一星龍さんの小説19

本文

「仮説は実証して初めて成り立つのよ!」
会長がいつものように小さな胸を張ってなにかの本の受け売りを偉そうに語っていた。
というか、なにかの本の受け売りと言うよりもガリ○オだ。ガリレオの受け売りだ。
「さては会長は二夜連続のガリ○オスペシャルでも見た口ですね?」
「うん、そういう時事ネタは混乱する読者がいるからやめなさい。」
「俺は石○と湯○が役者的には同年代には見えないんですが・・・。」
「だから、もうガリ○オネタは禁止!!」
会長が肩で息をしている。うむ、これだから会長弄りは面白い。
「それで、アカちゃんは最近出没している不審者について議論したいのよね?」
我らが参謀、知弦さんが話の舵取りをしてくれる。
「うん、さっきからそう言ってるじゃない。」
言ってないです。それどころか仮説とかそういうの一切関係ないです。
「まあ、でも会長は大丈夫ですよ。」
「?何でそう思うの?」
会長が不思議そうに首をかしげている。
「だって会長に何かしようとする奴なんてかなりマニアックだし、本当にいたらそいつマジでリアル犯罪ひでぶっ!!」
会長のビンタが飛んできた。右頬に向かって真っ直ぐと。その反動で椅子がぐらついて椅子ごと倒れる。
「杉崎はいちいち失礼だよ!!」
「大丈夫です会長!!俺はロリもいけますから!!」
右頬を摩りながらサムズアップしながら答える。
「むしろ今の発言で杉崎が大丈夫じゃないって確信したよ!!私は!」
「まあ、キー君ももう少しオブラートに包んだ物言いすればいいんじゃないかしら。」
「まあ、鍵の場合そんな事しても無駄だけどな。包まれてもすぐに出てきそうだし。」
深夏が苦笑いしながら淡々と言ってきた。
「人をそんな蛹から孵る蝶みたいに言うな。」
「いや、むしろ蛾。」
「すいません蝶にしておいてください。お願いします。」
何で深夏はあんな普通トーンで蛾なんて言葉出てきたんだろうか?
「それで、その・・・そんなに不審者さんはうろついていたりするんですか?」
真冬ちゃんが現状を知らないのか、まあ俺も知らないけど、知弦さんにそう質問していた。
「まあ、被害はそんな酷いと言う訳でもないけど最近はちょっと多発しているわね。不審な男がうろついていて、学園の女子に声を掛けたりしているって聞いているわよ。」
「それってもろ杉崎じゃない。」
「失敬な!!会長、俺がそんなに信じられませんか!」
「うん。」
即答!!即答です!!真顔で即答です!!
「アカちゃん。流石にキー君に失礼よ。」
「え~。だってほんとのことだし・・・・。」
「そうだけど、キー君はそんな勇気ある行動は出来ないわよ。ヘタレなんだし。」
グサリ。
「そうだな、鍵は根性なしだしな。」
グサグサリ。
「先輩は確かにチキンですよね。よく考えると。」
グサグシャリ。
いくつか傷付く言葉の剣をいただいた俺は何とか反論しようと試みる。
「でもですね知弦さん。俺は、このハーレム王たる俺は・・・!」
「じゃあ聞くけど、キー君。今までこの学園以外で誰でもいいしナンパでなくてもいいから異性と話したことある?」
「・・・・・いえ、ないです。」
「話そうとした事はある?」
「・・・・・・・・いえ、ないです・・・・。」
「立派にヘタレで根性なしでチキンじゃない。」
グサ、グサ、グサグサグサグサグサ!!!!サイグサ!!
