一星龍さんの小説17

本文

「ぅぅ・・・杉崎ぃ・・・・・やっぱり無理だよぅ・・・・。」
「ええいっ、だまらっしゃい。会長は大学に進学どころか今のままでは卒業さえ危ぶまれているんですよ?」
「それは・・・・そう、だけど・・・・。」
「会長なのに留年とかあれですよ?確実に新聞とかいろんな人にてんやわんや言われますよ?」
「でっでもその頃にはリリシアだって卒業してるし・・・・。」
「新聞部一同を舐めちゃいけません。リリシアさん以外にも面倒なのはたくさんいます。」
「うう・・・・・・。」
状況を説明しよう。一言で言うと会長は今、卒業が出来ない!!・・・・かもしれない事態に陥っている。
言うまでも無く会長は馬鹿だ。言っちゃ悪いが今年の生徒会の(成績方面で)最大の汚点であるともいえる。
俺を始め、知弦さん、深夏、真冬ちゃんはたびたび・・・というか成績上位者常連だ。だが、会長は追試常連者一歩手前だった。
それが今、この時期になって・・・・・・・高3のこの時期になって・・・・・・。
事の発端は、この前の中間試験だった。

中間試験が終わり、そしてそれが帰ってきた放課後、俺はいつものように生徒会室に入る。
「ちわーす。」
いつもの生徒会だった。そう、いつもの・・・・・・。
会長が真っ白に燃え尽きている事意外を除けば・・・・・。
「・・・・・・・・・・・。」
比喩ではない。本当に会長は真っ白だった。っていうか青ざめていた。白目で。
会長がこんな有様だから俺より先にいた知弦さん、椎名姉妹も気まずそうだった。
(これは一体何事ですか?知弦さん?)
無謀と思いつつ俺は知弦さんにアイコンタクトを試みる。
(・・・・・・・・・・・キー君。)
知弦さんが涙目だ。・・・・・・え!?何それ!?
よく見れば深夏も真冬ちゃんも悲のオーラに包まれている。
まさにこの生徒会は「糸色望」ムードだった。
こんな空気俺にはとても・・・・耐えられない。
知弦さんが俺に何かを手渡そうとする。
(キー君、百聞は一見にしかず。まずは・・・・・・これを見て。)
知弦さんが渡してきた九枚の紙を・・・・・・・・・。
俺は意を決してそれを見る・・・・・・。
(こっ・・・・・これはぁっ!!!?)
桜野くりむ
現文 32点←赤点まであと二点
現文読解 32点←赤点まであと二点
古文 53点
古文読解 32点←赤点まであと二点
リーディング 26点←赤点
英語 17点←赤点
地理 31点←赤点まであと一点
歴史  32点←赤点まであと二点
政経 23点←赤点
総合 278点
平均 30,8点(ドン!!)

(こ・・・・・・これは・・・・ひどすぎる。)
おそらく全員これを見たのだろう。って言うか会長自身、普段なら「過去は振り返らない!!」とかいって流すのだろうが・・・・流せるほど甘い状況じゃない。これじゃあ本当に大学に進学はおろか卒業さえ無理っぽい。
(知弦さん・・・・会長がいくら馬鹿とは言えここまで酷くなるほどのテストだったんですか?)
俺はそう知弦さんにアイコンタクトしてみる。
(・・・・・・まあ確かにきたる受験に備えて難しくはなっているけどここまで酷いのは・・・問題のせいとかではなくアカちゃん自身が本当にやばいわ・・・。)
(そうですよね・・・・・・。これは真面目に・・・・やばい・・・・・。)
むしろ0点なら笑って済ませられただろう。だがこのリアルな点数。笑えない。全くもって笑えない。
俺まで会長の答案を見て完全にダークになる。
そしてようやく会長が虚脱状態から戻ってきてホワイトボードになにやら書き始めた。
「戦わらなければならないときがきたのよ!!!」
そしてどこかの本の受け売りか、どうかは知らないが空元気でそう言い放った。
だが俺たちはそれでも未だダークネスモード。そんなときが来ようとこまいと俺たちはまだ絶望に浸っている。

