桐さんの小説2

本文

桜野くりむの憂鬱

「私はただの生徒なんかに興味はありません。生徒会役員になりたい人がいたら私のところにきなさい。以上。」

ソイツのことは一生忘れないだろうと思う。いや、忘れるわけはないと言うより忘れたら俺のアイデンティティが無くなることを意味している。ここに断言する。間違いない、と。

ん、俺は誰かって?
俺は魔女にだまされたしがないクラスメートさ。名前は言わないが「日常」にちゃんと出ているぞ。

ある日のことだ。俺は桜野に勢い余って聞いてしまった。
「なあ、桜野。お前は好きな人とかいないのか?」

これが悪夢の始まりだったとは誰が思うだろうか。多少顔には自信ある男なら一度は聞いたことあるだろ?あると俺は信じたい。

「なっなによ!!いきなり。大人な私は好きな人どころか、アッシーにメッシーがたくさんいるのよ!!」

顔を紅くして騒ぎまくる桜野をクラスメートが和やかな視線を送る。多分意味を知らないで使っているのだろう。と言うより通じてないのか。そんなことはどうでも良かった。
「あら、〇〇くんはアカちゃんに気でもあるのかしら?」
そこに現れたのは紅葉知弦だった。桜野くりむのお母さん的なお人だ。


「違うぞ紅葉。ただ桜野のファンクラブとかあってだな…」
「アカちゃんのファンクラブねえ。とても興味深いわ。それで?」
満面の笑みで俺と桜野の間に立つ紅葉には「逆らえない」と言う雰囲気を漂わせていた。その時の俺は命の危険さえ感じていたかもしれない。

説明し終えると紅葉はありがとうとだけ告げ教室から出て行った。
紅葉は午後の授業に居なかったのは言うまでもない。

次の日、俺のげた箱には綺麗な便箋で。

「放課後屋上に来て下さい。宮代奏」

と手紙が入っていた。
聞いたことのない名前だったがこういう好意は誠意を持って返事をしなければ、と思った俺は放課後屋上へと向かったのだった。


そして今に至る。
縄で拘束され、短い秋の寒空の下、下着一枚だけを身につけていた。
経緯はこうだ。未だに信じられない。
俺が屋上のドアを捻り開けると足を何かに取られ引きずられた。
一瞬のことに反応出来なかった俺を乱暴な口調の女子(一年だろうか)が愚痴りながら制服を剥いだ。その後足に絡まっている長い縄で絡められたわけだ。

状況説明終わり。
なんだこれは、女子がそんなことするなんて、それよりあの子どっかいったし。

「〇〇くん、待ったかしら?」
20分くらい放置されていただろうか。流石に寒いと思っていると紅葉の声が聞こえた。

「紅葉か?こんな事して先生に…」
「今からされることが言えるならいいわよ。」
「そうじゃなくても、おまえのこと…」
「〇〇くん、今おまえって言ったのかしら?」
「ああ、おまえだ。」
「奴隷の分際で女王様になんて口を聞くの?」

恐ろしく平坦な声音で俺に言葉を落とすと共に熱い液体のような物を落とした。

「あっつ!!何してんだ。」
「何って躾じゃない。また口が悪いわね」
また熱い物が背中を伝う。
幾重に伝う熱は冷え切った俺を暖める。
なんだこの感覚は?
「や、止めろ。止めてくれ、悪かったから。」
「何が悪かったのかしら?本当に悪いことをした自覚があるのか疑問だわ。」
ポタポタと背中に垂れては……
体が熱くなる。
むずがゆい感覚に体がおかしくなりそうだった。
「止めて下さい…女王様…」

俺は縋るように紅葉を見上げると、ロウソクを片手にその顔は歓喜が溢れていた。

敬語にしてもなお伝う……蝋は止むことはなかった。
「あ、女王様…女王…さぁま…」

声が震え、蝋の熱さが快感へと変わる。

「いいわ〇〇くん。その声をもっと聞かせて頂戴。」

「あぁ… 知弦様の…ためあ……ぅぅ。」

俺の体は快感に悶え、まるで這い蹲る芋虫がごとくで…理性は崩壊寸前だった。


「さて、生徒会にいかなくちゃ…ハサミは置いておくわ。」

崩壊寸前の俺に天の邪鬼の声が聞こえる。
「ち、知弦様…」

俺の声は虚しく秋晴れの空に流れた。


自力で縄をきるとすぐ近くに制服が置かれていた。
火傷した背中と、Yシャツが微かにこすれ、えもいわれぬ快感が走る。
しかし、知弦様がいないのなら……

俺はあの魔女に毒されたのだった。

Yシャツの下にはまた綺麗な便箋が置かれていた。
げた箱に入っていたものと同じように広げると……

「アカちゃんは私のものよ。」

と一文だけ並んでいる。

俺の知弦様を……

桜野くりむめ。

…………

私はいつものように知弦に襲われながら学校にてくと……

「上靴ない!!知弦ーちょっと離れて。上靴がないよー」

今日は生徒総会なのに……
スリッパで代表アイサツなんて恥ずかしいよー

「もきゅもきゅー」
「知弦離れて、お願いだから知弦ー」
「ふにゅ!!」
「スリッパでステージに上がるのはやだー。知弦ーちょっとー」

…………

その日桜野くりむはスリッパで全校の前に立った。
俺が保健室に置いておいた『子供用』のスリッパを履いて。

桜野くりむが一日中メランコリックだったのは俺の喜びだった。

END

参考情報

2010/01/22(金) 00:13:23~2010/01/22(金) 00:14:14で3レスで投稿。
桐さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレで2作品目。



  • 最終更新:2010-07-06 18:21:03

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