言い・・・・・返す・・・・ことも・・・・出来なかっ・・・・・た・・・・・・・よ・・・・・・・来世・・・ハ・・・鳥に・・・・モウ・・・ゴ・・・・ル・・・シテモ・・・・イイヨネ・・・?・・・カク・・・・・。

「はい。じゃ、杉崎もくたばったことだし会議続けよう。」
ああ、生きる気力すら湧かない。こうなったら俺の妄想力で・・・・・。
「それで被害にあった人は何人いるの。知弦?」
「そうね・・・・報告に来たのは三人で・・・見た、聞いたのが五件くらいだから、まあ多くても十件位かしら。」
「そんなに多くはないんだな。」
「でもこの三週間で起きているのよ?」
「それだったら結構起きていますよね・・・・。」
被害か、被害かぁ・・・・ぶっちゃけ深夏や、知弦さんは大丈夫だろうな。深夏ならしっかりしているし、そんな目にあっても鉄拳制裁だし。知弦さんは・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、むしろ被害者があっちで加害者がこっちになるな。
となると一番被害に会いやすいのは・・・・・真冬ちゃんかなぁ・・・・。
気が弱くて男性が苦手な真冬ちゃんだったらそういう目にも・・・・・こう、路地裏に追い詰められて、服がビリビリ~と破かれ、けしからんことになり・・・でへへ。
「・・・・なんか、杉崎から禍々しいオーラが出てるんだけど・・・・。」
「殴ったら直るかな?ホイッ・・・・と。」
「げふつっ!」
後頭部を殴られた。女の子の軽めのパンチと言えど、深夏のパンチが後頭部に当たったとなると・・・・・・多少は眩暈もしてしまう。
「お~い?鍵大丈夫か~?」
「くっ・・・・・・・・おまえなぁ、当たったとこかなりクリーンヒットしたぞ。」
「どうせ、ヤらしい事考えてたんだろ。」
「くっ・・・・・・・。」
否定のしようがない。確かにそういう妄想に走っていたのも事実だし。
「杉崎はもう少し犯罪者からかけ離れようとする努力は出来ないの!?」
「すいません・・・・でもこれが俺なんです。」
「なんか妙に説得力あんな!!」
「でも、こんな俺だからこそ!奴らの思考が読める。違いますか、会長?」
「す、杉崎にしては正論ね。・・・具体的には?」
「そうですね・・・・・・一つの可能性としては巡のファンの追っかけとか?」
「おおー!」
会長が一人だけ関心をしてくれる。だが、そうはさせまいと深夏が切り込んでくる。
「っていうかあいつにそこまで熱心なファンがいるわけないだろ。」
「いやいやいや!!それはあいつにとって可哀相過ぎる言葉だ!」
せめてそうでも思ってやらなきゃあいつが芸能界にいる意味ないだろ!
「まあ流石にファンかどうかはおいといて、そろそろ帰らないと私たちがそういう人に会っちゃうわよ?」
時計をふと確認する。確かにまだ日がある時間帯だが遅いと言うこともまた事実。
「じゃあもう解散ですかね?」
「う~ん・・・・杉崎みたいな悪人を蔓延らせたまんまなのは悔しいけど、仕方ないよね。うん。」
腕組みしながら会長がそんな事を言っている。
「俺みたいなってなんですか。俺みたいなって。」
「じゃああたし達は先帰るけど、お前も気をつけろよ。」
「・・・・そうです!!むしろその不審者さんが男色で美少年か美青年なら杉崎先輩とのめくるめくBLが育めます!!」
「何を言っているそこの会計―――――ッ!!!」
あってたまるか。俺は普通にノーマルな美少女好きだ。アブノーマルな連中と一緒にはされたくはない。・・・・・あっ、でも百合を見るのは大歓迎ですよ?
となんかツッコんでいたら皆帰ってしまっていた。
「はぁ・・・・・・雑務でもやるか・・・・。」
一人生徒会室にて寂しくため息をつく怪しい男が発生した。

「あ、おい椎名(姉)、ちょうどいいところにいた。」
「はい?」
いつものように皆(鍵以外)で帰ろうと下駄箱で靴を履き替えていた時、真儀留先生に声をかけられた。
「何ですか?」
「お前にちょっと頼みたい仕事があってな。」
「ええー・・・・・今からあたし達帰るところなんですけど・・・・・・。」
「ん?あたし達?あたし達って誰のことだ?」
「へ?そりゃ会長さんとか知弦さんのことで・・・・・。」
「・・・・・私には桜野や紅葉がいるとは思えんのだが。」
「へ?」
そう言われ後ろを振り向いた。
「って、あいつらもう帰ってやがる!?」
自分はなんとも人望に恵まれていない副会長なんだなぁとしみじみ思う。
「じゃ、そういうわけで手伝ってくれるかな?」
わざわざサングラスまでかけてネタ振りしてくる。
「・・・・・・いいともーって言い返す気力もねぇよ・・・・。」
っていうかこの先生だよな、近頃不審者うろついているから気をつけろよーっていっていた人は。そのくせあたしを学校残すのはいいのか?
