一星龍さんの小説15

本文

会長とのデート、当日。
俺には飛鳥と付き合っていた経験はある。だけど飛鳥とは手をつなぐぐらいで終わってしまったし、デートっぽく買い物をしたのは林檎と数回あるけど、これがデートだって自覚してするのは初めてだった。
無論、緊張しています。当たり前さ。会長とデートだというのに緊張、もとい興奮しないやつは健全な男と百合っ気のある女子以外の人間だろう。
そういえば、このかた私服の女性なんて、母さんと飛鳥と林檎ぐらいしか見たことないなぁ・・・・。
すれ違う人にナンパしたりするけど、何故か必ず失敗してしまうし・・・・・。
俺に会う女性は皆照れ屋さんなのかな?
俺って私服を見ることができる女性が一桁しかいない、寂しい男だったんだね・・・・うん、男友達も少ないし・・・・俺って、一体、なんなんだろう・・・・。
でもそんな俺にも彼女が、彼女が出来たんだ~いっ!!いやっほぉう~~!!!!
会長はどんな私服を着てくるのか今から楽しみだぜ・・・・季節からして薄着なのは分かる。薄着。薄着だぞ。グヒ、グヒヒヒヒヒヒヒヒヒ・・・・
「ねぇ、ママー。あそこに頭の悪そうな人がいるよー?」
「・・・・負け組って言うのよ。」

・・・・・・・・・そこまで言われる筋合いはないんだけど・・・・
てか、負け組て・・・・・ホントそこまで言われる筋合い・・・・ないよな?ないはずだよね?
いや、俺もうすうす分かっているさ。成績とかはいいけどちょっとなんか時々ハブられてる感もするし・・・
「あっ、杉崎ー、お待たせー。」
そしてここで会長のご到着。
「会長・・・・(遠い目)」
「ん?何?」
「俺って負け組じゃないですよね・・・・?」
「・・・・・え~と・・・・だ、大丈夫だよ!!うん!!」
「なんですか!?そのありきたりで何がどう大丈夫なのか分からない説得は!?」
「杉崎、根拠とかじゃなくて、私たちに必要なのは信じる事なんだよ?」
「・・・そうですね・・・・・・ってそんな誤魔化し方してもダメですよ!?」
「杉崎、そろそろそのネタ。飽きた。」
「飽きたで済ませるな ――――っ!!!!」
デート開始数十秒。俺は今日使うはずのカロリーを半分は消費した。

「はあ、あんなとこで大声出されたからこっちにまでとばっちりがきたよ・・・・。」
「すいません・・・・。」
会長も俺もまだ何もやってないのに、疲れ果てていた。
そういえば楽しみにしていた会長の私服を今更だが見てみる。
「・・・・・・」
淡いピンクのワンピースに白いカーデガン。そして麦藁帽子。
会長は元々外見では超高スペックだ。それ故にあまりに飾り立てすぎても意味がない。
要するにあれだ、素材がいい女の子は薄味で十分クリティカルヒットってことだ。
「な、何・・・・?なんか変なとこでもある・・・?」
会長が自分服装のおかしな所を必死で探そうとしている。
「いえ、会長。似合っていますめっちゃくちゃ。かつてかの偉人孔明は言いました。『はわわ!?ご主人様。敵が来ちゃいましたー!?』と・・・・。」
「それ別の孔明だよね。朱○ちゃんだよね。」
「他にもかの偉人鳳統はこうも言いました。『あわわ!?その程度の活躍ではレギュラーは無理ですー』と・・・・。」
「それも違う鳳統だし、しかも途中から口調がお坊○ンバだったよ?」
「つまりは、策士、策とか立てなかったけど溺れなかった事ですよ。」
「褒めてるのそれとも貶しているの・・・・?(怒)」
「よ、ようするに、会長がむやみやたらに装飾華美にお洒落するよりも薄味なほうが十分クリティカルってことですよ!」
「なんか・・・・・・・・褒められてる気が、全くしないんだけど・・・・」
やばいこのムードでは俺の考えていた、デートプランが根っこから崩れ落ちそうだ・・・。
「か、会長。とりあえず(俺の)予定が崩れますけど、体力回復のため喫茶店でも行きましょうか・・・・。」
「・・・・・ん、いいよ。(何の予定だろう・・・?)」
といっても近くにそれらしいものはあまりない。いや、マッ○とかケン○ッキーみたいなファーストフード店はたくさんあるのだが・・・・。
時間的には昼時より数分前。別に昼飯を食べてもいい時刻だが・・・・いきなり飯というのもなんかムードがない。
そのとき。(ピンポーン)俺は一つ思いついた。
「会長。もしかしてお弁当とか作ってきてくれてます?」
「え?作ってきてないよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
彼女がいのない人だなぁ・・・まぁ低スペックなのが会長らしいけど。
「む、今失礼な事考えたでしょ?」
さすが会長。野生の直感が人一倍に高い。
「いや、そんな事はないですよ。」
「ほんとに?」
「ほんとです、本当。」
「・・・・じゃあ、信じる。」
何とか誤魔化せた様だ。というか今のは無理矢理納得したようにも見えるが。
「それと、杉崎!」
「は、はい!」
「私は料理はダメだけど、お菓子なら結構上手く作れるんだからね!」
「・・・・あぁ・・・なんとなく想像出来ます。」
会長がお菓子(クッキーやドーナツ)を作って粗食している姿を安易に想像できた。
うん、萌え以前にかわいい。
それと無駄に胸を張っている姿も可愛い。
「じゃあ、会長。行きましょうか?」
「あっ、うん!」
にっこりと微笑んでくれる会長。

