田中 光さんの小説7

本文

SIDE~鍵

「小さな生命に触れ合うことで、人は命の重みを知るのよ!」
会長がいつものように小さな胸を張ってなにかの本の受け売りを偉そうに語っていた。
今回の会長の発言の理由はというと、
「にゃー」
会長が野良猫を拾ってきたからである。会長曰く『だって雨の中で震えてたんだもん!』らしい。
なにはともあれ、まだ仔猫と思われる茶トラのそいつは妙に人懐っこくて、今や生徒会室の隅っこで会長と深夏と真冬ちゃんにもみくちゃにされている。
「うりうり~。わー、ねこさん柔らかーい!ふかふか~」
「本当に可愛いですねー。あっ!ネコの毛がっ鼻に・・・!ふあ・・・っくしゅん!」
「真冬、お前動物の毛は基本アレルギーなんだから、あんま無理すんなよ」
ああ、ネコがうらやまし・・・じゃない。俺には知弦さんがいれば、いい。うん。寂しくなんかないやいっ!まあそれに、密かに可愛いもの好きな知弦もこの来客を喜ぶだろうな。
そんなことを考えていると等の本人がやって来た。
「あらあら、なにやら騒がしいわね」
「あ、知弦さん。ちょうどいいところに。会長が野良猫を拾ってきたんですよ」
「ネコ・・・!?」
一瞬、知弦さんの目が輝いたように見えた。
「・・・キー君、何ニヤニヤしてるのよ」
「知弦さんの想像どおりかと」
「そうね、分かってるなら、そのとおりよ。ええ。私はこう見えて可愛いもの好きなのよ。・・・・・・。・・・改めて言うと、案外恥ずかしいわね、これ」
「何言ってるんですか知弦さん。俺には恥ずかしい場所をもうたくさん見せてるのに、いっ!?」
風圧。
気付くと目の前5cmのところで、目潰しが寸止めされていた。知弦さんの白魚のような指が、鋭利な刃物に見えた。
「そう、じゃあ今度はキー君には眼球の裏側を見せてもらおうかしら」
「すみません調子乗りました」
失言したから失明した、なんて等価交換はまっぴらごめんだ。

「あ、知弦ー!来て来て!ねこさんがいるんだよ!」
まるで母親相手におもちゃ売り場ではしゃぐ子供のように、会長が騒いでいる。
「どれどれ・・・。・・・」
『・・・』
「知弦?」
「知弦さん?」
前屈みになって、表情が読み取れない、が、
「可愛い・・・」
思わず口から洩れてしまった感じで、そう呟くと、しゃがみこんでそっと野良猫を撫ではじめる。
「にゃー。んな~」
「ふふっ」
目を細め、その細い指で猫の頭から背中を撫でる知弦さん。ああ・・・小動物を愛でる知弦さんも魅力的だ・・・!
「紅葉先輩に動物の組み合わせは、なんだか合いますね」
「確かに、母性的って感じだな」
椎名姉妹がうんうん頷いている間、会長はというと、
「ネコ・・・知弦にネコ・・・ネコミミ・・・前の着ぐるみも可愛かったし・・・うんうん」
ブツブツと何やら企んでいる様子だった。
知弦さんは猫の喉を撫でていて、猫も喉を鳴らして懐いてくる。一見、平和そうな風景に見えた、が、
(・・・ん?知弦さんがなんか今、悲しそうな顔してたぞ?気のせい・・・かなぁ?)

しばらく野良猫を撫でていた知弦さんが、
「さて、そろそろ仕事しましょうか?」
猫から手を離し、立ち上がったのをきっかけにみんな席へ移動する。
「そうね!もう文化祭は目の前!遊んでいる暇なんてないのよ!」
「そもそも、猫を拾ってきたのは会長さんだと思いますけど」
「うっ!こ、これは、メリハリ!そう!仕事効率を上げるために必要なことなのよ!」
会長があたふたするのをみんな流しつつ、それぞれの席についた。
しかし、野良猫は短い間でえらく会長に懐いたらしく、足元を離れようとしない。
「ほら、ごめんね。貴方に構ってばかりはいられないのよ」
「・・にゃ・」
寂しそうに一鳴きして、会長の脚におでこを擦り付けて離れようとしない。
「ううー、そんな目で見ないでよぉ・・・。この雨の中放り出すわけにもいかないし・・・。うん、わかった!私、この子連れて帰る!」
そういってぎゅっと抱きあがる。
「むにゃー」
猫は若干息苦しそうだったが、なんだか幸せそうに見えた。俺は会長に萌えつつも、なんとなく知弦さんが気になって横目で見る。知弦さんはいつもの、「可愛い会長を愛でる」目ではあるのだけど・・・やっぱりいつもと何かが違う。