「大丈夫だ。椎名なら襲われても殺り返すだろ?」
「心を読むなよ・・・っていうか殺り返すって何だよ!おいッ!」
「知らんのか?先生道を極めればワープや読心術が朝飯前で出来るんだぞ?朝飯はおろか昼もちゃんと取ったがな。」
「・・・・もう何だっていいです。」
あたしは一つ嘆息した。
「よし、じゃ付いて来い。喜べ、お前の好きな力仕事だぞ。」
「何で喜ぶ仕事なんだよ!!」
「え?だってお前『筋肉いぇいいぇい~』って言ってる奴と同類だろ?」
「言うかっ!!言ってたまるかぁぁっ!!」
「よし、そんだけ叫ぶ元気があるなら大丈夫だな。」
「・・・・・・はぁ。」
なんかあたしはこの人の好きなように遊ばれているだけな気がするぞ。
「ふう。ようやっと終わった・・・。」
別にため息を吐くほどの仕事ではないけれど、どうしても癖で吐いてしまう。
「さて、帰るか。」
もたもたしていてもいい事はないし、さっさと帰るに限る。
【コツ・・・・・コツ・・・・・・・・・・・・・コツ・・・コツ、コツ】
ふと耳澄ませてみたら、部屋の外から不規則に足音が聞こえた。
「なんだ?」
この時間帯にこの近くに人が来るなんて滅多にないのだが・・・。
「えぇ~っと・・・・誰か、いるか~?・・・・いたら、開け・・・ヤバッ・・・もっ・・・・ちょっと二の腕が・・・・・っ」
ドアの向こう側から深夏の声がした。・・・・・って何で深夏?
「深夏?」
ドアの近くまで言ってそう名前を呼んでみる。
「あっ、鍵・・・・っドア、あけっ・・・・・・・に、二の腕が~・・・・っ」
「あ、ごめん、今開ける。」
ドアを開けたら深夏がダンボールを二つ重ねて、持っていた。って言うか正面から見たらダンボールが二つ浮いている様に見える。一言で言うとダンボールの化け物だ。
「ふっ・・・・ぅ・・・・・・。」
そのダンボールの化け物本人がダンボールを下ろした。まあ、正体は深夏なんだけどね。
「どうしたんだよ、こんな時間にまだ学校に残っているなんて。」
「いやさ、運の悪い事に真儀留先生に捕まっちゃってさ。これ運べって言われた。それにしてもきつかった。」
「無理して二つ同時に持とうとするからだろ。・・・・・・・・・・・で?残りは幾つなんだ?」
「へ?」
「いや、だから手伝ってやるよ。」
「・・・・・・・そ、そうか。」
「・・・・・・なんか深夏にしては歯切れが悪いな。」
「い、いやっ、別にそういうわけじゃなくてっ・・・・・その・・・・・っ・・・あ、ありがと・・・。」
やや俯きながら深夏がそう言った。
「こいつぅーっ!普段からそれだけ素・・・・直・・・・・・・・な―――――。」
そこまで言いかけて深夏がワナワナと震えているのが分かった。
「あ゛!?」
「!!」
凄い形相で睨まれた。それはもう、まごう事なき人殺しの目。
「うわぁぁっ!!すいませんすいません!!調子に乗りました!!誠にすいません!!」
「ん。分かれば宜しい。」
やばかった。こいつ相手にこの手のからかいは下手にしない方がいい。
「で、ほら。手伝ってくれるんだろ?」
「あ、ああ。」
「まだ沢山あるんだからな。たっぷり働いてもらうぞ♪」
深夏がにっこりと俺に笑った。
・・・・ちくしょうめ、その笑顔。ちょっと可愛いじゃねえかよ。