「ほら、皆!!そんな暗い顔しないで戻ってきなさい!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・無理(ね)(だ)(です)・・・・・・・』
「そこで全員ハモるなぁっ!!!」
会長がなにやら騒がしい。・・・・・こんな答案を見て俺たちが耐えられるわけ無いのにも拘らず・・・・あの人は能天気でいいなぁ・・・・・・。
「私だって真面目にやばいと思ってるんだから、少しは協力してよ!!!」
思ってた。・・・・・思ってなかったら、やばすぎますよ・・・・・。
「でもね、アカちゃん。この程度のテストでこの点数っていうのは真面目にやばすぎるわ。」
「そ、そういう知弦はどうなのよ!!結構難しかったからいつもどおり平均95越えってことはないでしょ!!?」
「私は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・平均、98点よ。」
知弦さんの中でとても長い葛藤があった!
そして会長はそれを聞きまた青ざめる。
「す、すす・・・杉崎っ!!あんたは!?あんたは一体何点なの!?」
「お、俺ですか・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・確か・・・え~っと・・・・・95位は行っていたかと・・・・」
俺の中でもすごい葛藤があった。
会長はさらに青ざめる・・・っていうか泣きそうになる。
「み、深夏!!貴女は!?」
「あ、あたしか?・・・・・・・・・・・・・・・91くらいかな・・・・。」
「ま、真冬ちゃん!!!」
「真冬は・・・・81点です。」
『何で私だけこんなに頭悪いのよ―――――――――――――――――――――――――――っ!!!!!!!!!!!!!!!』
会長が周囲30㌔位にまで響き渡るような大声で叫んだ。
勉強していないからだ。というのは簡単だが、でもそれをいったらおしまいだと思い俺は口を紡ぐ・・・・・・
「勉強していないからだと思います。」
つもりだったが真冬ちゃんがあまりあっけらかんと図星なことを言う。
「んなこたぁ・・・・・・分かってるわよ――――――!!!」
「じゃあ勉強しようぜ・・・・・。」
深夏・・・・それも今の会長には酷く酷な言葉だぞ・・・・・・。
「勉強したってわかんないんだから仕方ないじゃない!!」
「それ、堂々と言う事じゃないわ・・・・・。」
「分からないものは分からないのよ!!」
「あ・・・・でも会長。古文は点数いいじゃないですか?俺は苦手だから尊敬しますよ?」
「その古文だって・・・・・平均点以下なのよぉ――――――っ!!!!」
フォローするつもりがフォローできてなかった!?

