パラジオさんの小説2

本文

季節は夏。
俺、杉崎鍵が三年生になって初めての期末テストを乗り切り、夏休みが訪れてから一週間が経ったくらいのこと。
昨年と同じく俺は優良枠だが、メンバーが四人も入れ代わる、という異例さによる不安と期待からスタートした新生徒会も、だいぶ落ち着いた。
夏休みの分の活動も終わり、俺は勉強とバイトに勤しむことになった。
いつもよりバイトの量を増やし、新学期が始めるまでの間に、今後の生活費ための貯金をしておきたかったのだ。
毎日、朝は日光に出鼻をくじかれ、夜はクタクタになって蒸し暑さが充満した部屋に帰る。
そんな生活にも少しずつ慣れてきたころ、バイト先の店長が、俺の体を心配してなのか、半強制的に休みを与えられた。
俺としては、もっと働きたいのだが、俺のための気遣いを無駄にするわけにはいけない。
俺は店長に礼を言い、一日だけ休ませてもらうことにした。






夏休みに入ってから、俺は毎日、早朝から蒸し暑さと蝉の大合唱で目覚める生活を過ごしてきた。
しかし、今日俺を目覚めさせたのは、蝉ではなく、携帯の着信音だった。
寝ボケ眼で目覚まし携帯の液晶画面を見ると、午前四時。着信画面には、『松原飛鳥』。

……………。
何なんだ、こんな時間に……?
顔をしかめ、ただでさえ半開きの目が、さらに細くなる。
携帯を開き、通話ボタンを押す。
途端に時間に不釣り合いなテンションの声が耳に飛び込む。。
「あ、ケン、やっほー!今、何してた?」
俺は反射的に携帯から耳を離した。
少し間をおいて、再び耳にあてる。
「………何してたと思う?ヒントは今の時間帯だ。」
俺は明らかに不機嫌そうに低い声で言う。
「うーん………、一人オセロ?」
「淋しっ!!何でそんな虚しいこと、わざわざしなきゃいけないんだよ!」
こいつは、俺をどういうキャラにしたいのだろうか。友達くらいいるわ!
「じゃあ、エロゲ?」
「うん、否定しづらいけどさ!いくらなんでもそこまで廃人じゃねぇよ!寝てたんだよ!!」
思わず声を荒げる。
「あー、やっぱりかー。そうじゃないかと思ってたんだよねー♪」
「じゃあ何で電話してきたんですか!?」
敬語になってしまった。
「んー?い・や・が・ら・せ♪」
「……………。」
ミシ、ミシ………
いかん、携帯を握り潰してしまいそうだ。
そんな空気を察したのか、飛鳥はけらけらと笑う。
「そんな怒んなくてもいーじゃん。可愛い彼女からの電話なんだからさ。」
「まぁ、そうだけど………。」

そうだ、温泉の件以来、俺と飛鳥は再び彼氏彼女の関係になった。
とは言っても、実質的にはそんなに華やかかなものではない。
月に一回会って、特に予定もなく、二人で適当に外をぶらついてるだけだ。
『それが恋人なのか』と言われるかもしれないが、いいのだ。少なくとも俺達は、それで満足している。

「それにしても、こんな早くにかけてくる事ないだろ。それとも、急ぎの用なのか?」
「うん、実は、どうしてもケンに聞きたい事があってさ……。」
「なんだよ……。」
俺は自然と身構えてしまう。
「あのさ………」


「旧○クとガンタ○クは、どっちの制作費の方が高いのかな?」
「それは本当に今聞かなきゃいけない事かなぁ!?」
心底どうでもいい話だった!
「まぁ、正直どっちでもいっか♪」
「解決した!?じゃあ何で聞いたんだよ!!」
「あ、それとケン、私ちょっと事故にあっちゃってさ、至急お金が………」
「そのネタは若干古いぞ飛鳥!」
「………ねぇ、ケン。そろそろ電話切ってもいい?」
「あなたが電話してきたんでしょ!?何、若干迷惑そうにしてんの!?」
「あ、それと最後に」
「なんだよ!」
次はどんな方法で俺をイラつかせるのだろうか、こいつは。
「今日ケンの部屋、行くから」