ようやく真儀留先生から帰ってもいいとお許しが出た。
「ふう・・・・働いたな・・・・。」
汗を拭う仕草をする深夏。
「・・・・お前は一方的に俺をパシッていただけだろうが!!」
「は?何言ってんだよ。大きなのを二個運んでただろ?」
「うん、俺が手伝う前の話ですよねぇっ!?」
「別にいいじゃん。運んだのは事実なんだし。」
「俺はひたすら十個ぐらい運んでたけどな。」
「あーはいはい。分かったよ。全然運んでないあたしが悪うござんした。」
「くっ・・・・・。」
逆にそうやって認められると反論できない。
「・・・・・・まぁ、いいや。ほら、帰ろうぜ。」
「えっ・・・・?お前と・・・一緒にか・・・?」
「別に二人っきりだからって何もしねえよ!っておい!!俺からそんな速攻で離れるなよ!!」
「いや・・・だってお前と二人で帰った日にゃ・・・・・・・・なぁ?」
「疑問系で来られても困るわぁっ!!っていうかそんなに俺と帰るのは嫌かぁ!?」
「まぁ・・・・うん。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
俺は今、心に多大な傷を負った・・・・。
「うう・・・・・そうか・・・・・俺はそんなに深夏から嫌われてるのか・・・・・。」
「え・・・?ちょ・・・っお前・・・本気で落ち込んでる?」
「ふふ・・ハハハハ・・・・・ヒャハハハハハハハハハァァァッ!!!!」
「ああ!?鍵が壊れた!!・・・ご、ごめん、冗談だから!!マジで!」
「・・・・・本当にか?」
「ホント・・・・うん。」
「・・・・・深夏よぅ・・・俺は、表面上はテンション高いキャラだけど・・・・・内面はかなりナイーブだから・・・・ティッシュに包んでおいてくれ。」
「あ・・・・・ああ・・・・・・・・・・・・・・・わかった。いや、正直何にもわかってはないけど。」
「で・・・・もう帰ろうぜ、流石に。ホントに暗くなってきてる。」
「んあ?あ、本当だ・・・。」
まだ九月中旬とはいえど、そこそこに日が暮れるのが早くなりつつある。まあ、今の時間帯的にも暗くなってなかったら大変だけどね。
「じゃあ、まあ、鍵と帰るのは不服だけど、仕方ねえな。」
「俺は今お前にそんな事言われたのが不服だよ!!」」
まあ、このツンデレボーイッシュ娘にとっては割と普通の反応なのだが。
生徒会室の鍵を閉めて、まあようやくというかなんと言うか深夏と一緒に帰る。
「鍵は返さなくてもいいのか?」
「ん?まぁな。これ合鍵だし。」
「ふ~ん・・・そうなんだ。」
って言うか文字的にはもしかすると「鍵(けん)は返さなくてもいいのか?」とも取られそうだな。
「そういや、あのダンボールは何だったんだ?」
「なんか、文化祭の道具だってさ。生徒会室に一時的に置いとけだと。」
「そうか、もうそんな時期か~。」
思えばこの前俺のハーレムが出来たかと思えば、もう夏が過ぎもうすぐ文化祭をするのか。月日は早いものだ。
「俺や、お前はいいとして真冬ちゃんたち一年生は初めてだもんな。去年みたいにきっちりした奴にしろなんにしろ楽しませないとな。」
深夏にそう言ったら、何故かピクンと少しだけ反応した。
「あ、ああ・・・・・・・・・・そうだな。」
俺はその反応が気になったもののあまり気には止めず、話を進めた。