「んんー。今日もいい仕事したぜ」
「お疲れー」
「お疲れ様です」
「キー君は今日も残るの?」
「ええ、文化祭とは別に雑務はありますから」
「そう、じゃあ私も残ろうかしら」
「杉崎!二人きりだからって、あんまりいちゃつくのは禁止だよ!」
「はいはい」
「よーし、それじゃねこさんも、帰ろうねー」
「にゃにゃー」
俺がホールドアップで了解したのを見て、会長は椎名姉妹、そして猫とともに帰宅していった。

たとえ文化祭が近かろうが遠かろうが関連なく、「日常」が学校に存在する限り、生徒会には雑務が絶えない。
今日は朝から雨模様。窓の外では、しとしとと雨が絶え間なく大地に降り注ぐ。
生徒会室にはじめじめした空気が充満している。しかし、むしろ、だからこそ、口調は無駄に爽やかにしておく。
「知弦さんは俺にとって太陽のような人です!今日の天気はこんなですが、俺は知弦さんと一緒にいられるだけで晴れやかな気分になれます!」
「ふふ、ありがとね、キー君」
「・・・。そういえば知弦さん、ひとつ、聞いてもいいですか」
「何かしら?」
「さっき知弦さんが野良猫を見たときに、不自然に動揺していたのと、猫を撫でているとき、なんだか悲しそうな顔をしていた気がしたんですけれど」
黙って聞いていた知弦さんは、すっと、視線を下げる。
「・・・・・・」
「あ、いえ、俺の勘違いだったらすみません」
知弦さんは、首をゆっくりと横に振る。そして、深い息を吐いてから、唇を重々しく開く。
「いいえ。間違いではないわ。キー君。ただ・・・似てたのよ」
「似てた?」
「ええ、中学のとき、仲の良かった野良猫に」
「中学のとき・・・野良猫・・・って、あっ」
あの手紙の一文を、断片的に思い出す。
生徒会室で真儀瑠先生が朗読した、宮代奏からの手紙を。
『アカちゃんと仲の良かった野良猫を虐待して、そのムービーを貴女に無理矢理見せた。』
知弦さんはうつ向いたままで、手に握ったシャーペンには力がこめられていた。

「そう、奏に、ひどいことをされた野良猫に、そっくりだったの」

その声は震え、雨音にかき消されそうなくらいに、弱くなっていった。

      *    *
SIDE~知弦

私の中に、こびりついて離れない、記憶。

携帯電話のムービーでもはっきり写る。
夜の公園/すでにぐったりした猫/ハサミで鬚を一本、二本、三本/ほら、三味線の材料の出来上がり/金属バットを前足に降り降ろす/足がありえない角度/バットを腹部に突き立てる/体をくの字に曲げて、口から濁った吐瀉物を撒き散らす/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打/暴行/殴打


忘れたと、克服したと思っいた、心の棘。
「すみません、知弦さん。無神経なこと言ってしまって」
「いえ、キー君は悪くないわ。私こそ・・・過去はもう、ふっきったと思っていたのにね・・・・・・こんなに簡単にボロが出てしまうの」
声帯が震え、目頭が熱くなる。ほら、キー君が心配そうに見てるじゃない!泣くな私!こんなことで!この程度の、この程度のことで!
思えば思うほど、涙腺は言うことを聞かず、視界が滲んでいく。

人に弱みは見せたくない。
弱みは、人につけこまれるから。

私も、あの猫も、きっとそうだった。
弱かったから、奏のつけこむ隙があったんだ。
だから、私は、強くあらねばならないのに。
勉強もできて、見た目もよくて、生徒会の仕事をこなし、感情と表情をコントロールしてイニシアチブを握り、謀略策略人心掌握お手の物、完全無欠の大人の女。
そんな人間に、なろうと思った。
なったと思っていた。
はずなのに。