なんかデートというよりも保護者気分。

「・・・キー君のくせに・・・・生意気な・・・」
「いやいや、こえーよ知弦さん。そんなに怒気出さなくてもいいだろ。」
「ふ・・・・・ぁ・・・・真冬は、家でネトゲやっていたかったですぅ・・・・。」
察していると思うが、無論この人達は知弦さん達である。
この人達は無論偶然通ったなどという理由でこの場にいるわけではなかった。
会長と杉崎のデートの監視・・・・出来れば妨害だった。
いや、妨害は言いすぎかもしれない。二人が付き合っているのはしっている。だが、二人のデートが面白そうだったから集まった。(というか知弦さんが呼んだ。)
(キー君がアカちゃんと付き合っているまではいいとしても、何というか自分のおもちゃがとられた感覚だし暇だから来ただけなんだけど・・・・)
最初はただ単に興味本位だったが、あの二人のラブっぷりを見て少し妬いたのか、ちょっとだけそういう気持ちも芽生えてきていた。
「あ、二人が移動するみたいね。行くわよ。深夏、真冬ちゃん。」
「すぅ・・・・すぅ・・・・すぅ・・・・」
「わ、ちょ、真冬、こんなところで寝るなよ!」
・・・・・・・・なんか、あの二人連れて行かなくてもよかったんじゃ、と思う知弦だった。
「はむっ・・・・」
会長は今すっごく高そうな(俺の自腹の)パフェをおいしそ~うに頬張っていた。
「――――――っ!!!!!」
あ、なんか会長のバックにどっぱーん!!と波打つ効果音が。
「この、ロイヤルプリンセスパフェ・・・・すっごく美味しいよ!!杉崎!」
「あ、それはよかったですね。」
っていうか、2000円も払わせといて不味かったら文句言うつもりだったよ。俺は。
まあ、会長が美味しそうに食べているのを見ているだけで俺の腹は・・・・
(グゥ~)
・・・・・・・ナイスタイミングでなってくれたよ。
「・・・杉崎。もしかして、お腹空いてる?」
「・・・・え、ええ、まあ、少しだけ・・・・」
「じゃあ、ほら、あ~ん。」
会長がパフェをのせたスプーンを俺の口に差し出す。
「・・・・あ、あ~ん・・・」
うわ、何だこれ。意外とやってみると、この上なく恥ずかしい。
ギャルゲ、もといエロゲの主人公たちはこれをよくやってのけるな。
「美味しい?」
「・・・・あ、は、はい・・・・。」
「そっか。それはよかった♪」
「・・・・・・・。」

流石会長だ。無邪気で純粋だからこういう行為に全く邪な(というのも変だが・・・)感情を抱いていない。故にめちゃくちゃ可愛いんだよ。
「ん?どうしたの杉崎?」
「・・・い、いえっ、なんでもないです。」
「変な杉崎。はむっ・・・」
ああ、和む・・・・。