「それで、深夏はなんか文化祭のテーマは決めたのか?」
「へ・・・・っ?・・・いや・・・・・特に決めては・・・・。」
「んだよ。それでも生徒会副会長か?同じ副会長としてか俺は残念だ。」
「・・・・むっ、じゃあ、そういうお前はなんか決めてんのかよ?」
「勿論だとも。俺のテーマは無論『淫 ―――――。」
「ああもういい。お前に聞いたあたしが馬鹿だった。」
「何だよ、馬鹿にするなよ『淫ら』を!!」
「・・・・~♪(口笛)」
「って、他人の振りするな!」
「だってあたしまで不審者に思われそうだし・・・・。」
「いや・・・そうかもしれないけど・・・・って今さりげなく俺を不審者にしたな!!」
「いや似た様なもんだし。それじゃああたしはこっちだから、じゃあな。」
「っておい!逃げるのか!くぅ・・・・っ!!杉崎鍵ここで美少女を逃すとは、一生の不覚!!」
・・・・だがともあれ、いつも一人で帰っていたが、今日は深夏と二人で帰れたと言う事もあり、割と上機嫌ではあったことも確かなのが少し悔しい。

翌日。放課後、生徒会室。
いつもは五人いる筈のその場所には二人しかいなかった。
定員は俺と深夏だけ。
そして二人とも黙りこくってしまっている。
どうしてこのような事になってしまったのだろうか。
―――――――――――――――
――――――――――――
―――――――――
結論から言えば俺は幸せ者だったのかもしれない。
――――――
―――
昼休み。
弁当も食い終わり、適当にさ迷い歩いていた時の事。
階段の横を通りかかった時の事だった。
それは突然で、尚且つ何が起こったかすぐには察知できなかった。
「へっ・・・?ってうわ!!ちょっ!!鍵どけ・・・っていい!!退かなくていいからとまっ・・・・わああぁぁっ!!!」
一言で言うと深夏が飛んできた。
人間というのは不思議な物でこういう時に限って落ち着いていたりする。
でも、我に帰った時、ふと思う。
(あ、これ、やばいわ。)
俺には加速装置もついてなければワープ装置が付いているわけでもないので案の定深夏と正面衝突する。
ドッシ―――ンッ!!!という擬音が似合うような光景だったと人は言う。
「つつ・・・・・な・・・なんだ?一体・・・・?」
気が付くと俺の腹部に重さが感じられる。
ぶつかって来た深夏が馬乗りになって俺を上に乗っかっている。
「っ・・・っていったーっ・・・・ったくなんでこんな時に・・・。」
それはこっちの台詞だ。何で歩いてたら圧し掛かりされにゃならんのだ。
深夏のほうに目を向ける・・・・制服の色である茶色、白、ニーソの黒、水色と白の縞々、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ってウェッ!!!?
この、位置からだと、なんて事でしょう。なんともまあいい花園の風景が広がっているじゃあありませんか!!
というか、生徒会の皆さんは隙が少ないので・・・・まあそれでも胸の谷間とかは時々見える事もあるが、それでも下着の類を俺は初めて見る。
いやぁ、それにしても絶景でございますなぁ・・・・。
(って!!なに見てるんだ俺は!!)
一瞬我に返り目を離す。もしこの事がバレでもしたら俺の命は文字通りない!!