「そもそもキー君古文が苦手でも平均点から考えて、最低でも55点は採れてる計算じゃない。」
「杉崎の裏切り者ぉ ――――――――――っ!!!!」
「一体何を裏切ったというんですか!?」
「くっ、このままではいけないわ・・・。よく分からないけどどうにかしないと・・・・・・・。」
「よく分からないものをどうやってどうにかするんですか?」
「っていうか、アカちゃん。二年の時も一年の時も同じこと言ってるわよ。」
「会長さんじゃどうにも出来ねえだろ。」
「諦めたほうがいいと思います。」
「少しは応援しなさいよっ!!!」
「応援しても見返りが無いんじゃ・・・・・。」
仮に会長にこの生徒会全員が本気で教えに掛かっても、会長の平均を5点あげるのが限界だろう。その程度の見返りじゃあ教える気にはなれない。
「というか、私がこんな馬鹿な訳無いのよ!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』
「そこは否定でもいいから反応してぇっ!!」
「っていうか、会長さん。この前の勉強会の時もそうだけど、あれが素なんだろ?」
「素って何が?」
「歴史然り、地理然り、漢字然り、文書題然り、九九然り、文章題然り、人体然り・・・・あたし達が教えても全部ボケで返すからあれが素なら教えたくても無理じゃねえか。」
「小中高と今までの勉強がまるで無いんですよね。」
「あるよ!!前に九九を言えって言われたら普通に言えたじゃないっ!!」
「あんな覚え方は普通じゃねえよ!!」
確かに、会長のことを卑下するつもりは無いが、あの九九の覚え方は・・・・・・・。
それだけじゃない、真冬ちゃんが言ったように会長には小中高と基本的な勉強が完全に欠落している。それに知弦さんだって会長が授業の邪魔かなりしていると言っていた。真面目に受けているなら同情も出来るが、うるさくして、迷惑をかけている以上、救いようが無い。
なんかずいぶんとあれな彼女を持ったものだなぁ・・・・俺。
「とにかく私が卒業できなくてもいいの!!?」
『・・・・・・・別に・・・。』
「この生徒会役員、酷すぎる!!」
「どうせあたしと真冬は来年には転校するし。」
「知弦は違うよね!?そんな事言わないよね!?」
「大丈夫よアカちゃん。あなたが浪人したって言っても誰も信じないから。」
「それって私が浪人するほどの年に見えないってこと!?」
「だってアカちゃん。今の高校三年生ってプロフィールでさえかなり疑われてるじゃない?」
会長の図星をグ゙サリグサリと躊躇い無く皆は突いてくる。
「こうなったら杉崎!!あんただけが頼りよ!!頼りたくないけど!!」
最後の一言が余計だ。
「会長・・・・・勉強ってのは、教えるものでも教わるものでもなく・・・・・・学ぶものなんですよ?」
ここぞとばかりに会長に名言っぽい何かを伝える。
「はっ・・・・・そうだね・・・・・。」
会長が何かに打ち抜かれたような感じにおどろいた顔をしている。
「ええそうです・・・・・。」
「・・・・・・・・って、そんな事いっても何にもならないわよぉ―――――――っ!!!!」
「じゃあ、どうしろというのですか?」
「教えてよ!!」
「無理です。俺たちでは会長の知能指数を0,0000000000000001とて上げられません。」
「どんだけー・・・・・。」
会長もとうとう叫ぶ余裕がなくなったのか・・・・。音量が低音になった。
「じゃあ。もう今日はお開きってことでいいですか?」
「何でそうなるのっ!?」
「じゃあ、さよなら。」
「また明日な~。」
「さよならです~。」
「だからなんでそうやって決めちゃうかなぁ・・・・・って待ってよぉ~・・・・・せ、せめてコツだけでも・・・・・・」
会長がしつこく皆に詰め寄っていた。