(バキバキバキッ!!!)
「いやいやいやっ!なに双眼鏡壊してんだよっ知弦さん!!」
「あ・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい ☆」
「いや、ダメだから。☆とかつけてももう遅いから。」
「それはそれとして。」
「ひどいな・・・・・まぁ・・・いいけど、真冬のだし。」
「キー君の分際で・・・・私のほうがアカちゃんとラブラブしてる時間多いのに・・・・・。」
知弦は猛烈に嫉妬していた。もともと独占欲が強い上に百合っぽいから依存するのも分かるが、キャラ崩壊はおろか柵が崩壊まで起こしていそうだった。
(やはり、妨害するしかないのかしら・・・・。それはそれで面白そうだけど・・・・・。)
妨害といっても悪戯程度の事。
それほどひどい事をするつもりはない。
(まあ、ジュースを服に零すだとか。ワイヤーはっといて転ばすとかだけど・・・・。)
それも十分にひどいという事には無論気付いていない。
「なぁ・・・知弦さん。あたしたちもういらないなら帰ってもいいか?」
深夏が寝ぼけた真冬を担ぎながら嘆息した。
「さて!お腹もいっぱいになった事だし、いこっか!杉崎!」
「そうすね。(俺は何も食べてないけど・・・・)」
食べ物を食べれば人は誰しもハイにはなるが、何にも食べてない人がそれに合わせるのは結構きつい。
「じゃあ会長、まずは映画にでも行きましょうか?」
だがそれでも俺は会長のハイテンションに合わせてノリのいい会話をする。
「うん!!もちろんだよ!何見るの!?20世○少年!?」
「違いますよ。」
ここらで一つ会長の鼻っぱしを折ってやろうかと思った俺はある映画がやっていた事に気付く。
「会長、見たい映画があるので付き合ってくれますか?」
「・・・・・しかたないなぁ・・・・杉崎がそういうなら付き合ってあげるよ!」
会長が屈託なく笑う。
ついでにちょっとした憎まれ口も言う。
会長のこういう姿を見ると、ちょっとだけ罪悪感が・・・・・。
「よしじゃあ行こっか・・・ってはぶっ!」
突如会長が転んだ!何もない所で!
「か、会長大丈夫ですか?」
「うう・・痛いよぉ~・・・・」
会長に手を差し伸べながら俺はふと会長の足元を見てみる。
会長の足元にはなんかとても細い紐っぽいのがあったが・・・・まさか・・・・・ね。

「・・・・・・・・・・ね、ねぇ、す・・・・・・杉崎。」
「何ですか、会長?」
「ほ、ほんとに、この映画・・・・・見るの・・・・?」
「ほんとに見ますよ。」
「・・・・・・・・・」
会長が泣きそうな顔になっていく。流石に可哀想かと思ったが、たまには鞭打つことも必要だと思い、俺はあえてこの映画をセレクトした。
『怪談少女3D』(←注どこかの映画をパクッたわけではありません、決して!!)
「いや~、この映画、どうやら3Dになっているみたいでメガネをかけると飛び出してくるように見えるらしいですよね~」
「そ・・・そそ・・・そうなんだ・・・・。」
やべえ、やべえ位に会長が小刻みに震えている。めっさ可愛い。
「あれ?もしかして会長。怖いんですか?」
「そ、そそ・・・そんにゃわけ・・・そんなわけないじゃない!!私がこんなもの程度で・・・・程度・・・で・・・。」
ガタガタガタガタガタガタガタ・・・・・・・・・・!!!
会長がすごい勢いで小刻みに震えている。もう映画の宣伝だけで泣きそうで・・・・てか目尻に涙を浮かべていて・・・・・可愛い。
「う、うう・・・・。」
「じゃあ、行きましょうか。チケットも買っちゃいましたし。」
「い、いつのまに・・・・・・」
そして俺は会長と一緒に劇場に入る。
その時点ならまださほど怖がっていなかった。
だが、映画が始まり、まず番宣。
その時点で小刻みに震えていた。
「テイ○ズ」や「カ○ジ」や「マク○スF」や「な○は」の番宣なのに何故か怖がっていた。
そして有名なあの映画泥棒のあのパントマイムのCMが流れる。
(ガタガタガタガタガタガタガタガタガタ!!)
既にこんなだった。会長をここまで追い詰めるなんて。恐るべし、映画の番宣。
そして映画が始まる。
ぶっちゃけ、会長を怖がらせたかったから、この映画をセレクトしたので内容を俺はあまり知らない。どうやら10年前に死んだはずの友達が蘇って、その友達が行方不明になったところまでゆくという感じの話。
これがなかなか、意外と怖い。話も怖いが、なんと言っても画面から飛び出るように演出されているから真面目に怖い。俺でさえ、少し怖いと思い、ちょっとビビッた。
そして当の会長は・・・・・・・・・3Dメガネをかけているので表情が読めないが・・・・意外と平気っぽい感じがする。
そして映画開始から二時間弱が過ぎ最後の〆の部分。事件は解決し、大団円なわけで・・・客も少しずつ席を立つ。
俺も席を立とうと思い、会長に声をかける。
「会長、そろそろ行きましょう。」
だが、反応はない・・・・・。
「会長?」
試しに揺すってみる。その表紙に眼鏡が外れ、会長の顔が見えた。
「う、う~ん・・・・た、食べられ、る~・・・・・。」
完全に目をグルグル目状態にして会長はのびていた。
・・・・・・・・いくらなんでも、食べられるってことはないと思いますよ。会長。