過去のことで、涙が出てきて。
それが恥ずかしくて、情けなくて、余計に涙が出た。

      *    *

SIDE~鍵

「知弦さん・・・」
俺に、なにができる。なにをしてあげられる。
今も知弦さんは涙声で、自虐的に笑う。
「ダメね、私・・・。ホント、情けないわ・・・・・・ふふふ」
「っ!知弦さん!」
思わず、立ち上がっていた。
だってそうだろ?好きな人が今にも泣きそうなのに、じっとしてなんていられない。
俺は席を立ち上がり、回りこんで知弦さんの前へ。そして片膝立ちになって目線の高さを合わせる。
「キー君?」
俺に大したことはできやしないけど。
そっと知弦の手を取る。すべすべの手は、冷たくて、少し震えていた。
「それは、辛いですよね、知弦さん」
真っ直ぐに見つめる。
小粋なトークができるわけでもないし、『あなたに私の気持ちがわかるわけないじゃない』とか言われてしまったらそれまでだけど、せめて、その辛い思いを、共感したい。
知弦さんの気持ちを、受け止めたい。感情を吐きだすことが、悪いことじゃないって、伝えたい。
「情けなくったって、いいんです。それでも、いいんです。だから、辛いことは、辛いって言っていいんですよ。泣きたければ、泣いたっていいんですよ」
「キー君・・・」
知弦さんの頬に一筋の涙が伝う。俺は、知弦さんをそっと抱きしめる。俺が去年、そうしてもらったように。
「私・・・だって・・・もう大丈夫って・・・思ってたのに・・・こんな、いつまでも、引きずっているのが嫌なの・・・」
最後の方はもう、喉から絞りだすような声。
「俺も、昔のことは散々悩んだり、後悔したりしましたよ」
こんな、月並みのことしか言えないけど。
「でも、辛い経験をして、それを辛いと感じられるような、優しい心を持った人ほど、他人に優しくできるんです。だから、今の知弦さんがあるのは、昔のことがあってこそなんです」
知弦さんをぎゅっと抱き締める。その肩が、呼吸が、震えているのがわかる。
「だから、辛いことがあったら、俺でよければ、いくらでも話聞きますよ。ね、知弦さん」
「う・・・うぅ・・・ぐすっ・・ひっく・・・・キー君・・・・・」
知弦さんは、すがるように俺の背中に手を伸ばす。
「あ・・・りがとう・・・キー君」
知弦さんは、嗚咽を漏らしながら、しばらく静かに泣きつづけた。
知弦さんの震えも、体温も、声も、全部、俺の体に染み込んでくる。

気づけば、雨は上がっていた。


「さて、仕事を再開しましょう」
数分間、俺の腕の中で泣き続けた知弦さんは突然顔をあげてそう言い放った。
「・・・。・・・あ、そうですね知弦さん。
「どうせキー君のことだからいやらしいことでも考えてたんじゃないの?」
「え!?いや、まあ、そうなんですけど、それは知弦さんが魅力的過ぎるからですっ」
だってさぁ、エロゲだったらこのあとあんなことやこんなことになるのが様式美ってやつでしょうに!
「わかったから、速く席に着きなさい」
「はい。ま、知弦さんが元気になったんなら、お役に立ててうれしいです!」

      *    *

SIDE~知弦

何をしてるんだろう、私は。
あのまま抱きしめてもらっていればよかったのに!
それに、あの雰囲気なら、そのまま、先週の続きとか・・・。こほん。
嬉しいやら恥ずかしいやらでつい冷めた対応をしてしまったわ・・・。
ああ、キー君、しょんぼりしてるし。でも、ええ、きっと、あとでまたチャンスはくるはず。