会長は再び真っ白に燃え尽きていた。
結局皆からはアドバイスらしいアドバイスはもらえなかったらしい。
真っ白に燃え尽きている会長からはもはや魂が抜け出ているかのように見えた。
俺はその会長にかける言葉が見つからず、ただ黙々と雑務をしている。
「杉、崎ぃ・・・・。」
会長が弱々しい声で俺の名を呼ぶ。
「なんですか、会長。」
俺は会長を見ずにうわの空でその呼びかけに答える。
「私って・・・・そんなにバカかなぁ・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
ここでその通りだ、と肯定してしまうのは簡単だった。ただ、その後の会長がどうなるかなんて容易に想像出来てしまう。会長も意外に傷を負っているのは俺だってよく分かる。
かといって他のメンバーだってそのことを重々承知しているはずだ。ならばどうして会長に何もアドバイス諸々をしないのか?
それは会長が手に負えないほどの馬鹿だからだ。確かに会長の成績を一時的になら上げられないこともない。
しかし小学生じゃあるまいし、ましてや高校の勉強。一朝一夕で頭が良くなるなんて普通に考えてない。俺だって去年一年間必死こいて成績を上げたのだ、その事実は見に沁みるほど熟知している。
しかも会長の性格が災いしてか、間違った知識を多量に含んでいる。それをも新しく教えなおすならば、ざっと一年などでは足りないだろう。人間、何も知らない状況ならば間違った固定概念を持ってないから時間はかかるが教える事はできる。だが間違った固定概念を持っていれば、それが間違っていると言う事を認識させ、そしてまた一から教え直さなくてはならない。
要するに今の会長に何か勉強を教えるなら、多大な時間と苦労がかかる、と言う事だ。
会長に勉強を教えるならまず馬鹿と認識させる事が第一歩。だが・・・・
「ねえ、・・・・杉崎・・・・私やっぱり馬鹿・・・なの・・・かな・・・・。」
こんなにも(精神的に)弱っている人に今まであなたの得た知識は大方間違っているなどと言ったら間違いなく勉強云々の前にやる気がなくなるだろう。
「会長、あなたは馬鹿じゃありません。」
だから、俺はこう述べた。会長の性格上調子に乗ると分かっていながら。
「でも私・・・こんな点数なんだよ?」
「元から天才がいたとしても元から馬鹿な人なんているわけが無いです。会長は今まで努力していないだけです。」
「・・・・・そ、そうよね。そうだよね!!私が元から馬鹿な訳 ―――――。」
「ですけれどもぉっ!!!!」
俺は会長の十八番。机をバンと叩く。
そう、ここだ、ここで調子に乗らせてはいけない。
「ここで調子に乗って努力を怠れば、二の舞です。だから、会長、勉強しましょう。無謀だと分かっていても、無駄だと分かっていても・・・・・・・。」
「・・・・・え?私が勉強するのってそんなに無謀なの・・・?」
「少なくとも、会長。これの追試。勝ってもらいます。」
「今度の追試って・・・・あと一週間も無いじゃない!!!」
「でも、やるんです。だから最初にいったでしょう。無謀だと分かっていても、無駄だと分かっていても・・・・・・・・と。少なくとも卒業できなかったりしたら俺としてはてんやわんやになりますし。」
「てんやわんやって何!?」
こうして俺と会長の放課後の勉強会が始まった。

・・・・・・なんか言い回しが意味深な気がしてきた。

翌日。放課後。
「という訳で会長。まずは何からしますか?」
「何がという訳・・・?」
「会長はそろそろ本当にやばい領域になりつつあるので、もう本気で勉強しましょうということです。」
「ぅっ・・・・何もそんな真正面からいわなくてもいいのに・・・・・。」
「事実ですから仕方ありませんね。」
「杉崎がいつになく苛めるよぉ~!」
「苛めてる気はないんですけどね・・・・・。」
「っていうか今から勉強して間に合うの?」
ごもっともなこと言ってきた。
「間に合います。会長次第ですが・・・・。」
「私次第ってどういうこと?」
「そうですね・・・少なくとも一週間、毎日予習復習をして出来ないところを繰り返し学び・・・きちんと弱点を克服していけば・・・・・・・・一日たったの7~8時間程度の勉強ですね。お買い得のびっくり価格ですね。」
「そんなの出来るわけあるか ―――――――っ!!!!!!!!」
「本来そん位しないと、会長にはなれないんですよ!」
「そんな会長はどこの会長よ!!」
「桂ヒ○ギクや朝○音姫を知らないんですか!!今時会長キャラは完璧だけどどこか一つか二つ弱点があるって言うのが基本なんですよ!?」
「知らないわよそんな事!!」
「ちなみにどっちも貧乳です。」
「だから何よ!!!!!」
「全く会長は我侭ですね・・・・・・。なら第二案です。」
俺は懐からある薬を出す。
「何それ・・・・。」
「これは『馬鹿につける薬』。これを馬鹿が飲めば馬鹿が治り賢くなります。」
「すごっ!!」
「ただしこれを飲んで馬鹿が治ったら馬鹿という証拠。自分がどうしようもない馬鹿だというなら飲んで下さい。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
会長がワナワナと震えている。自分のプライドと戦っているのであろう。
「いいわよ・・・・・飲んでやるわよ!!エイッ・・・・・・・!!!」
会長が俺から薬を奪い取り飲んだ。
「・・・・・・・・・・・・・・ど、どう?賢くなったぽい?」