「うん!!私にかかればどうってことなかったね!!あんな映画大した事はないよ!!」
会長は映画館を出て高らかにそう言っていた。
俺が会長をわざわざ負ぶってここまで来たというのに、会長は気絶していたのを一蹴した。
「まぁ、そこそこいい映画だったけど、私の見た中では全然下のほうかな。ま、でも杉崎にしてはいいセンスだったと思うよ。」
自分は気絶しておいて、全く映画見ていないくせによくもまぁここまでご高説出来る物だと思う。むしろこれは一種の才能かと思うくらいに。
「だったら、会長。もう一度見に行きますか?」
会長の動きがぴたっと止まる。そして汗をだらだらとかき始めた。
「そ・・・そんな事言われてもなぁ・・・い、一度見たものを、もう一度見るなんてお金が勿体無いし・・・そ、そもそも、あんまり面白くなかったし・・・・見たくないなぁ・・・・。」
会長がしどろもどろに喋りだす。
やっぱり怖かったんですね。会長。
素直に言えない、子供っぽさもこの人の魅力であり可愛さなのだが。
映画を見終えた俺たちは適当にそこらを歩いている。他愛もない話をしながら川原沿いの道を歩く。初夏とはいえ、まだ陽気な気候。程よい温度。まさに絶好の天気だ。
そんな天気につられてか。会長は「ふ・・・・ぁ・・・・く・・・・」とあくびをしだした。
「会長、ちょっと休みますか?」
「ん・・・・・そうする・・・・・・・・。」
俺は草が生い茂った。道上に腰を下ろし会長も俺の隣に座った。
こつん、と俺の肩に何かが当たる感触がする。
「・・・会長?」
「・・・・・・・な、に・・・・杉、崎・・・?」
「もしかして眠いんですか?」
「・・・多分・・・・・・・・そう、かも・・・肩、かり・・・る・・・ね・・・・・。」
そういって会長は目を閉じて、スヤスヤと寝息をたてて寝始めた。
「早いな・・・・。」
いくら会長があれだからってこのスピードは異常だと思った。
その時に会長のポーチにメモ帳が入っていたようでそれの項目が眼に入る。
その内容は・・・・こんなものだった。
『大好きな人のためのお弁当マニュアル!!
その1 なるべく皆手作り!!れいとうなどもってのほか!
その2 色と色の調和を合わせる!!
その3 その人の好きな食べ物で嫌いなものを食べれるように料理する!!(例、ベーコンのアスパラ巻きみたいな感じ。)ところで杉崎は何が好きなんだろう・・・・?』
・・・・・・・・・・と会長らしい丸っこい字でそれが書いてあった。
会長の手の平には目立ったものはないもののやはり料理で出来たと思われる傷がいくつか出来ていた。
なるほど、会長がこんなにも眠たがっているのこのせいか。会長も作ってないとか言いつつ、この日のために頑張っていたんだな。
ちなみに後ろの方には裁縫とか、お菓子作りとかも書いてあった。
「・・・・・・・・」
こんなにちっちゃくて、頼りなさそうなのにもかかわらず、俺はこんなにもこの人に愛されているんだなと、心から思った。
風の小さい音や遠くから聞こえる子供たちの声。それらを聴いていたら俺まで眠くなって来た。
「おやすみなさい・・・・。」
俺は一言そういい、会長が起きないよう、俺も会長に寄りかかった。