対人駆け引きは得意だと自負していたのに。
テストよりも、株よりも、生徒会の舵取りよりも、恋って難しい。

      *    *

SIDE~ANOTHER

天気は一変して秋晴れ。ようやく雑務も終了。
「お疲れ様、キー君」
あたたかな夕暮れの光に包まれて、彼女は聖母のようにやさしく微笑んでいる。
「お疲れ様です、知弦さん」
「どういたしまして。でも、キー君の半分くらいしか作業してないわよ」
「いえ、知弦さんのラブパワーがあれば俺は頑張れます!」
「あらそう、じゃあラブパワーとやらを供給してあげなくちゃね」
そう言って、スッと歩みよる。
お互いが呼吸も直接感じられる距離。端正な顔がすぐ目の前に来たから、ドキッと心臓が跳ねる。
「やっぱり、経口摂取がいいかしら?」
肉感的な唇が嬉しそうにほころんだあと、知弦は目を閉じてその唇を少し突き出す。
(こ、こ、これは・・・キス顔というやつか!)
急な展開に驚きつつも、気付いたら、少し震える手を知弦の肩に添えていた。
「大好きですよ、知弦さん」
ゆっくりと口づけする。柔らかくて、少しかさついた唇の感触。彼女の体温がじんわりと伝わってくる。
そして鍵の頬に時々触れる、艶のある黒髪からは、ふわり、と花の蜜のような甘い香りが鼻孔粘膜を貫く。
心地好い癒しの香りでありながらその奥底には誘うような刺激が潜んでいる。
そう、それはまさしく花。
穏やかな風とともに笑顔と甘い香りを振りまく美しき花。
しかしそれは愚かな虫を集めるための手段にすぎない。
それでも、利用されていると分かっていても、この駆り立てる香りに突き動かされずにはいられない。
お互い確認しあうように舌先をつつき合っていたが、鍵は堪えきれなくなり口内奥まで侵入し、知弦の下の裏側と歯茎をねっとりと舐めはじめる。
「んっ」
知弦の体がピクリと小さく跳ねたので鍵はその体をぎゅっと抱き寄せる。
「ぴちゃ・・・ちゅぷ・・・くちゅ・・・」
(んんっ・・・キー君、そんな、がっつかなくてもいいわよ・・・)
知弦も答えるように舌を鍵と絡め、互いの唾液を交換してすすりあう。
「ちゅる・・・・じゅる・・・・・・じゅるるっ・・・」
鍵は知弦の髪を優しく撫でて、再びキス。そして柔らかなふとももに手を伸ばす。下着と黒ニーハイの間、白い肌の絶対領域に指がゆっくり沈みこむ。
「あっ・・・」
甘い吐息とともに膝がぴくっと動いて内股になる。その反応が面白くて、鍵はさらに手のひら全体で、ももの内側を上下に往復して撫でる。
「んんっ・・・キー君、手つきがやらしいわよ・・・あ・・・ふあぁ・・・」
目を閉じれば、肌を伝う快感。触覚が研ぎ澄まされて敏感になる。
(うわっ!知弦さんの感じてる顔、エロすぎ!)
もう抑えの効かなくなった鍵は手をずらして知弦のお尻に触れる。
「ひゃっ!」
短い驚きとともに、甘いミルク系の香り。知弦の発情した匂いだ。
「キー君待って。ここでは・・・」
なんだかんだ思いつつも。やはりいつも駄弁ってる場所で『そういうこと』は流石に憚られた。
「でも、俺は知弦さんが欲しいんです!」
至近距離で目を見つめたまま、尻を愛撫され、そんなことを言われたのでは言い返すこともできない。
「じゃあ、こっちのお口に聞いて見ましょうか」
「きゃっ!」
鍵の手はさらに奥に侵入し、指先がクロッチを捕える。指の腹で秘唇を上下に擦ると、指先に湿り気を感じる。
「やんっ!ああああああっ!」
「知弦さん、もうこっちは物欲しそうに涎が出てますよ?」
「あんっ!そこ、だめ、濡れちゃう・・・」
鍵の指が下着の膨らみをなぞるたび、電流のようなものが脳髄に響く。
膝ががくがくと小刻に震えて、腕に力を込めて鍵の肩を掴む。鍵はおかまいなしに陰核を擦りあげる。刹那、鋭い痛みに似た快感が全身を駆け巡る。
「っああぁああああーっ!」
カクン、と足の力が抜けて、鍵に寄りかかる。
「はあー・・・っ。はあー・・・っ」
熱い吐息が鍵の耳にかかり、ぞくぞくっと快感が背中を伝う。
「んもう、キー君が悪いのよ・・・ここまできて止めるなんて言わせないから。だから・・・ちゃんと、責任とりなさい」
そんな熱っぽい視線で訴えられれば、むしろ鍵の自制がきかない。
「じゃあ、知弦さん、机の上に寝てもらえますか?」
鍵は知弦をそっと机に横たえた。
「ほら、脱がしますよ。スカートも汚れるから取っちゃいましょう」
スカートを捲ると、下着は光沢から絹と思われる黒布で、ヒモのように細い。三角の部分は透けて見えるようなレース。
「ち、知弦さん、学校にこんなのを穿いてきてるんですか!?」
「これは、その、生徒会室に来る前に着替えたのよ」
「それって・・・」
「いいから脱がすならさっさと脱がしなさいっ!ぐずぐずした男は嫌いよ」
「あ、は、はいっ」