「ええ、まぁ・・・・冗談なんですけどね。」
バチィンッ!!!
「杉崎を信じた私が馬鹿だったよ・・・・・。」
「おう・・・おおう・・・・・・。」
頬がひりひりする・・・・・。痛い・・・・・。
「杉崎、教える気無いなら一人でするよ。」
「そうです!会長。ようやくその境地に達しましたか!!」
「へ?」
「まず何事においても無理やりやらせると言うのは言語道断!!自らやろうというその心意気はなければ何も始まりません!!俺はそれを会長に説いていたのですよ!!」
「・・・・・どうだか・・・。」
だがともあれ会長にやる気が灯ったのは事実。今なら・・・・やれる!!
「では会長。会長の得意科目は・・・・古文のようですね。」
「うん・・・でも平均以下だし・・・・・。」
「関係ないです。まずはそこから伸ばしていきましょう。」
「っていうか杉崎、別に古文赤点じゃないんだけど・・・・・。」
会長の戯言は一度無視する。
会長の国語の知識は真冬ちゃんのあれそれのおかげで、やっぱりというかなんと言うか・・・ひどかった。もしかしたら会長は古文も勘ではないかと思ったので俺はまず仁和寺のある法師でも読ませる事にした。
「じゃあ、会長。まずはこれを訳してください。」
そういって俺は仁和寺にある法師のプリントを渡す。
「これくらい、カップラーメンが出来る三分くらい前だよ!」
よく分からない。いつのことなのかよく分からない・・・。
「ふむふむ、ふむふむ、ヘムヘム。」
なんか、忍犬が混じっていた。
「よし。もうばっちり!!」
「早いですね・・・・。じゃあ、テストです。『高良』はなんと読みますか?」
「そんなの『かうら』と書いて『こうら』だよ!!」
「おお合ってる!!じゃあ仲間って言う意味の語は何ですか?」
「『かたへの人』だよ!」
「会長・・・熱でもありますか?」
「何でよ!合ってるじゃない!」
「いや、合ってるからこそなんですが・・・・。」
「どういう意味よ!!」
「まぁまぁ・・・じゃあ・・・・・『徒歩』はなんと読みますか?」
「『かち』。」
「会長が頭いい!!?」
「だからどうして驚くのよ!!」
「びっくりだ・・・びっくりだ~・・・。」
「なんか、もの凄く、うざい。」
「会長はとりあえず古文は基本的は出来てるとわかりました。では少し難しめに『かかり結び』でも・・・。」
「それ位だって出来るよ!!」
「じゃあ、『ぞ』『なむ』『こそ』は何の意を表していますか?」
「確か・・・・・強意だったけ・・・。」
「会長って古文は強いんですね。古文は。」
「ほっといてよ!!」

「では英語に移りたいと思います。『Like a Butler』でなんと訳しますか?」
「え?え~っとぉ・・・・・・・・バトラーを好きになれ!!」
「・・・・・・・さて、次の問題は・・・。」
「ちょっ!今の正解なの!?間違いなの!?」
ちなみに正解は『執事の様に』だ。
「『Prima Stella』はどう訳しますか?」
「杉崎さっきから知識が偏りすぎてるよ!!」
「じゃあLove is pure white は何ですか?」
「だぁ~かぁ~らぁ~・・・・!!」
「だって俺ですもん。」
「その間違った自分への認識を問いただしなさいよ!!何よ、俺ですもんって!」
「いやだって、俺からエロいのとったらかっこいい所しかないじゃないすか?」
「何!その激しいうぬぼれ!」
「またまたぁ、会長だって俺のこの麗しい美貌に惹かれたんでしょ?蛍光灯に群がる蛾のように。」
「せめて、花に誘われた蝶とかを言おうよ!」
「会長。さっきからずっとツッコミばっかですね。」
「あんたがボケるからでしょ―――――っ!!!」
会長がはぁはぁと息切れを起こしている。
ちょっと遊びすぎたかな・・・。
「分かりました会長。そこまで言うなら俺がツッコミの全てを手取り足取り――。」
「んなもん教えて欲しくもなんとも無いわよ!!!」
俺と会長の勉強会は・・・・・・前途多難だ。(俺が確信犯だけど・・・・。)