夕日の日差しが俺に差し込み、俺は夢の世界から徐々に帰ってくる。
「ん・・・・・う・・・・・。」
「あ・・・杉崎。起きた?」
突如頭上より会長の声。
「ん・・・・え・・?会長・・・・?」
「なに?杉崎。」
「何で、俺膝枕されてるんですか?」
「そっ・・・それは・・・・私が起きたときに、杉崎が私の頭の上に寄りかかってるから驚いて・・・それでその拍子で私の膝に・・・・・・。」
「そ、そうですか・・・・・。」
「それで・・・・その・・・・・。」
会長が周りを見ながらもじもじしている。
「起きたなら、足痺れるし・・・・・・・・・恥ずかしいし、退いてくれるかな?」
「へ・・・?・・・・・・・・・・ぅわっ!?・・す、すいません!」
「い、いや・・・いいんだけど・・・・・。」
双方どちらもぎこちなくなってしまい、言葉を切り出せない。
「あ、あの、会長」「す、杉崎っ」
完全にハモッた。
「さ、先に会長からどうぞ。」
「い、いや、そーいう杉崎から。」
「そ、そうですか・・・だったらその・・・・・・会長。」
意を決して言ってみる
「今日の・・・・デートとても楽しかったです。俺もまともにデートなんてした事なかったから・・・・・すごく・・・・。」
俺は恥ずかしさを堪えてそう言い切った。
会長はそれを聞いてポカーンとした後、急に笑い出した。
「っ・・・・・・・ぷっ・・・くくっ・・・・ふふっ・・・・・。」
「な、なんでいきなり笑い出すんですか・・・」
「だ、だって杉崎・・・・・・私と同じこと言おうとするんだもん。それだったら笑い出したくもなるよ。」
「そ、そうなんですか?」
「うん。」
会長ははにかみながらそういう。
「ありがとね、杉崎。」
「?何で俺、お礼なんか言われるんですか?」
「いいのっ!私がありがとって言ったんだからありがたく受け取っときなさい!」
「は、はぁ・・・・・」
俺は心ななかにもやもやしたものを抱え込みながら会長と一緒に帰路についた。

今俺は会長の家にいる。
会長の両親は今日はいないようだ。(会長自身あんまり話してくれない。)
そして何故か俺は会長の家の・・・・・・・・・・・・・・・・リビングに立っている。
状況を整理すると、会長は料理が今は出来ない(そのうち出来ると豪語している)。だが何でそこで俺が料理するのだろうか?妥協案で一緒に作るまではいいとしても全て俺に丸投げ・・・・・・・。なんか、そんなだから会長は料理が出来ないんじゃないのか・・・?
それにまるでリビングに生活感がない。だが冷蔵庫を見ればいくつかの食べ物は封が切られている。
このことから全く使ってない訳ではないと思うのだがそれも含めて会長はあまり自分の家の事を話そうとしない。
「会長。足引っ張ってもいいですから手伝ってくださいよ。」
「え~。いやだよぉ。」
「何でですか・・・?」
「・・・・だって絶対に指切るし、杉崎も目の前で流血沙汰は嫌でしょ?」
「じゃあ、包丁使わなくていいですから、炒めて下さいよ?」
「火傷する。」
「・・・・・・・じゃあ・・・・野菜、洗っといてください。もう使わない食器も含めて・・・・。」
「霜焼けする。」
「冬でもないのに、霜焼けするかぁ――――――っ!!!!!!」
「わっ!?突然キレた!?すぐキレる最近の若者だ!」
「キレるわ!そりゃ誰だってキレるわ!古代の老人どころかナメッ○星人も古川さんちの早○さんだってキレるわ!!」
「む~・・・・じゃあわかったよ。私は後ろから杉崎を応援する!」
「なにそれ!?」
「フレ~フレ~す~ぎ~さ~き~。頑張れ~・・・・・ふう、私頑張った。」
「・・・・・・・ふう。」(←いろいろと諦めた)
そもそも会長に出来ない事をさせようとしたのが間違いだったんだ。
人生って諦めが肝心。マンガでよく言うよね。「諦めるな!」とか「ここは俺に任せろ!」とか「彼らは僕らを侮った。・・・ここまでが限界だと見誤ったんだ。僥倖だこの勝負僕らが勝つ。」とか。
でも結局「巨神ころし」しても「千雷招来」しても・・・・・ラ○ンは倒れなかった。
だから人生は諦めが肝心!よ~く覚えておこう!おに~さんとの約束だぞ!