「…………は?」
「というか、もうすぐそこまで来てるから。じゃあねー。」
「は?ちょ、待っ---」
ブツッ
切りやがった。


……………。
えーっと………。
まあ、なんていうか、とりあえず………
「最初にそれを言ええぇぇぇ!!!!」
大音量で叫ぶ。ご近所迷惑この上ない。
急に『来る』ってなんだよ!俺の予定お構いなしか!
………………。
………………。
………………。
「片付けるか………。」
俺はなんて甘いんだ………。


とりあえず、あちこちに散らかっている洗濯物や、乱雑に積み重なっている教科書やエロゲのケースを整理し、箪笥や物置にしまう。
掃除機をかけると、あらかた綺麗になった。客を迎えるには申し分ないだろう。
本当は、普段の自分へのご褒美として、新作のギャルゲーを買いに行こうと思わずいたのだが、また今度にしよう。
まったく、あいつは………。

飛鳥が来る。

最初は仕方なく、と思っていたが、楽しみにしている俺も確かにいた。

さて、『すぐそこまで来てる』ということは、もういつ来てもおかしくないって事だけど………。
……………。
…………。
………。
……。
…。





ピンポーン。
インターホンが鳴る。

ガチャリ………
「おじゃまするねー。」
飛鳥が俺の返事を待たずに部屋に上がり込む。
そのまま、ベッドに腰を下ろす飛鳥に、俺はよく冷えたお茶を出す。
「ありがと。」
俺から湯飲みを受け取り、美味しそうに飲み始める。
しばらくしてから、俺は口を開く。
「じゃあ、説明してもらおうか」
「ん、何が?」
「飛鳥さん、今は何時でしょう?」
「8時でしょ?」
「あなたが電話をよこしたのは何時でしたっけ?」
「4時」
「俺が待っていた時間は?」
「え?4時間じゃない」
「16時間だよ!!時計の針、一周してんだよ!!」
そう、今は午後の8時。飛鳥が電話してから、実に一日の3分の2もの間、俺は待っていたのである。
すると、飛鳥は驚いた顔をした。
「気付かなかった」
「気付かない訳がねぇよ!!外、真っ暗じゃん!明らかに朝じゃないじゃん!」
俺は窓の外を指差す。
飛鳥は飲み終えた後の湯飲みで手悪さをしながら、足をぱたぱたとしている。
「実は、理由があってさ………」
「何だよ、言ってみろよ」
どんな理由があったというのだろうか。
16時間もかかる用事とは、聞いてみたいものだ。
「そこで、道に迷ってるお婆ちゃんがいたから………」
「お、いい事したじゃんか。」
なんとも感心するエピソードだ。
「漫画喫茶に行ってた。」
「どういう飛躍の仕方!?お婆さん助けろや!!」
「やだな、ちゃんと助けたよー。助けた後に、漫画喫茶に………」
「寄り道せずにここに来い!!俺がどれだけ待ったと………。」
あ、やべぇ。
飛鳥がニタニタと意地の悪い笑みを浮かべる。
「ふーん、ずっと待っててくれてたんだ。なんだかんだ言って、私に会いたくてしょうがなかったのかな?ケンは。」
「ぐっ………。」
こいつは………まさかこのためだけに、漫画喫茶で暇を潰したというのだろうか。
飛鳥なら有り得る…………。
俺を辱めたり、嫌がらせをするためなら、どんな労力も惜しまない奴だ。
「じゃあ、ケンのために、久しぶりに料理でも振る舞ってあげよっかな。」
飛鳥が腰を上げ、両腕を上げて「んー」と背伸びをする。
「あ、ああ、そりゃ楽しみだ。」
俺は赤くなった顔をなんとか整える。
台所に着いた飛鳥は、まず冷蔵庫をチェックする。
「へー、結構あるね。」
「ああ、一人暮らしも長いからな。レパートリーもそれなりに充実してるぞ。」
とはいっても、飛鳥ほど上手くはないが。
「じゃ、適当に何か作るね。」
そう言って、エプロンを結んで調理を始める。
俺は特にすることもないので、飛鳥の料理している姿をぼんやりとベッドの上から眺める。
いい香りが部屋に広がり、飛鳥の楽しそうな鼻歌が聞こえる。