それから約一週間。俺たちは戦い続けた。主に俺が戦い続けた。
会長に勉強を教えるため、わざわざ雑務とかは早めに終わらせ、教えられるように高3 のまだ習ってない範囲を徹底して勉強したり、たびたびやる気をなくす会長に気合を打ち付けたり・・・・・本当に俺は戦った・・・・・・・。
よくやった・・・・俺。
そして追試なるものが迫る。
「会長。俺から教えられる事はもうありません・・・・・精一杯戦ってきなさい・・・・・。」
「はい、老師!!」
俺と会長の間には今、愛とか濃いとかそんなのを破壊できるくらいの絆が生まれていた。・・・・そう、それこそ師弟愛。視が弟子を思う気持ちこそ何にも勝る絆だと、俺は深夏から知った。
まぁ、何はともあれあとは会長次第。

そして、数時間後。
生徒会室でどきどきしながら雑務(俺どんだけ雑務やってんだよ・・・。)をしていた。
そのとき、
(ガラッ)
生徒会室のドアが開いた。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
もちろんそこに立っているのは、会長。ただ顔を俯けているため、表情が読めない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・勝ったよ。杉崎・・・・・・・・。」
会長が持っていた数枚の紙束を俺に見せる。
ちなみにうちの追試は65点未満だとアウト。=・・・・・・・・舞台から出る事に・・・・

リーディング 68点(ドンッ!!)
英語  67点(ドドンッ!!)
政経 65点(ドドンがドンドン!!)

と、
いうことは・・・・・
会長はめでたく、(いやめでたいのか・・・・?いや、めでたいのだ!!)
「合格だよぉ―――――――――――っ!!!!!」
(パンパカパーン!!)
どこからとも無く、ファンファーレが鳴り響く・・・・様な気がした。
「いや、さすが私だねっ!!やっぱり私はやれば出来る子だったんだね!!いやもう皆が無理だとかいったときは泣きそうだったけど、な~んてことはないねっ!!うんっ!!すごい!!私最高!!向かうところ敵なし!!」
分かっていた。会長が合格すれば必ず調子に乗るなんて分かりきっていた。
だが、今はそれを咎める気にはなれない。俺も少なからず安堵し、喜んでいたようだから。
「あ、そうだ杉崎!!」
会長が何か思いついた様子で、俺のほうを振り返る。
「真面目な話、多分私一人だったら、こんな点数取れなかったと思うから・・・・・その・・・えと・・・・・あの・・・・なんていうか・・・・あ、あり、がと・・・。」
これは意外、会長がまさかまさかのお礼をいうなんて行為をするとは、俺は微塵にも思っていなかった。この勉強会で少しは人間味が出てきたのだろうか?
「それで・・・・その・・・・あの、何か、そう何か、杉崎にお礼したいと・・・・思って・・・。」
会長がちょっと赤くなってもじもじしている。ヤバい、ヤバい、ヤバい、可愛い。かわええがなぁっ!!
会長がこんなことするなんて俺の知る限り、俺は初めてだ。故にめっさ萌え!!
「あの、だから・・・その・・・私のお願い聞いてもらったんだし・・・・・杉崎のお願いも、なんでも一つだけ・・・・その・・・聞いてあげるよ?」
「なんでも、ですか?」
「う、うん、なんでも・・・・。」
会長はきっと純であったろう。邪な気など一切ないだろう。
だけれども、変態の代名詞杉崎鍵は違う。