結局知弦は衣服を脱ぎ、スカート無し下着無しのニーハイとブーツ装備というかえって扇情的な格好になっている。机の上で脚を開くと、机のひんやりした温度が素肌の尻に伝わる。
鍵は鼻息荒く、舌で秘唇をなぞり、そして奥に侵入する。
「あんっ!ああっ!ふあぁあ!」
短い嬌声をあげる知弦をちらちらと見つつ、鍵はぴちゃぴちゃと子犬がミルクを飲むように音をたてて秘唇を舐める。
(はあぁあああっ!キー君に、アソコ、ぺろぺろされてる・・・!ああっ!だめっ!声、出ちゃう・・・!)
腰がもぞもぞとせわしなく動いて、秘所の奥からは絶え間なく愛液が湧き出る。鍵は唇を押しつけて、芳醇な熱い汁を思い切り吸う。
「ひゃあっ!!!!そんな、音、たてないで!」
とろみのある液は舌の上でさらりと溶ける。
「なんだかしょっぱくて、いやらしい味がしますね」
「ぃやあっ!言わないでぇ!!!」
照れる姿が異様に可愛くて、秘唇の上、包皮を指の腹で優しくめくる。すると弾き出されるようにして、赤く膨れ上がった秘芽が顔を出す。それをそっと唇でついばみ、舌先でつつく。
「んんーっ!は・・・ああぁあああ・・・」
知弦は腕を組むようにして二の腕を握り締め、快感と羞恥に身悶える。
鍵は秘芽を舌先で転がしたあと、吸い出すかのような強烈なキスをする。
「あっ!あぁあああー!だめっ!お豆、吸っちゃイヤ・・・っ!・・・ひっ、ひああああああ!」
背中に力が入って腰がびくんと跳ね上がり、ぴゅ、と熱い愛汁の滴が鍵の顔に飛び散る。
鍵は口周りの愛汁を舌で舐めとり、そして人差し指をその汁の出所にゆっくりと埋め込んでいく。
「あんっ!あああああっ!キー君のごつごつした指が、入ってるぅ!」
「ああ・・・知弦さんのなか、あったかい・・・ここ、もうぐちゃぐちゃですよ」
たっぷり潤った内側のツブツブが指にまとわりつき、これだけで射精しそうになる。
「やぁん!んんんっ・・・!はあ・・・はあ・・・もっとぉ・・・もっとこすって・・・」
「じゃあ、知弦さん、指、増やしますよ」
鍵は中指も挿入し、温かくて柔らかい恥肉を上下に激しくこすりたてる。
「あ・・・っ!広げられちゃう・・・キー君に、かき回されて・・・あああぁ・・・気持ちいい・・・自分でするより、気持ちいいのぉ・・・」
言ってから、失言ハッとに気づいて上体を起こすと、目の前の鍵はにやりと意地の悪い笑みを浮かべていた。
「へえ、知弦さんもひとりエッチするんですねぇ」
「そ、それはそのぉ・・・」
「どうなんですか?」
訪ねながら、まだ膣に深々と刺さったままの指をさらに押し込み、子宮口を軽くノックする。
「ひゃあ!・・・!分かったから言うわよ!・・・そうよ。キー君のこと、想像してひとりエッチしてたわよ。先週告白する前から、ずっと。・・・・・・いやらしい女の子は、引いちゃう?」
「いやいや、この性欲の権化たる俺にとってはむしろ魅力的です!」
「キー君・・・。そうよね、キー君はそういう子よね」
微笑む知弦の目にはうっすら涙が滲む。
「あ、でも、俺以外には見せないでくださいよ?」
「もちろん、そのつもりよ」
潤んだ目で見つめる知弦は、卒倒しそうになるほど可愛くて。
「俺、ますます、知弦さんのこと、好きになりましたよ。ですから・・・もっと気持ちよくなってほしいです」
「キー君のえっち」
「知弦さんだって」
「ええ、その点は私たち、お似合いね」
お互い見つめ合い、二人同時にふふっと笑う。
「じゃあキー君、一緒に気持ち良くなりましょう?」
鍵が微笑んで頷き、ざらざらした箇所を指の腹でぐりぐりと擦ると、透明な温かい液がとろとろと染み出る。
「知弦さん、俺にこんなことされる妄想をしてたんですか?」
「んふぅ・・・そうよ、妄想してたわ・・・もう、男なら、恋人を気持ちよくしてみなさいよ・・・あんっ・・・ああぁああっ!」
口を手で声を殺そうとするも、鍵は空いた手でそれを許さない。
「だめですよ、知弦さん」
指関節を90度曲げて、小刻みにGスポットを攻める。
「だって、ああああ!そこ、だめぇ!あ、ああー!イっちゃう・・・!!!ああぁああああああっ!」
一際甲高い声とともに膣が急速に収縮し、指と秘口の合間から大量の潮を噴く。白濁の飛沫が散って床に染みを作る。
体の芯が熱くなり、体重がなくなったような解放感のあと、心地好い脱力感が頭から足先までを支配する。
「はあ・・・はあ・・・ああ・・・キー君に、お潮噴かされちゃったぁ・・・」
肩で息をする知弦の秘口からは白い本気汁が溢れ返り、机と床に淫らな染みを広げていく。
知弦の乱れようを見て、鍵は引き千切らんばかりにズボンを下ろす。硬くなった分身は血管が浮き出ていて、先端にはすでに先走り汁が滴っていた。
「知弦さん、入れますよ」