なんかいいな…………。
こいつが台所に立ってる姿なんて、見慣れてたはずなのに。
以前は、林檎のこととかで、そんな事を感じてる暇もなかったからな。
幼馴染みと彼女では、こうも変わるものなのか………。
思わず頬がにやけてしまう。
「何ー?なんか顔がいやらしいよ、ケン。」
俺の視線に気付いた飛鳥が、茶化すように言う。
「もしかして、私の裸エプロンでも想像してた?」
「いや、別に今回はやましい感情は………」
「何なら脱ごうか?」
「是非お願いします。」
即答だった。
あはははっ、と飛鳥は心底楽しそうに笑う。
「ま、ありえないけどね。大体、服脱いじゃったら、エプロンの意味ないじゃない」
「馬鹿だなぁ、飛鳥。男のロマンに意味なんて無いんだよ。」
「うわ、こんな事格好つけて言ってる奴に馬鹿って言われたよ、私。」
なんて会話をしている内に、料理が完成したようだ。
「ほらケン、これ向こうに運んで。」
飛鳥が作ってくれたのは、水菜とじゃこの和風パスタと枝豆のポタージュ。さっぱりとしていて、この時期にはうれしい。
「うまそうだな。」
「でしょ、んじゃ、いただきます。」
飛鳥が丁寧に手を合わせたので、俺もそれを真似た後、一口食べる。
「うまい、流石だな。」
「当然。ケンのために、愛情と憎悪と殺意をたくさんこめたからね」
「うん、後の二つはいらなかったけどな。」
一応突っ込むが、怒鳴るのも忘れるくらいに、食べるのに夢中になった。





「はー、食べた食べた。」
飛鳥が満足そうにお腹をさする。
「ごちそうさん、美味かった。」
俺は手を合わせ、飛鳥の分の皿も片付ける。
「んじゃ、お風呂入ってくるね。」
「ああ………っていやいやいやいや」
「何?沸いてないの?」
「いや、沸いてるけど………ってそうじゃなくて!え、何、お前泊まる気なの?」
「あれ、言ってなかった?」
飛鳥はあっけらかんとした顔だ。
「初耳だよ、だいたい、着替えとか持って来てないじゃんよ。」
「ああ、それは大丈夫。ケンの洋服箪笥の三段目の奥に、一式揃ってるから。」
「なんで!?どうして俺の部屋にお前の着替えが常時置いてあるの!?」
驚く俺をよそに、飛鳥は箪笥の中をを漁り始める。
「えーっと………あ、あったよ、ほら。」
そう言って飛鳥が取り出したのは、見た事もない、黄色いキャミソールと白いショートパンツ。明らかに俺がきたら問題がある服だ。
前に来た時に入れといたのか……。
俺は嘆息する。呆れて言葉が出ない。
そんな俺の様子を見た飛鳥は、少しむくれる。
「何、迷惑なの?」
「いや…… 迷惑ではないけどさ………。家とか寮には連絡しなくていいのか?」
「それなら平気。ちゃんと話を通してるから。」
「さいですか」
こいつの中では既に計画されていたらしい。
まず最初に俺に話を通してほしかったな…………。
「じゃあ先にお風呂借りるね。」
そう言って飛鳥は脱衣所へと消える。