「じゃあ、会長。」
俺は会長を、机に押し倒す。
「ふえ?」
会長は状況を理解できてないようだ。
「俺はあなたを抱きたいです。」
状況を理解できてない会長にそう言った。
「え?へ・・・・・・え、えぇぇっ―――――!!!!!!」
「驚きすぎですよ・・・・。」
「お、驚きもするよ!!ん、なんでいきなり・・・っていうか生徒会室でそんな事しちゃ・・・・。」
「正直な話・・・・あのデート以降。まるで性欲処理してなくてですね・・・・。」
「そ、そんな事言われても・・・・。」
「会長はいやですか?」
「え?」
「俺とそんなに交わりたくないですか?」
「そ、そういうことを言ってるんじゃなくて・・・その、ここじゃなくて他のとこ・・・・。」
「会長なんでも言う事聞くって言ったじゃないですか。」
「い、言ったけどさ・・・・・・。」
「なら、いいですよね・・・・。」
「やっ・・・馬鹿・・・ちょっ・・・杉崎はこういう時だけ凄く強引なんだから・・・。」
会長と何日ぶりかは分からないがとにかく久しぶりのキスをする。
「んんっ・・・・ふぅ、く・・・っ・・・・んむ・・っ・・あ・・・・・ぅ・・・・ちゅ、ぶ・・・っ」
残暑も過ぎて秋に入りかかろうとしている夕暮れがグラデーションになって生徒会室はかなり綺麗な場所に見えた。
「ちゅ・・・・く、うぅ・・・・む、っぢゅ・・・・・じゅ・・・ちゅっ・・・・んあ・・・・ひ・・・ん・・・っ」
キスばかりしても飽きてしまうのでキスを止め俺は会長の制服を脱がそうとする。
会長はちょっとだけ抵抗し
「や、やっぱり、ここでなきゃダメ?私んちとか杉崎んちとかじゃ・・・・。」
「ここでなきゃ、ダメです。」
「・・・うぅ~っ・・・杉崎の意地悪・・・。」
結局はこうなる。
俺は改めて、会長の服を脱がしにかかる。
「あ、あう・・・・・・。」
下着が露になり、会長の頬が少し朱色に染まる。
「会長。綺麗ですよ。」
「・・・・・あ、ありがと。」
緊張を解そうと言った言葉だが、何故かさっきよりも赤くなってしまった。
「あ、うっく・・・ひ、あ・・・そんな、い、きなりなんて・・・ずる、いよぉ・・・・んあぅっ・・・・。」
会長が赤く俯いている内に胸を触ったのだが、いきなりのつもりはないのに、怒られた。

「いきなりのつもりはないんですけど・・・・どういうつもりですか?会長?」
会長の乳首をピンとはじくように弄ぶ。
「んんあっ!・・・・や、ばかぁ・・・・そんな、弄っちゃ・・・・ひぅ・・・っん!!」
「こんなに反応して・・・・そんなに俺としたかったんですか?」
「違っ・・・・!・・・あぅ・・っう・・ん!ひゃ・・・や・・・そこ・・・・そんな風に・・・しちゃ・・っ・・・んあっ!・・・や、ちょ・・・・・んくっ・・・」
会長の小さな胸を俺は苛めるように弄ぶ。
「って言うか、いきなりなのは会長のほうだと思いますよ?こんなにいきなり感じて・・・・・。」
擦るように会長の乳首を弄っていたが、摘んでクリクリとする。
「あふっ・・・!だ・・・だか、ら・・・そんな風にしちゃ・・・だめだ・・って・・いって・・・んっ・・・ふあっ・・・・・ぅ・・・っはん!」
「駄目って言ってる割には感じているようにしか見えないんですけど?」
「やっ・・・・!そんなのっ・・・・!!違・・・う・・・っ!!ふああっ!!」
「そんな事言っても・・・・ほら?下もぐしょぐしょですよ?」
会長の秘部を下着越しに軽くさするように触る。
「ひやっ!・・ぅ・・・そんな事・・・いわ、ないでよぉ・・・・んんあっ!!や!そんなにしちゃ・・・っ!!・・・はぅ・・・っく・・!ぅん・・・・っ」
「会長こんなんでも感じるんですね。」
会長の花芯を下着越しにさするように弄ぶ。
「ひや・・っ!!んん・・・っくぅ!!す、杉崎・・・っあっそこダメ・・・ダメだって・・・っ!!あうっ!!ああああっ!!」
会長がびくんと背中を仰け反らせる様に跳ねた。どうやら軽くイッたらしい。
「ふあ・・・す・・杉崎・・・。」
「なんですか?」
「も・・・もっと・・・杉崎の欲しい・・・・・。」
会長がかなり真っ赤になって懇願していた。
「はい、分かりました。もっと気持ちよくしてあげます。会長。」