 *    *

人に弱みは見せたくない。

隙を見せたら、つけこまれると思っていた。
だけど、違った。

弱音を吐いたって、泣いてもいいんだって、あなたは言ってくれた。
あなたは、心の隙間を埋めてくれる人。
心を満たしてくれる人。

満たされすぎて、溢れ出しそうな私の思い。
あなただけに見せてあげる。
あなただけに見せてあげたい。
私の心の内を、暴け出させてほしい。
素直な私を見てほしい。

     *    *

「いいわよ、キー君」
脚を開くと唇は充血してピンクに染まっていて、その奥に見える肉ヒダは生き物のようにうごめき、まるで空腹に耐えかねた獣のように透明な液を垂れ流している。
間近で見る淫らすぎる性器に、鍵の分身はびくびくと反応する。
「知弦さん・・・!」
「ああっ・・・!また、キー君とひとつになれるのね・・・」
先端を粘膜にあてがうと、くちゅりと、ねばっこい水音が部屋に響く。鍵は分身を一気に根元まで突きさす。亀頭が最奥の硬い場所を強打する。
「ひああああっ!いきなり、奥、きちゃらめぇ・・・!」
どちらともなく腰が動き始める。熱く硬い肉棒が膣壁を圧迫し摩擦する。すでにほぐれていた膣内は鍵の肉棒をすんなり受け入れ包み込んでいく。
「ああ・・・知弦さんのなか、あったかい・・・」
腰を前に突き出すと、ねっとりとした内ヒダに引っ張られれて、そのまま子宮口をノックする。
「ああぁああ・・・!お腹のなか、かき回されるの気持いの・・・そこ、もっと奥ぅ・・・硬いとこが気持いいんだからぁ・・・」
「じゃあ、こんなのはどうですか?」
「ひゃっ!こ、怖いわ・・・」
鍵は強引に体を起こして繋がったまま椅子に腰かけて、対面座位になる。今までと違った密着感が興奮を誘う。
「大丈夫ですよ。ちゃんと支えてますから。あ、知弦さん、せっかくですから、ボタン外しましょう」
「ええ、私も、もっと近くでキー君を感じたいの・・・」
鍵が自分のシャツのボタンをはずしている間、とろけた顔の知弦も服の前をはだけさせる。豊満な双丘を包むブラはショーツと同じ黒のレースで、花の刺繍が施されている。
前ホックを外すと、ぽよん、と擬音が聞こえる錯覚とともに弾力ある乳房が解放される。
重力を無視したような、優雅に丸みをおびた下乳。そして、すでに硬くとがった乳首はツンと斜め上を指している。
(ああ、何度見ても、綺麗だなあ・・・)
鍵は生唾を呑み込み、胸を寄せて上げるようにして揉む。
汗ばんだ肌が指に吸いつく。指先がゆっくり沈み込み、男の手でも収まりきらない豊乳が指の間からむにゅりとはみ出る。しかも柔らかいだけでなく、奥のほうで程よい弾力が返ってくる。
「ああっ!知弦さんのおっぱい、ほんとに綺麗で柔らかい・・・むにむにしてて、もうずっと触っていたいですよ・・・それにほら、先っぽ硬くなってますよ」
そう言って乳輪ごと口に含む。鍵は火照った乳首を、頬をへこませるほど強く吸う。