「なんか、男の杉崎が女の私より料理上手いってのがすごく、悔しいんだけど・・・・。」
「そりゃ、一人暮らししてるんですから当たり前ですよ。っていうか、会長は料理が出来ないのか下手なのかどっちなんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・下手な方。」
「・・・・・・・・。」
料理って出来ないともどかしいけど下手だとやる気がそがれる。
料理も人生と同じ。人生って(以下略。
「人には向き不向きがあるんだよ!杉崎は向いていて私は向いていないだけなんだよ!」
「じゃあ会長は何に向いているんですか?」
「え?・・・・・えっと・・・・その・・・・・。」
「ないんですか。そうですか。」
「いやっ!違うから!何かしら私にも出来る事があるはずだから!」
「ははは。何を仰ているのやら・・・・・・。」
「違うよ~!!!」
こうして、初めての会長との夕食は賑やかに過ぎ去っていった。

夜も九時を回り、俺もそろそろ帰ろうかと思う時間になる。
「じゃあ、会長、そろそろ俺は帰ります。」
「え!?な、なんで!?」
「いや、だって・・・・もう時間も時間ですし・・・・・。」
「で、でも!!」
突然、会長の顔がとても、とても悲しそうな顔になる。
そして会長がこれまた突然に抱きついてくる。
「もうちょっと、もうちょっとだけでいいから。一緒にいて、杉崎・・・・。」
「会長・・・・・・。」
俺は会長の頭を撫でる。
「分かりました。そこまでいうなら、今日はもう少しだけいます。」
「うん・・・・・・。」
会長が何を思っていて、どういう状況にいるのかは分からないけど、今の会長を一人ぼっちには出来ない。こんなに愛おしい人を放っておく事は俺にはできない。
俺は今この瞬間改めて会長を、桜野くりむを愛おしいと思った。
「会長。」
俺は会長にそっと呼びかける。
「何・・・・?」
「○○○しても、いいですか?」
「にゃわっ!?」
多分さっきまでのいい雰囲気をぶち壊しにした。
「な、なんでそういう会話になるのよ!」
「だって会長、俺にいてほしいって事はそういうことなんでしょ?」
「違うわよ!」
「そう・・・・ですか・・・そうですよね、あの時俺、下手でしたもんね。仕方ないですよね。・・・・・分かりました。会長とは体との関係は諦める事にします。」
「いやっ、そういうことじゃなくて・・・・・その・・・・・・・ああいうのは、私だって恥ずかしいし・・・・。」
「俺だってそれなりにですよ?」
「その、だから・・・・・・・・・・・ああもう!!分かったわよ。そんなにしたいなら好きにすればいいでしょ!!」
会長はそういってそっぽを向いてしまった。っていうか怒った。
「会長。こっち向いてください。」
「・・・・・・何・・・っ、んっ・・・・・ふむっ・・・。」
俺は会長が振り向いた後の一瞬の隙に唇を塞いだ。
「んんっ・・・・・ふむぅ・・・・・ちゅるっ・・・・んぅっ・・・・・ぅ・・・っ・・・・・・」
俺は数秒口を絡ませ、そして唇を離した。
「い、いきなりキスなんか、しないでよ・・・・バカッ・・・・」
「嫌でしたか?」
「それは・・・・嫌じゃないけど・・・・・。」
「じゃあ、続けてもいいですよね?」
「・・・・・・本当に杉崎はバカなんだから。」
そう会長が言った後、俺はもう一度会長と唇を合わせる。
「ん・・・・・ふぁ・・・・・・んむっ・・・・ちゅ・・・・ん、んんぅ・・・・・じゅる・・・・ふむっ・・・・・」
部屋の中に水音が響き渡る。
俺も会長もまだぜんぜん慣れてはいない。だが、この甘い魅力に魅せられて次第に大胆になっていく・・・・様な気がする。