シュル…………
しばらくすると、ドアを隔てて布の擦れる音が聞こえてきた。
自然と心拍数が上昇する。
「なーんか、嫌な気配を感じるんだけど。」
飛鳥が不審そうに言う。
「いや、今現在、この扉の向こう側で飛鳥のストリップショーが行われてると想像しただけで………。」
「その言い方やめてくれない?」
珍しく飛鳥が突っ込む。
まぁ、確かに不誠実すぎたかもしれない。
少し反省。
戻ってベッドに倒れ込み、手足を投げ出す。特にすることもなく、天井をボーッと見上げる。





「はーっ!お風呂ごちそうさまっ」
半時ほどして、体から湯気を立たせた飛鳥が戻る。
かなり露出度の高い格好なので、思わずドキドキしてしまう。
「ケン、お風呂上がりで熱いから、冷房の温度もっと下げてー。」
「それくらい我慢しろよ、それに環境にも悪いだろ。」
「いいじゃん、地球温暖化、万歳!」
「お前それ、いろんな人敵に回してるからな。」
それに人生捧げてる人だっているのだ。
「ほら、麦茶で我慢しろ。」
「はーい」
飛鳥が渋々了承する。
じゃあ、次は俺が入るか………
箪笥からパジャマを取り出し、風呂へと向かう。


俺が風呂から上がると、飛鳥はもう寝る準備に入っていた。
「随分と早いな。」
「別に早くはないでしょ、もう十一時半なんだから。」
そう言いながら、飛鳥は部屋の掛け時計を指差す。
規則正しい生活を送っていれば普通なんだろうけど、最近バイトに明け暮れていた俺にとっては、早過ぎる時間帯だ。
まぁ、明日からまた忙しくなるんだから、こういう日があってもいいかもしれない。
「んじゃ寝るか、飛鳥は俺のベッド使ってくれ。俺は適当にその辺で寝るから。」
「えー、それじゃ悪いよ。」
「悪くなんてねぇよ、お前は一応、客なんだから。」
「うーん…………あ、じゃあさ」
何かを閃いたかのように、ぱん、と手の平を合わせる。
「二人で一緒に寝ない?」


……………。
こいつは、本気で言ってるのだろうか。
「あのなぁ………。」
「ん?」
「そんな事したら………多分、襲うぞ。」
眠りに落ちるより前に、俺の理性が崩壊しかねない。
「いいよ。」
飛鳥が口を開いた。何の躊躇もなく。
「………え?」
「もう一回してるんだから、今更、って感じじゃない?」
飛鳥が照れた様子で、悪戯っ子のように微笑む。


まったく、こいつは…………
その笑顔は反則だろ…………。
俺は飛鳥の肩に手を置き、唇を軽く合わせる。
「んっ………」
そのまま、ベッドに優しく押し倒す。
「はっ……いきなり、するの……?」
唇を離した飛鳥が聞く。
「あんな事言われて、我慢できると思うか?」
「ははっ、それもそっか」
俺は飛鳥のキャミソールをたくし上げ、現れた形の良い胸を揉みしだく。
「んっ…… あ………っ」
早くも飛鳥は気持ち良さそうな声をあげる。
最初の頃からその感度には驚かされたが、前回よりも、さらに上昇しているように思う。
徐々に固くなってきた乳首を両手で摘み、
転がしてみる。
「あッ!くっ……!」
飛鳥の身体が、ビクッと跳ね上がる。
奥歯を噛みしめ、快感に耐えるような表情をしている。
俺はそのまま愛撫を続ける。
「ふぁっ!ケン…そこ、ばっかり……ッ!」
飛鳥は太ももを擦り合わせ始める。きっともう濡れているのだろう。
俺はショートパンツの上から飛鳥の股間を指先で撫でる。
「はああッ!!やっ……ああッ!!」
じわじわとショートパンツの色が変わってゆく。
寝間着を汚すのもあれなので、俺は一旦手を止め、パンツのゴムに手をかける。
「飛鳥…脱がすぞ………。」
「う、うん………。」
飛鳥は恥ずかしがりながらも、膝を曲げ、腰を上げてくれた。
ゆっくりとパンツを飛鳥の脚から抜き、愛撫を再開する。
割れ目の上にある、クリトリスを指の腹で撫でる。
「くあああぁッ!!あぁッ!」
飛鳥が高い声をあげる。
そのまま、くりくりとそこを重点的に責める。
「ひあぁッ!!駄目っ!そんなに、弄っちゃッ!!!あああぁぁッッ!!!!」
ビクビクと飛鳥の身体が痙攣する。
どうやらイったらしい。
「はっ、はっ、はぁっ………!」
飛鳥の目は潤み、頬も熱でも出したかのように上気している。
なんだろう。俺はSという訳でもないのに、こいつのこの表情を見ると、何故か加虐心が沸き上がる。