「ふああぁあああ!だめ・・・あああああっ!今、敏感なのに・・・!」
性感帯への強烈な刺激で知弦は喉を反らして、汗ばんだ四肢を痙攣させる。
「ほら、知弦さん、自分でここ、いじってください」
鍵が知弦の手をとって誘導した先は、痛々しいまでに充血しきったクリトリス。
「じ、自分で!?ひゃあ!ああああっ!やん・・・ぴりぴりってなって・・・気持ちいい・・・」
触れるたび電気のような痺れる感覚が肌を逆なでる。最初は加減して擦る程度であったが、次第に指の腹をぐりぐりと強く押し付ける動きに変わっていく。鍵の乳房への愛撫と合わさって快感は膨らんでいく。
「んんんんーっ!これ、すごいのぉ・・・!らめぇ・・・指、止まんない・・・っ!」
知弦の腰が円を描くように動き、膣は切なげに収縮して肉棒を締め付ける。
「ぅあっ!知弦さんのなか、締まって・・・!」
「ああ・・・キー君の、なかでぴくぴくしてるわ・・・キー君も興奮してくれているのね。うふふっ」
「く・・・あ・・・俺、もう、限界です・・・動きますよ」
鍵は手を知弦の腰と背中にまわし体重を支えて、ピストン運動を再開する。
「ふああっ!あんっ!なか、動いて・・・キー君のが、奥まで届いちゃってる・・・!」
お互いの体を抱き寄せ合うと、鍵の胸板に知弦の乳房が重ねられて形を変える。
「んっ・・・ふぅううう・・・はぁ・・・はぁ・・・」
熱い肉棒が膣壁を削り、亀頭が子宮口を垂直に突き上げる。
知弦は快楽に集中するために目を閉じ、少し苦しそうな表情で下半身から広がる快感を愉しむ。
「知弦さん、こっちはどうですか?」
鍵は支えているほうの指を動かして、知弦の肛門を探り、周囲の皺を伸ばすように撫で回す。
「うぁっっ!こら、キー君・・・お尻はダメェ・・・!」
驚いて目を見開き抗議するも、言葉とは裏腹に膣壁は反応して締まったり緩んだりしている。
「でも知弦さん、感じているんじゃないですか?ほら、こうすると」
鍵は二本の指で肛門をかき分けて広げたり、指の関節を曲げ伸ばしして、ぐにぐにと腸粘膜に押し付けたりする。
「ひぃいいいぃっ・・・!やあああああっ・・・!」
ひんやりした外気が体内に入り込み、内臓の奥深くを嬲られる感覚に体が急速に冷える。
「ほら、知弦さん、やっぱり気持ちいいんでしょう?」
「やらぁ・・・!ふああ!そんな、ことは・・・!」
「でも、こんなにスムーズに指入りますよ」
鍵は無慈悲に指を出し入れし、腸壁を擦りたてる。苦痛に似た快感が尾底骨から背骨を駆け抜けて知弦の脳髄を痺れさせる。
「ひゃあああん!ああぁああっ!だめぇ・・・それ以上はぁ・・・!んんんーッ!」
「ああぁあっ!知弦さん・・・!?」
知弦の体が一瞬硬直し、膣がきゅっと窄まる。鍵は達しそうになるのを歯を食いしばってこらえる。
「っはぁ・・・はぁ・・・。知弦さん、お尻の穴いじられてイっちゃっいました?やっぱりお尻好きなんじゃないですか?」
「やらあああっ!許して!こんなところ、見せられない・・・!」
「いえ!俺、知弦さんのそんなエロいところも大好きです!」
鍵は肛門を責める指を止めず、もっと奥まで指を埋め込む。
「ふああああぁあああっ!ばかぁ!だめ、そんなこと言われたらぁ・・・私、もっとエッチなコになっちゃう・・・!」
「いいですよ、もっと・・・知弦さん・・・!」
アナルに指を挿したまま、今度は腰を揺することに集中する。知弦も鍵にしがみつき、二人の律動は次第に大きくなっていく。
「んんっ!はぁっはぁっ・・・あんっ!ああぁっ!あああああああ!気持ちいいのぉっ!お尻の穴で感じちゃう・・・・・・!アソコ、疼くからぁ、もっと奥ぅ!奥、ついてよおおおおおおっ!」

―――――― ああ、もう。好きな人に自分をさらけ出すって、なんて気持ちのいいことなんだろう。

知弦が腰を落とすたび、ぐじゅ、ずじゅ、と卑猥な水音が室内に響き渡る。
肉棒を引く抜くたび、熱を帯びたとろとろの肉ヒダが精液を搾取しようと肉棒に絡みつき、奥までえぐり込むたび弾力ある膣壁に包みこまれる。最奥で硬い子宮口に、敏感な亀頭が圧迫されるのもたまらない。
「きゃん!こんな、奥、潰れて、だめ・・・壊れちゃう・・・キー君の形に変わっちゃううううぅ!」
知弦の目からは涙はぼろぼろ零れ、半開きの口からは舌がかわいくちろちろと見え隠れしている。鍵は顔を近づけその舌めがけてキス。そしてそのまま舌で知弦の口内を犯す。
「んちゅ・・・ちゅぷ・・・ぷふぅ・・・じゅるるるっ・・・」
知弦は嬌声をあげようにも、唇を塞がれ舌を吸われて、呼吸もままならない。しかし、その息苦しさも、腸壁の奇妙な感覚も、官能に変わり、快感はさらなる快感を呼ぶ。