俺はキスでいっぱいいっぱいの会長の胸を服越しに撫でる。
「んんっ・・・・・ふあっ・・・・いきなり・・・なんてずるい、よぉ・・・・・」
会長が身を捩じらせる。
「そんないきなりな感じじゃなかったんですけど・・・・」
「キスの時にはしちゃ、だめ!キスの時はその・・・・・それだけに・・・集中したいから・・・・・」
最後のほうはか細い声だったのでよく聞き取れなかったが、要するにキスはキスで味わいたいというわけだ。納得。
俺は会長に言われたとおりキスをやめてから、会長の胸を直接揉む。・・・・揉めるほどないからやっぱり撫でる感じになるけど。
「んっ・・・あぅ・・・・そ、そんな風に、撫でないでよぉ・・・・はうっ・・・・」
一度会長の着ている服を脱がし、というか下着が見えるように肌蹴させる。
会長の着ていた下着はこの前と同じように中学生が着ているかのようなピンクのチェックの下着だった。
「は、はずかし・・・・・ひゃんっ・・・す、杉崎・・・そんないきなり・・・・ふあ、ふあぁ・・・・」
会長のブラの上から乳首を摘んでみる。でもそれだけじゃやはり満足は出来ないのでブラをとって会長の乳首を吸ってみる。
「ひあっ!・・・・んあっ、く・・・すぎさきっ・・・そんな、強く吸っちゃ・・・・んあっ!あ・・・舐めるの・・・・だめだよぉ・・・・・んんあっ!!」
会長が悶えている隙に俺の手は会長の秘部へと近づいていき、そこを触ってみる。
ぬるっ
「あっ!やぁ・・・すぎ、さき・・・そんなとこ触っちゃ・・・・んんあぁっ!!・・・舐めるの・・・・・あんっ!!・・・気持ちい・・・よぉ・・・・・ふやぁっ!!」
会長の秘部はもう十分に濡れているのが下着越しからでも分かった。
「会長、もうこんなに濡れてますよ?自覚ありますか?」
「やっ・・・・そんなっ、こと・・・・いわ、ないでぇ・・・・・ふああっ!!・・・ああっ!!弄っちゃ!・・・ひあぅっ!・・・・あ、ああぁ・・・・あっ、く・・・っ!んんぅっ」
舐めたり、弄ったりするたびに会長のそこからはとめどなく愛液があふれ出てくる。
俺はその会長の秘部へと顔を近づける。
「なっ!・・・・・杉崎、そこ、は!!・・・そんにゃっ!!・・・なめちゃっ!!・・・舐めちゃっ、だめぇっ!!ひああっ!・・・かっ、感じすぎちゃうよぉっ!!んくっ!!あんぅ!!」
会長のクリトリス周辺を舌先を使って舐めてみる。すると会長はごらんの通り凄い乱れっぷりになる。
「ひあ・・・・・あ、っ!!・・・・や・・・っ・・・!!・・・も・・・ダメ・・・っ・・・来ちゃ・・・・来ちゃうよぉぉぉ!!ひ、んんっ・・・・・!!・・・・・あああああああぁぁっ!!!」
会長の下腹部がピクンとしたかと思うと、いきなりビクンビクンと会長が跳ね上がり、その後はくたっと力尽きた。
「あ・・・・・・・あ、ふっ・・・・・・ま・・・・まだ・・・・ジンジン、するよぉ・・・・・。」
「え~と・・・・俺が言うのもあれですが。大丈夫ですか?会長。」
「・・・ほんとに・・・杉崎が言うことじゃないよ・・・・・・。」
「でも、気持ちよかったからいいですよね?」

「そ!?そういう問題じゃないよ!!」
「それで会長・・・俺もそろそろ・・・・やばいというか何というか暴発しそうなんですけど・・・・・。」
俺の膨れ上がった股間を見て、会長は意外にも心配そうな視線をぶつけてきた。
「・・・・大丈夫?こんなになって、痛かったりしない?」
「いや・・・・・そういうわけではないんですけど・・・・・・。」
「・・・・分かった。でもちょっと待ってて。」
会長は何が分かったのか知らないが、徐に俺のジーパンのチャックに手をかけ、俺の分身をさらけ出した。
「ふあっ!?・・・・こ、こんなになっちゃうの?」
「まあ・・・・はい・・・そうです・・・・。」
この流れからして俺はなんとなく、口で奉仕されるんだろうな~と思っていた。だがそこは会長。予測は可能が代名詞のこの人に俺の常識が当たる訳なかった。
会長は足を使って、俺の物を挟んで動かしてきた。
「・・・・え、え~と・・・会長・・・これは一体・・・?」
「え?杉崎はこうされるのがいいんでしょ?」
「・・・・どこからの情報ですか?」
「知弦が、こうしたら杉崎が喜ぶって言ってた。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
知弦さん。妖しげな知識を会長に教えないで下さい・・・・・。
「えっと・・・・もしかして・・・嫌、だった?」
「いや・・・そういう訳でも・・・・・。」
「だったら・・・・その・・・・・・よいしょ、よいしょ・・・・。」
会長が懸命に足を動かして俺の物をしごいてくれる。だが、キャラに合ってないせいかやや退いてしまう。
まあ・・・でも、少し気持ちいい気も・・・・・・って俺はMか!?
「んしょ・・・・・よい、しょ・・・・わ・・・・杉崎の、なんかぬるぬるしてきてる・・・・・。」
「ぐっ・・・く・・・ぅ・・・・・・。」
俺は小さいながらも喘ぎ声を出してしまう。
「ぴくぴくしてる・・・・なんか・・・・変なの・・・・。んしょ・・・・よいしょ。」
「あっ・・・がぐっ・・・・会、長・・・・ぐっ・・・くっ!!」
どびゅっ!!びゅくんっ!!びゅるるっ!!
会長の慣れていないだろう扱きは俺にとって簡単に耐えられるものではなく・・・すぐに俺は射精してしまった。
「わっ!?なんかいっぱい出てきた!?」
会長の白いニーソに俺の白い精液がかかる。
「く・・・・・ふ・・・ぅ・・・・・。」
一度射精したとはいえそれで俺のものが治まるわけがなく、むしろホンチャンになってくる。