ふと時計を見ると、針が日付が変わる直前であることを示していた。

……………。
俺は、一つの提案を思いついた。
「飛鳥、勝負しないか?いつもの、勝負。」
「え………?」
飛鳥は不安定な荒い息を吐きながら、不思議そうに聞き返す。
「今から三分間、飛鳥がイくのに耐えられたら飛鳥の勝ち、耐えられなかったら俺の勝ち。負けた方は勝った方の言うことを一つ聞く、ってことで。」
「え…、え………?」
飛鳥は、いまいち俺の言うことを理解できていないようだ。
俺は強引に話を進める。その時、ちょうど零時になった。
「じゃ、スタート!」
「え…、や、待って………!……あああッ!!」
返事を待つ前に、俺は飛鳥の秘部に指を這わせる。ただそれだけで、飛鳥は体をのけ反らせ、大きな喘ぎ声を漏らす。
「あっ、あッ!……ひゃッ!、ふぅッ!!」
くちゅ、くちゅ、と、淫らな水音をたてる秘部に指を埋める。飛鳥の中は、たいした抵抗も見せず、俺の指を飲み込んでいく。
「ああッ!!んくっ!……んっ!、ンンッ!!」
飛鳥は、声を聞かれるのが恥ずかしいのか、真っ赤な顔をして、手で口を押さえ、悶えている。
「んんッ!ううンッ!!……んッ…、く……!」
「飛鳥……。声、聞かせてくれ………。」
俺は、耳元で囁きながら飛鳥の手を掴み、口からゆっくりと離す。
「……んああッ!!、だめっ!!声っ、聞か、ないッ……、でぇ!!……ああぁッ!」
飛鳥は激しく喘ぐが、やはり耐えているのか、絶頂に達する一歩手前のところで踏みとどまる。
すでにスタートしてから一分半が経とうとしている。





