた快感だ。
「んぷ・・・じゅぽ・・・くぷ・・・」
じゅぼじゅぼと音を立てて、口の端からは透明な粘液が溢れ出る。
「ぐぽ、はあ、はあ」
息継ぎに口を離すと、とろぉ、と口と亀頭の間にねっとりとした橋が架かる。
真冬の目尻は下がり、頬を鮮やかなピンクに染めている。唇の端からは唾液と先走り汁の混じった粘液がダラダラと滴り落ちて、露出した胸もととメイド服を汚す。
再び咥えなおし、右手で肉棒の根本を、左手を鍵の太股を掴み、肩ごと頭を前後させてフェラしている。
「うあああっ!真冬ちゃん・・・!気持ちいいよこれ!」
メイド服を着た真冬が自分のイチモツをくわえて、じゅぼじゅぼと淫らな音を立てて、切なげに見つめてくる 。あまりにも日常からかけはなれた光景に頭がクラクラする。
「ぷふ・・・んぷ、ぐぷ・・・」
真冬は自分の踵をぐいぐいと秘唇に押し付ける。そうでもしないと気がヘンになりそうだった。
(ふああああ!真冬のアソコ、熱いですっ!先輩のこれ、こっちにも欲しいです・・・!)
一心不乱に肉棒をしゃぶり続ける。
「うう、真冬ちゃん、俺もう・・・」
一方、限界をむかえた鍵の尻の筋肉に力が入り、体の芯が、カッと熱くなる。
「くっ!このまま出すよ!」
真冬の口内で熱い精液 が勢いよく噴き出す。
(んんん!先輩の熱いのが、口いっぱいに・・・!)
ドロドロの生臭い精液を口で必死に受け止めようとする。苦くて粘りけがあるが、そんなに不快ではない。むしろ青臭さや酸味も真冬を興奮させる媚薬のようですらあった。

長かった射精が終わり口から肉棒ゆっくり引き抜くと、つつー、と粘液が何本も糸を引く。
鍵は足に力が入らなくなりしゃがみこんで、真冬に目線の高さを合わせる。
「真冬ちゃん大丈夫!?口から出していいんだよ」
慌てふためく鍵の手を握り、きゅっと唇を結んだまま首を横に振った。そして目を白黒させながら、少しずつ嚥下していく。
精液を受け止めてもらえるのが、こんなにも嬉しいとは思わなかった。真冬の懸命な姿に、鍵は涙が出そうになる。
「ぷはぁ、はぁ、はぁ」
ようやくドロドロの精液を飲み終える。
「んんん、不思議な味・・・でも、先輩の味がします。なんだか、癖になりそうです・・・」
鍵はもう何も考えずに真冬をぎゅっと抱きしめる。
「せ、先輩?」
「ありがとう・・・。真冬ちゃん、ありがとう」
力を込めたら、折れてしまいそうな細い体。
壊してしまわぬよう、優しく、でも強く抱きしめる。
「いいんですよ、杉崎先輩」
真冬も鍵の背中に手を回す。
こんなふうに抱きしめ合うなんて、ちょっと前の真冬には想像もつかなかった。
今ではこの温もりが、とても愛おしい。

密着しているからこそ、真冬は鍵の状態に気付いた。
先ほどあれだけの欲望を吐き出したというのに、鍵の分身はその硬さを取り戻していた。
「もう、先輩の、まだまだ元気ですねー」
「ご、ごめん・・・」
「謝らないでください。だって先輩が真冬で興奮してくれたんですから、真冬は嬉しいですよ?」
そう言って微笑んだ。
唇はてらてらと濡れ光り、トロンとした妖しい目は官能をにじませていた。
―――――真冬ちゃんって、こんな表情もするんだ。
普段の真冬からは想像もつかないような、その妖艶な雰囲気に背筋がゾッとした。

真冬は鍵ににじりより、首に抱きつく。
「杉崎先輩が満足するまでは、真冬でよろしければ・・・」
そして耳元に顔を寄せて、囁いた。
「御主人様の好きにしていいですよ」
「・・・!!!」
もはや思考がまともに働かない頭で、鍵は目の前の即席メイドな恋人に言う。
「じゃあさ、ベッドの上で、四つん這いになってくれる?」
「はい、御主人様」
真冬は素直に従う。短すぎるスカートは何も隠してはくれず、アヌスも秘裂も全てをさらけ出している。
「こう、ですか?ううう、この格好、恥ずかしいです」
太股から尻にかけて美しい曲線が描かれ、その谷間には充血して赤く染まった秘唇が見えた。
鍵は震える手でジーパンを脱ぎ捨て、ベッドに乗り、真冬のお尻に手を沿える。無駄な贅肉のない綺麗なヒップに指がフニッと沈む。