「か、会長・・・・もう、入れてもいいですよね・・・・?」
「ふえっ!・・・・・い、いいよ?」
「じゃあここに腰下ろして下さい。会長。」
「う、うん・・・・。」
一度俺は仰向けになり、会長が少しずつ腰を下ろしていく。
「ふああ、あ、ぁ・・・・杉崎の・・・・入って、くぅ・・・・・・」
ずぷ、ずぷぷと淫らな水音が部屋に響き渡る。
だが、あまりにも会長の腰を下げる速度が遅くて俺は我慢ならず腰を突き上げた。
「っ!!!ふあ、あっ!!・・・杉崎ぃっ!!・・・い、いきなり・・・突き上げ、ないで、っ!!いうっ!ふえぅっ!!ひああっ!!」
「すい、ません・・会長、俺も・・・我慢できなかったもので・・・・くっ・・・。」
「ひやっ!!うあっ!!・・・んんぅっ!!・・・・すごっ・・・これ、すご、いぃっ・・・よぉっ・・・!!んんあぁっ!!」
「ひうぅ!!・・・・んはあっ!!あ、ダメ・・・・ぇ・・っ!!そこ、あふ・・・っ・・・敏感すぎるからぁっ!!!・・・・ん、はうんっ!!」
「ここが、いいんですか?」
俺は会長の膣の壁に自分のものをぐりぐりと押し付ける。
「っ・・・・!!ひあああっ!!!あふぅっ!!・・・・ん、くぅっ!!・・・あ、だメェ・・・・あうっ・・・!!んやっ!!・・・これぇ・・・・ダメ・・・っ!!気持ちよすぎちゃうぅっ!!」
会長の膣内がそれの呼応するかのようにきゅうきゅう締め付けてくる。
「んあああああっ!!!・・・・んゆぅっ!!・・・・ひ、あ・・・っ!!あ・・・も・・・っ!!わた、しだめぇっ!!!きちゃうぅぅぅっ!!!!!」
ピクンピクンと再び会長の下腹部が痙攣する。
そして俺も自分のものが熱くなる。
「会長・・・・っ・・・・出しますっ・・・・・!!」
どくんっ!!どびゅっ!!びゅくんっ!!
「あっ!!!・・・・んああああああああああああああっ!!!!!」
会長が一際大きい声をだし果てる。
「・・・・あ・・・ああ・・・あ・・・杉、さひ・・・・っ・・・・」
そして絶頂の余韻からか呂律の回らない口調で会長は俺の名前を読んでいた。
「ん・・・すぅ・・・・すぅ・・・・・・」
会長は寝息をたてて寝ている。とても安らかに。
今日一度寝ているのによく寝ているなあと思う。
まあ今日はいろいろ疲れたのだろう。と一人勝手に納得する。
俺は会長を起こさないようにドアを閉めようとする。
そしたら会長が
「ずっと・・・一緒・・・・杉、崎・・・・・・。」
と寝言を言ってきたので俺は一度会長の部屋に戻り、手を握りこう呟く。
「はい。ずっと一緒ですよ。会長。」

それにしても何故会長の両親は家に居なかったのだろうか?





参考情報

2009/10/18(日) 21:54:16~2009/10/18(日) 21:58:19で13レスで投稿。
一星龍さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレでの15作品目。



  • 最終更新:2010-07-04 23:52:09

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