……………。
俺は飛鳥の中を掻き回していた指を引き抜く。
「あっ………。」
飛鳥は焦らされていると思ったのか、切なげな声をあげ、体をぶるぶると震わせる。
俺は飛鳥の両膝に手を置き、脚を横にぐっ、と開かせる。
飛鳥の秘部はひくひくと、まるで呼吸しているかのように開閉し、新しい愛液を溢れさせる。
俺はその光景と匂いに、脳が溶けるような感覚を覚え、思わず生唾を飲み込む。
もう、今すぐにでも挿れてしまいたい………。
頭がくらくらし、自制が効かなくなりそうな自分を、何とか残っていた理性で押さえ込み、ゆっくりと自分の顔をそこに近づける。
「や……!何するの、ケン………!」
飛鳥も、さすがに俺が何をする気か察したのか、脚を閉じようとするが、飛鳥も女の子。男の力に敵う筈もなく、俺はそれをさせず、息がかかる距離まで近づく。その息ですら感じるのか、呼吸にも小さく官能的な声が混じる。
「ふぁっ…ケン、駄目ッ!そんな………!くあああぁッッ!!!」
俺が飛鳥のすでに豆粒大くらいに硬くなったクリトリスをぞろり、と舐めると、反射的に飛鳥の腰が跳ね上がった。
、その後も丹念に舐めたり、舌先でつついたり、吸ってみたりと、いろいろと試してみる。
「ふああぁッ!!やあッ!、な……んかっ!、へ……んッ!!!」
飛鳥は俺の頭を掴んで引き離そうとするが、力が入ってないため、添えているのと大して変わらない。寧ろ端から見ると、飛鳥が押し付けているようにも見えるのではないのだろうか。
まぁ、第三者なんていないのだから、そんなことはありえないのだが。
「あああッ!!ダメ…、無理ッ!!あァッ!!こんッ、なの…!絶対ッ!!耐えらんなッ……!…はああぁッ!!!」
飛鳥の体が痙攣し始める。もう限界が近いのだろう。飛鳥は俺の頭から手を離し、シーツをぎゅっと握りしめる。
愛撫に感じてくれるのは嬉しいのだが、今の飛鳥の表情を見れないのには、中々残念なものがある。
「ひああぁッ!!、ああッ!…駄目っ、も……我慢、できないッ!!……ああああぁぁぁッッッ!!!!!」
飛鳥の腰が跳ね上がり、ビクッビクッと痙攣する。それと同時に、飛鳥の膣からプシャッ、と愛液が噴きだし、俺の顔にかかる。
「はぁっ……はぁっ………。」
飛鳥の荒い息だけが静かな部屋に響く。


時計を見ると、零時二分四十六秒。俺の勝ちだ。
しかし、すでにそんな事は頭から飛んでいる。
目をぎゅっとつぶり、背中を丸め、自らの身体を抱きしめるようにして小さく震えている目の前の少女のことしか考えられない。

林檎に最悪の英才教育を施し、部屋を盗聴までしてきたこいつが、
俺に嫌がらせばかりしてきたこいつが、
今は、愛おしくてたまらない。
抱きしめたくてしょうがない。

「飛鳥………。」
俺は飛鳥にそっと覆いかぶさり、唇を重ね合わせた。
「んっ…………」
飛鳥もそれに応えるが、その声と表情がどこか切なげで………。

ドンッ!!

何が起きたのか分からなかった。
気がつくと、俺は仰向けに倒れていて、飛鳥がその上に馬乗りになっている。
さっきとは体制が真逆になっていた。
どうやら飛鳥に力いっぱい押し倒されたらしい。
飛鳥は泣きだしそうな目で俺を見下ろす。
「あ、飛鳥………?……んンッ!?」
飛鳥は俺の頬を両手で挟み、噛みつくような勢いでキスをしてきた。
いきなりのことで戸惑う俺をよそに、舌を俺の口の中に潜り込ませてくる。
「んっ…くちゅ…ぢゅぷ……ぴちゃ……っはぁ……」
飛鳥の柔らかい舌が、俺の口内を蹂躙する。
程なく飛鳥は唇を離し、蕩けきった顔で俺を見つめる。
「飛鳥……、一体どうしたんだよ?」
「…だめ……。」
「え………?」
「もうっ……無理……ッ!身体、疼いて…、とまんなくて……!…おかしく、なりそうで………ッ!!」
飛鳥は唇を震わせながら、途切れとぎれの言葉を紡ぐ。
目線を足元の方へ移すと、飛鳥が右手で自分を慰めているのが目に入った。
そこからは、ぴちゃぴちゃという音が漏れている。

「…………。」
やばい、エロすぎるだろ、今のこいつ。
こんなん見せられたら、理性なんか一瞬で吹き飛ぶぞ………。

俺はズボンのベルトをはずし、自分のモノを中から取り出す。
そして手探りで、それを飛鳥の秘部にあてがう。
「あッ………!!」
飛鳥は期待と興奮の混じった声をあげる。
「飛鳥、いくぞ………。」
俺は腰を突き上げ、一気に貫いた。
「ああああぁぁッッ!!!!」
飛鳥の身体が俺の上で跳ねる。イってしまったようだ。ただ入れただけで。
その後も腰を動かすが、どうもこの体制は動きづらい。