何とか花園から目を話し・・・・・・・・・いや、俺には出来ない。花園が目の前にあるのに、目を話すなぞ俺には到底出来ない!仕方がないから、何とかバレないように見ながら話していよう。
「で、お前は何でいきなり圧し掛かって来たんだよ・・・。」
「いや・・・・まあ、階段飛びしていたら偶然お前が通りかかって・・・。」
「・・・・お前は、高校生にもなってそんな遊びしてんのか・・・・。」
「ベッ、別に遊んでいたわけじゃ・・・・・っていうか、お前、人が話していんのになに目を逸らしてんだよ。」
やばい!!これはバレる!!そう思った時は深夏がおれの視線を追いかけて、スカートを見ていた。
「△●◇AΩ×※っ!!!!?おっ、おまっ、鍵お前っ!!何、見てんだよ!!!!!?」
一気に深夏の顔が赤くなる。それが恥ずかしいからなのか怒りからなのかは分からない。だが、一つだけわかる。俺は今ここで死ぬ!!ということだけは分かった。
深夏がスカートを抑えながら俺から退く。その顔は赤らめているので可愛かった。だが、その目は明確な殺意を持っていた。どちらが勝っていたかというと・・・・。
「ちょっ待て!!深夏ストップ!!!暴力よくない!!」
「問答無用!!!!セヤアアアアアアアアアァァァァァァァァッッ!!!!!」
みぞに深く深く深夏の正拳が叩き込まれた。
その瞬間、俺は意識を失ったそうな・・・・・。
ところで、深夏の殺意と可愛さ、どっちが勝っていたかというと・・・・・・殴られたのにも拘らず、深夏の可愛さの方が勝っていた。
―――――――――――――――
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

という事により、まあ深夏と話しづらい空気になり、尚且つ二人しかいないので話す話題もない。しかも深夏は、チラチラと俺の方を見てくるので下手な話題を出すことも出来ない。
仕方ない、下着を見たことを謝ってないし謝っておくか。
「み、深夏!」「け、鍵!」
ヤバイ、よりにもよってはもった。っていうか前にもこんな事あったな。
「な、なんだよ・・・・。」
「いや、そっちこそ・・・・。」
ぶっちゃけさっきよりも空気が悪くなった。俺も深夏も今のはもり方のせいで余計話し辛くなってしまった。
「お前から言えよ。」
「深夏の方こそ先にいえよ。」
「お前こそ先に・・・・。」
「いやいやいや。」
「いやいやいや。」
「いやいやいや。」
なんかこの調子だとループしそうな気がする。仕方ない・・・俺から先に言うか・・・・。
「じゃあ、俺から先に言うけど・・・・えぇ~っと、その・・・・あの・・・・ご、ごめん!!!」
俺は椅子から降りて深夏に土下座した。
「へ?な、なんで謝るんだよ?」
「な、なんでって・・・・そりゃお前・・・その、下着、見ちゃったからだろ・・・・。」
「っ!!!い、いやっ!!あれはその!!・・・・っそ、それはもういい!!別に、怒ってなんかはないし・・・・・。」
「へ?怒ってないのか?」
「そ、そりゃ、恥ずかしいし、いい気分はしねえけど・・・・・あれは突然圧し掛かって来たあたしが悪いんだし・・・・それは、その・・・あたしの方こそ、ごめん。」
「ってお前も謝ろうとしていたのかよ・・・・。」
「そうみたいだな・・・・っふぅ・・・・なんかずっと気張ってたから、肩凝った。」
深夏が手を伸ばして肩をバキボキ鳴らした。そして俺の方をジト目で見つめてきた。
「え?何その俺のせい的な視線。」
「いや、お前のせいだろ?」
「はぁ~・・・・ったく、わかったよ。肩揉めばいいんだろ。」
「い、いや、別にそこまでしなくてもいいんだけど・・・まあ、いいや。じゃあお願いしてもいいか?」
「おう。」
俺は深夏の後ろに回り、肩に手を置く。
「っ・・・・ふ、ぅ・・・んっ・・・あぅ・・・・っ・・・!!」
そして揉み始めたのだが・・・・まあ予想通りというか、なんというか、深夏の方はとんでもなく凝っていた。女子高生でこんなに凝っていていいのか?