(やああああああああっ!私、キー君に、穴という穴をいじくられて感じてる・・・!そんな、違う・・・こんなの、私らしくもない・・・でも、気持ちいいのぉ・・・!)
粘膜をことごとくいたぶられている隷属感も、今はそんなに悪くないと思えた。
「っぷはあぁ!はぁああああああああああっ!らめぇえええええ!狂っちゃう!キー君に狂わされちゃううううううう・・・!」
ようやく口が解放されたが、呼吸が追いつかない。心臓は血を全身に廻らせ、額には玉のような汗が噴き出る。
口は力なく半開きの状態で、荒い息とともに唇の端からは涎を垂れ流している。
目は瞳孔が開いたままで微妙に焦点が合っていない。
「あっあっあっー!いいわぁ・・・中がいっぱい擦れて・・・奥の硬いとこひしゃげそう・・・キー君、もっと欲しいの・・・もっと突いてよぉ・・・!」
絶え間ないピストン運動のたびに体重が接合部にかかり、内臓ごと突き上げられるような衝撃に脳が揺さぶられ、目の前に星が瞬く。
目の前が薄く霞み、体がふわりと宙に浮く感覚。上も下も分からなくなり苦痛は消えて、体重を感じなくなる。
「あ゛あ゛あ゛ー!イクッ!イっちゃうよぉおおおおおおおおッ!」
獣のような咆哮とともに、鍵の背中にシャツ越しに知弦の爪が食い込む。
「すごい・・・締め付けられる・・・っ!うあああっ!知弦さん・・・!」
痛いくらいの締め付けに、腹部が熱くなり急速に射精欲求が高まる。
「俺、もう・・・」
「ひぁ!キー君の、また、大きくなってる!いいわよ・・・全部、なかに出してぇ!」
「く・・・っ!出しますよ、知弦さん・・・知弦さぁんっ!」
鍵は両脚に力を入れ、勢いよく腰を最奥に打ち付けて熱い精液を放つ。
「あ、ああぁああああああああああああ!熱い!子宮蕩けちゃう・・・!あああああんっ!キー君がいっぱい・・・!」
膣壁が一斉に蠢き、ヒダが肉棒にしゃぶりついて精液を一滴残さず子宮に収めようとする。
「これぇ・・・すごいの・・・またきちゃう!ふああぁあああああああ!」
絶頂を迎えた知弦は涙と涎を垂れ流しながら全身を大きく震わせる。
「あ、あああああ・・・」
子宮を埋め尽くした大量の精液は接合部から溢れだし、二人の隙間を埋めていく。まるで体温までひとつになれたような、そんな気がした。

日は沈みかけ、太陽の断末魔は世界をオレンジ色に染め上げる。
鍵は心地よい脱力感のなか、半分寝ているような知弦を抱きかかえていると、ふと用具を置いておく棚が視界に入った。知弦考案の『生徒会の新活動』を思いだして鍵は軽く身震いした。
(そういや、知弦さん、アダルトグッズとか興味ありそうだな・・・。今度買ってみるか。まあ刺激を求める知弦さんなら大丈夫・・・だと思う)
そんなことを考えながら、鍵は恋人をそっと抱きしめた。
髪からは、甘い良い匂いがした。

次の日。

「参加することに意義があるのよ!」
会長がいつものように小さな胸を張ってなにかの本の受け売りを偉そうに語っていた。
「文化祭の話ですか?別に生徒会は十分関わってると思うんですけど」
「それは事前準備や当日の事務処理の話。やっぱり、これだけ美少女が集まっているのに、『生徒会』としての出し物がないのはもったいないことだと思うのよ」
「はあ、まあ確かに。それに当日は基本、各自団体まかせで、しかも現場指揮は文化祭実行委員が執るから、俺らは多少の余裕はありますよね」
「そうでしょう!だから」
会長は満面の笑みで、ホワイトボードにその『出し物』とやらを書き始めた。
「今年の文化祭で生徒会は」
くるりとこちらを向いて、高らかに宣言した。

「ネコミミメイド喫茶をするのよ!」


「「「「・・・・・はい?」」」」

To Be Continued!

参考情報

2009/11/23(月) 22:43:17~2009/11/23(月) 22:55:22で9レスで投稿。
田中 光さんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレでの7作品目。
前作の続編。


  • 最終更新:2010-07-05 13:00:52

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