……………。
俺は飛鳥と繋がったままの状態で、上体を起こし、対面座位の格好をとる。
「やッ…!すご……く、深ッ……!!奥っ、ま…で、あ、当たってッ……!!ああァッ!!」
飛鳥は俺の首に腕をまわし、ガクガクとのけ反りながら喘ぐ。
グチュグチュと大きな水音がし、俺の膝に飛鳥の汗と愛液が飛び散る。
「んんッ!!」
俺と飛鳥はどちらがという事もなく、互いに唇を重ねる。
「んンっ!!んんんッ!!!ン、うんんッ!!」
息苦しさまでもが快楽に変わり、俺も飛鳥もじわじわと限界に近づく。
「ふぅンッ!!んっ…!…ンううぅぅんッッッ!!!!」
俺達は互いの身体を強く抱きしめ、ほぼ同時に果てた。


いま、俺達は行為後の姿のまま、つまり裸でベットに横になっている。
俺が真っ白な天井を見上げていると、飛鳥が隣で口を開いた。
「ねぇ…… ケン。何、して欲しい?」
「え?」
俺は何のことか分からず、聞き返す。
「勝負、ケンの勝ちだからさ。何か、私にして欲しいんでしょ?」
「あー………。」
すっかり忘れてた。
本当は、飛鳥にもっとエロいことをしようと考えていたのだが、あの時はそれどころじゃなかったからなぁ………。
うーん……、願い事かぁ………。



……………。
いや……この台詞を言うのは、かなり気恥ずかしいものがあるぞ………。もっと他に…………。
「ほら、ケン。早く言ってよ。さっさとチャラにしさいからさ。」
飛鳥が急かす。もう他の案を考えてる暇もない。
「ああ……分かったよ………。」
もう覚悟を決めよう。
俺は赤くなった顔を悟られないように、なるべく真剣な表情を作り、飛鳥へと向き直る。
そして、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

「飛鳥、これからも、ずっと、俺を見ていてくれ。俺だけを見ていてくれ。」

「へ………?」
飛鳥が予想もしなかった答えに、素っ頓狂な声をあげる。
………ああっ!!すげぇ恥ずかしいぞこれっ!!!
俺は羞恥心から、飛鳥を直視できず、枕に顔をうずめる。めちゃくちゃ顔が熱い。

「いや……ほら、告白って、二回とも飛鳥からだったからさ!俺の方からも、したかったというかっ!……」
俺は必死で取り繕う。いや、余計に墓穴掘ってる気もするが。

「ん………。」
飛鳥が突然キスをして、俺の言葉を遮る。
唇を離すと、飛鳥は穏やかな顔で俺の手を握り、寄り添う。
「あははっ!……今更過ぎない?それ………。」

ああ、そうだ。飛鳥は中学の頃も、離れていた二年の間も、俺のことを想ってくれていたと以前言われたじゃないか。
「ああ……そうだったな。」
「でも、嬉しかったよ。ケンのマジトーンの告白。」
飛鳥は満足そうに笑う。
「そ、そうか……ありがとう。」
俺は、また頬が赤くなるのを感じた。
顔を見ることはできなかったが、手を握る力は少し強くなった。



二年前、俺が優柔不断なせいで、俺のふがいなさが原因で、大切な人を両方とも失ってしまった。
でも、もう絶対離さない。
この掌にある、確かな温もりだけは。


----- END ----- 

参考情報

2010/01/07(木) 04:19:45~2010/01/07(木) 04:24:41で8レスで投稿。
パラジオさんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレで2作品目。



  • 最終更新:2010-07-27 00:54:19

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