「じゃあ、入れますよ。会長。」
「・・・・・う、うん・・・・。」
自分の息子をズボンから出し、会長の秘部にあてがう。
「ひあ・・・っ・・・・ぅ・・・」
そしてそのまま一気に会長の膣内に入れた。
「あ、うっ!!んんんっ!!!」
ズチュッと音を出し、俺の息子は会長の膣内を刺激しまた俺も刺激される。
「んんあっ!!や、そ・・・っ!音・・・なんか、いやっ!・・・・・だぁ・・・っ!!はうん!!・・ふくぁっ!!あうっ!!ふあああっ!!」
「音って・・・・・この水音ですか?」
わざとジュポジュポと音を立てて会長の中を突く。
「いやっ・・・!!あ、はぁっ!!・・・音・・・・っ、立てないでよぉ・・・っ・・・ふああああっ!!!」
会長の膣内がこうやってわざと大きく音をたてるとキュウキュウと締め付けてくる。
「会長・・・もしかして音聞いてたら、感じちゃうですか?」
「そんな、わけな・・・あっ!!、ひあ、あぁっ、んんっ!!」
「でも体は正直ですよ?ほら、こんなに愛液もいっぱい出して。」
「そ・・それ・・っは・・!!ふあっ!!ふああああっ!!!」
「正直に言わない子にはお仕置きしますよ?」
「ふえ・・・っ?な、何そ・・・っ!!!!!ああああっ!!!!いや、あっ!!そ、そこぉ!!あ、や!!弄っちゃ、弄っちゃダメェェェェッ!!!」
会長のクリトリスをを強く摘みスリスリと擦る。もちろん腰を動かしながら。
そのせいで会長の膣内はもっと俺の息子を締め付けてきた。
「く・・・っ、会長・・・締め付け・・・すごいです・・っ・・・。」
「ふあっ!!!あああっ!!ダメ!!イくっ!イッちゃうぅっ!!!!やああああああああっ!!!!」
「あっ・・・・く・・・・っ」
ドクン!ドビュッ!!ビュルルルッ!!!!
「あああああああああああああっ!!!!熱いの!!熱いのでてるぅっ!!!ふああああああああああっ!!!!!」
俺が射精した後、会長は糸が切れたように倒れこんだ。
「うぅ・・・っ!!杉崎の馬鹿!!もし誰かに聞かれてたらどうするの!!」
「はい・・・・・・・・・すいません。」
「もしバレたら停学とかじゃ済まないんだよ!!?」
「でも、会長だって結構のり気で・・・・・。」
「だまらっしゃい!!」
「は、はいぃ!!」
分かると思うが、俺は説教を喰らっている。無論会長から。
前したときはこんなに怒られなかったんだけどなぁ・・・・・。
「とにかく杉崎はだらしなさ過ぎなんだよ。全くこれだから・・・・・・。」
今日の教訓。
女性は、誰であろうと怒らせたら怖い。
会長も例外ではなかった。(軽く泣)

でも、
このときはまだ、楽しかった。
後になって分かった事だが、もうこの時から俺に選択はなかったのかもしれなかった。
分かってたはずだった。日常は、幸せって言うのは、簡単に壊れてしまうって言う事を。知っていたはずなのに、忘れていた。

俺は、俺のハーレムを・・・・・そして会長を
守る事が出来なかった。




参考情報

2009/11/10(火) 22:44:41~2009/11/10(火) 22:49:29で12レスで投稿。
一星龍さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレでの17作品目。



  • 最終更新:2010-07-05 01:19:11

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