「真冬ちゃん、入れるよ?」
熱い亀頭をの先端をあてがう。もう十分に潤った秘肉はすんなりと肉棒を呑み込んでいく。
「ふああああああっ!先輩のがっ、入って・・・あ、あああっ!これ、欲しかったです!ああっ!き、気持ちいいい!!!」
「ああ、真冬ちゃんの中、あったかい・・・」
膣のあまりの快感に、気を抜くとあっという間に達っしてしまいそうになる。
貫かれている秘口からは新たに透明な液が滲みだし、ぐちゅぐちゅと湿った音を聞かせ始めた。
「んんんっ、先輩の、お腹の奥まで届いちゃってます・・・」
鍵が肉棒を突きこむたび、パンパンパンパンと真冬のヒップに鍵の腰が当たる音が響く。
「やああ!先輩・・・あんまり激しくしちゃ・・・ああああ!ダメェ!奥が、つぶれちゃいますっ!!!」
鍵はのしかかるようにして肌を合わせ、右手を伸ばして真冬の乳房を揉む。
「ひゃあっ!先っぽ、いじっちゃ、や、ですっ!あっあぁ!」
真冬は腕に力が入らなくなり、ベッドに頭を擦り付けるような格好になる。
ひざまずいた足の指先は折り曲げられ、ときおり思い返したように反りかえる。
次に鍵は右手を股間へ動かし、充血して真っ赤に膨れ上がったクリトリスを指の腹でこする。
「うあああああ!やあぁっ!先輩、そんなにいじめないでぇ!!!」
今まで男性と触れあわない人生を送ってきた反動か、感じすぎる真冬がどんどん敏感になっていく。
(前にも思ったことがあったけど、どうやら芯からM気質なようだ、真冬ちゃん)
夢中で腰を振るうと、グジュ、ドシュと水音は増していき、接合部からは愛液が溢れだし、白い太股を伝って黒のニーソックスに染みを作る。
前回はただ押し返すだけだった膣が、今ではヒダが絡み付くようにうごめく。
「真冬ちゃん・・・すごい・・・なか、ヌルヌルで気持ちいいよ・・・」
「んあああっ!そんなこと、恥ずかしいから言わないでぇ・・・!」
激しすぎる快感に、真冬は歓喜と不安に襲われる。
「すぎさきしぇんぱい・・・怖い・・・怖いです・・・こんな・・・すごいの・・・!」
すでに絶頂へ昇りはじめた真冬が脅えた顔で振りかえる。上半身をねじりながらこちらを見つめるも、涙と唾液にまみれた顔では、鍵の加虐心を増すだけだった。
接合部からは愛液が泡立ち、蜜が潤滑油となってさらに腰の動きを加速させる。尻をがっちりと掴むとやわらかい肉に指が埋まる。
鍵の鍵の表情から余裕が消え、ただ乱暴に愚直に肉棒を秘口に打ち付ける
真冬はぎゅっとベッドシーツを握りしめる。
「あ、ああああああ!!!先輩っ!!!そこぉ!奥っ!そこもっと突いてください・・・っ!!!」
子宮口を突かれるたびに、脳が揺さぶられ、目がチカチカする。
続けざまに叩きこまれる衝撃に真冬は大粒の涙をこぼし、嗚咽をもらす。
汗をびっしりと浮かばせた白いお尻がぶるぶると震える。
「んンンッ!!!真冬は、もう、ああああっ!!!」
背を反らせて後頭部をぐんっと持ち上げる。体が小刻みに痙攣し、熱い膣は精液を搾取しようと肉棒を締め付けてくる。
「うあっ!そんな締め付けられたら、俺、もう・・・!」
「いいですよ、先輩、真冬の中に、全部出してくださいぃっ!!!」
「真冬ちゃん・・・っ!!!」
「あ、あああああああああああ!!!」
亀頭を最奥に打ちつけ、大量の精液を放った。
「ふあああああああ!!!先輩のが、たくさん出てるぅ!!!あ、あああああ!!!」
熱い濁流が子宮を染めていく。背が反り返り、呼吸が止まりそうになる。
なかなか引かない絶頂の波に、二人はしばらく動けずにいた。

ベッドの上で、二人は並んで横たわっている。
「せっかくの服、汚れちゃったね」
「いいんですよ。今日の真冬は先輩の恋人で、メイドさんなのですから」
ふんわりとほほ笑む真冬を鍵はそっと抱き寄せる。
「大好きだよ。真冬ちゃん」
―――――どうしてもっと気の利いたことが言えないのだろう。
「真冬は、もっともっと、だーい好きですよ、杉崎先輩」
―――――それでも、この娘を幸せにしたいという気持ちは、なんとか伝わっているみたいだ。
「いーや、俺の方が真冬ちゃんのことを好きだね」
「むむ、そんなことないですよっ!真冬の方が、先輩のこと大大大好きですよー」
そう言って鍵の胸元に頬をすりよせる。
「じゃあ真冬が、今からそれを証明してみせましょう!」

そんな聞いてるほうが恥ずかしくなるようなやりとりの後、
結局二人が寝静まったのは明け方近くだった。


参考情報

前編(中線まで)は2009/06/07(日) 17:44:36~2009/06/07(日) 17:47:56で6レスで投稿。
後編(中線から)は2009/06/28(日) 13:56:18~2009/06/28(日) 14:02:29で7レスで投稿
田中 光さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレでの4作品目。


  • 最終更新:2010-07-04 14:54:53

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