「う・・・・っあ、そこ・・・・イイッ・・・・ふ・・・・ぁっ・・・・!!」
「ってそんな変な声出すなよ。」
「っ・・・・は・・・だ、だ・・・って・・・揉まれるの・・・ここまで気持ちいいとは・・・っ・・・思って、なか・・・ったし・・・ぃっ」
「・・・・・・や、それでも・・・・・なぁ・・・・・。」
っていうか、こんな所を聞かれてでもしていたら大事だな。
「んっ・・・・もっと、右・・・っ、の方・・・あっ・・・そ、こ・・・っ」
「ここか?」
右肩の一番上から少し下の辺りを親指で押す。
「あ~・・・確かにここは硬くなってるな。」
「う・・・・・あっ・・・もうちょっと強めに・・・っいんっ・・・!」
「いや、別にいいけどこんな硬いんだから強くしてもあまり意味ないと思うぞ?」
「いいから・・・っ、つよくしろ・・・・っ」
「はいはい。」
・・・・・・・・・どうでもいいが音声だけ聞いてると凄くいけない事をしている気が・・・・・。
そんな事を考えていた時、ドアが凄い勢いで開けられた。
「な、な、なにやってるの―――――っ!!」
「え?会長?」
会長が真っ赤な顔して、生徒会室に入ってきた。
「す、杉崎!!何やって・・・・!!?」
「何って・・・・深夏の肩を揉んでいるだけですけど・・・?」
「へ?」
「だから、深夏の肩揉んでるだけなんですけど・・・・なぁ?」
「あ、ああ。肩揉まれてただけだけど、何血相変えてるんだよ?会長さん。」
「肩揉まれてただけ?」
「ああ、いや鍵て以外に肩揉むの上手くてさ。」
「まあな。何なら会長もしましょうか?」
「い、いいよ別に・・・っていうかそんなに二人ともくっつかないの!」
「何ですか?会長?嫉妬ですか?」
「違うわよ!!二人がそんなくっついてるのは・・・その、ふ、不謹慎よ!!」
「いや、不謹慎って言われても・・・・。」
「とっ、とにかく放れて!!」
会長が俺と深夏に近づいて俺の手首を掴み深夏の肩から手をどけようとする。会長は俺が抵抗すると思って強めに手を引っ張ったが、俺はそんな気は無いので会長がその反動でバランスを崩した。深夏の座ってる椅子につまずき、椅子もそれに巻き込まれ深夏も一緒にバランスを崩す。

「うわぁっ!?」
会長もバランス崩していたのだが俺を倒す事によりバランスを保った。だが、俺が逆に倒れる事になる。
「うぉっ!?」
ガシャーンッ!
椅子が倒れる音とともに俺は倒れこんだ。
ふにゅ。
あれ?この顔面に伝わる柔らかくて生暖かい感触は何だ?
「つつ・・・・って・・・へ?」
深夏が俺の頭上(倒れているからそう感じるだけで正確には前)から間抜けな声をだした。
俺も顔を上げてみる。
俺の顔の真下には・・・・深夏の胸に当たる部分。まあ、要するにこれは・・・・・その、俺は・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・深夏の胸に顔を事故とはいえ埋めていたと言う事?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ガタガタガタガタガタガタガタガタ!!!!!)」
どっと冷や汗が出て顔が青ざめるのを感じた。恐る恐る深夏の顔を見るためにギギギ・・・・・と首を動かす。
「・・・・・・・・・・・(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!)」
ヤバイ、ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
ヤバイ!!!深夏の周りからおぞましいほどの殺人オーラが溢れてくる。
「・・・・・・・・・なあ、鍵(ニコォ・・・ッ)。」
「ひゃ、ひゃいっ!!?」
やばい、怖すぎて口が回らない。会長なんて深夏のさっきに怯えて部屋の隅で蹲って震えてるくらいだ。会長の野生の感がここまで怯えるのだからこれは本気でヤバイ。
「あたしは、この手の事が起こっても、まあ一回くらいならそんなに怒ったりはしねえし、後になってネチネチ言う気はねえよ。だけどな・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・(ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ!!!!!)」
あれ・・・・?俺、あまりの恐怖に、涙、ナガシテルヨ?
「一日に二度もてめえはどういう料簡だぁぁぁぁっっっ ――――――――――――――!!!!!!!」
「ギィヤアアァァァァァァァァァァァッッッ―――――――――――――
意識が遠のき、深夏の本気でキレているであろう顔を目にし、俺は撃沈した。
意識が戻ったのは次の日の朝の事だった。(誰かは知らないけどちゃんと送ってくれたようでいつの間にか家にいた。)


参考情報

2010/01/27(水) 01:40:07~2010/01/27(水) 01:42:15で7レスで投稿。
一星龍さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレでの19作品目。



  • 最終更新:2010-07-07 21:17:30

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード