Kさんの小説2

本文

「さ、学園に行くぞ、深夏」

そう、学園にいくのだ。というのも、俺達が通う碧陽学園には
夏休みの最中にも特別講座のようなものがあり、それに参加している。
深夏曰く、やることがないからだそうだ。
俺との愛を育むという作業があるじゃないか!
「そっ、それは・・・また夜にしてくれよ。なっ?(///」
ぶはっ!
作者さん、血液が足りません!
盛大に鼻血がでてしまった俺は、あわててティッシュをとる。
「ま、いいけどな(ゴシゴシ)支度できたか?」
「できたぜ、んじゃ行くか!」

「ほら、鍵」
「なんだ?」
「手だよ手、繋いでいこうぜ」
・・・なんですと?
「それは大変うれしいんだが、どうしたんだ?」
俺はあくまで平静を装う。ここで焦っては漢が廃るからな。
「手繋ぐのに、別に理由なんていらないだろ・・・(///」
グッ
思わず喜びを噛み締めた。
あのツンデレラこと深夏がそこまでして俺に触れていたいとは・・・デレ期ですな。ふぇっふぇっふぇ
ってわけで、深夏と仲良く手を繋いでの登校。
どうだ、うらやましいだろう!
そんな浮かれた気分でいると、俺の第六感ともいえる美少女センサー(税込870円)が反応した。
前方に美少女反応有りだな。
目の前にロリ体系で桃色の髪をした美少女が立っているではないか。
「んー・・・会長さん?なんでこんな所に」
「あの顔は・・・ひどく怒ったときの会長だ・・・」

「おはよう・・・二人とも」

な、何だ!?この会長から溢れる憎しみのオーラはっ!?
『お・・・おはようございます!』
二人してビビりまくりだ。
「杉崎、深夏。なんで二人が一緒にいるのかしら?」
「なっなるほど、妬いてるんですn」
「私の質問に答えて!」
ぐっ、これは本気で怒ってる・・・アイコンタクト開始!

(なぁ深夏、どうするよ)
(どうするっつったって・・・正直に言った方がいいんじゃねぇか?)
(確かにそれも一理あるな。だが、会長がそのせいで不機嫌になったとしたら・・・)
(「恋なんて一時の気の迷いなのよ!」)
(なんてことになって、俺たちに飛び火しかねないぞ)
(う・・・それはめんどくせぇ)
(ここはやっぱり・・・)
(隠し通すか・・・)
(よし、俺に任せろ!)

「いやぁ、俺達はたまたまそこでたまたま出会ってたまたま一緒に登校してるだけですって」
「じゃぁなんで手を繋いでるの?」
「それは・・・その・・・」
前言撤回、あなたに任せます。俺は深夏へと視線を向ける。
呆れたようだが。一応察知してくれたのか、弁解の言葉を述べ始めた。
「会長さん誤解なんだ!」
よし、お前なら出来る!
持ち前の熱血精神で、この状況を乗り切ってくれ!
「手にアロンアルファg「ごめんなさい俺が無理やり繋ぎますた!」」
深夏に任せたのが間違いだったようだ。
接着剤付けたまま登校するわけがないだろ・・・。
とっさに無理やりな嘘を言ってしまったが、大丈夫だろうか。
「・・・なぁんだ接着剤なんだ!そっかそっかぁ」
・・・Why?何故通じたし。てかそっちですか会長!
すると深夏は俺に囁く。
「だから任せろって言ったろ?会長さんは天然なんだから」
「お、おう!サンキュ」
相も変わらず頼もしすぎるな、深夏。
しかし何故会長はここにいるのだろうか?わざわざ来たとしても理由が分からない。
様々な疑問とエロスを抱えつつ、俺達は碧陽学園に到着した。

~授業省略~

「はーいはいはーい」
「なぁに~杉崎?」
「なんで生徒会があるんでしょうか?」
そう、夏休みの特別講習とやらに参加してはいるものの、生徒会の活動があるとは聞いていない。
くぅ、せっかく深夏との甘ぁ~い時間が待っていると思ってたのにorz
とはいえ、いつもの5人が揃っている生徒会はいつもと同じで居心地が良いなぁ・・・。
いやぁ・・・なんかこう極楽って感じで・・・

~30 分後~

・・・暇すぎる。
会長はダウンしてるから離せそうにないし、知弦さんはなんか危なそうな本読んでるし、真冬ちゃんも危なそうなBL本読んでるし・・・
唯一普通に読書してるのは深夏だけか・・・。
少し・・・からかってみるかな。

深夏視点

ふぅ、今回も熱い展開だったなぁ。
にしても自棄に静かだな、生徒会室。
・・・まぁいっか、こっちもジャ○プも読もうかな。
「んひゃっ!?(///」
思わず声をあげてしまった。
鍵がいきなりアタシの胸を触り始めたからだ。
「け・・・鍵?」
「なんでございますか深夏嬢」
「嬢ってなんだよ・・・てか触んなぁ!」
「まぁまぁ、暇で仕方がなくてさぁ」
「このまま牢屋に閉じ込められてさらに暇な生活を送りてぇか・・・(ポキポキ)」
ササッ
さすがに御免らしい、鍵がアタシの体から手を離した。
少し・・・名残惜しいかも。
・・・へっ!?あ、いや違うって、ちょっとだけだからな、ちょっとだけ!!
「まずい!一気に深夏√ENDのフラグが崩壊し始めているっ!?」
「ふぇ?あ…えっと・・・えっとさ!」
「ん?」
「この学校で、本当にお前のことが嫌いな奴なんて・・・いないんだぜ?もちろん・・・アタシもな(///」
「深夏・・・」
そう、鍵は誰にでも優しい。
誰にでも愛される存在。
その存在に・・・アタシという存在が愛されてるんだ。

~帰宅時間~

「じゃぁお姉ちゃん、真冬は知弦さん達と帰りますから、楽しんできてくださいね★」
「あ…あぁ(///」
真冬はアタシ達の交際を唯一知ってるだけあって、色々とサポートしてくれている。
「深夏、せっかくいい人に巡り合えたんだから、手離しちゃ駄目よ?」
知弦さんはアタシの考えなんてお見通しみたいだ。
「そういや鍵は?」
「さっき、アカちゃんに呼び出されてたわよ?」
「会長さんに?・・・そっか、ちょっと見てくるよ」
「なら、私達は先に帰ると伝えておいて」
「了解了解っと」
しっかし、どうしたんだろうなぁ会長さん。

鍵視点

「どうかしたんですか会長」
俺は目の前の女の子にそう問いかける。
「いやぁ、ビックリしましたよ。まさか会長本人から呼び出されるとは思ってもみなくて」
「杉崎・・・」
「はい!なんでしょうか!」
会長の頼みなら、例え火の中水の中その他もろもろですとも!!
「杉崎と深夏は・・・付き合ってるんだよね?」
「・・・ふぇ?」
「深夏のことが・・・好きなの?」
あー・・・まぁ流石にバレますよね。
「そりゃ好きに決まってるじゃないですか。」
「それは・・・ハーレムじゃなくて?」
「ハーレムは確かに目指していました。でも、俺のことを一番思ってくれているのは・・・深夏でしたから」
「・・・そっか」

くりむ視点

「ハーレムをやめたってことは・・・私や知弦、真冬ちゃんを諦めるってこと?」
「・・・はい」
「・・・うそつき」
「か、会長?」

皆好きです

超好きです

皆付き合って

絶対に・・・

絶対に幸せにしてやるから

って言った癖に・・・

「・・・して」
「はい?」
「どうして私じゃだめなのよっ!!」
「なぁっ・・・会長!?」
「最低!杉崎なんて大っ嫌い!!」
「会長落ち着いてください!!」
杉崎が必死に私を止めようとしてくれてる・・・。
でも・・・抑えられないんだもん・・・。
「誰も傷つけないとか言っておいて!ひどいよ・・・私だって杉崎のことが・・・うぅっ・・・ぐすっ」
「か・・・会長・・・」
「杉崎・・・深夏じゃなくて私を見てほしいの・・・私だけを見てほしいの・・・」
どうしよう・・・体が勝手に動いちゃうよ・・・。杉崎・・・。

深夏視点

「なんか会長の声がするな・・・また鍵が怒鳴られてんのか(笑)」
それだけだと思っていた。
それだけなら、どれほど良かったのか・・・。
その先に何が待ち受けているのかも知らないまま、アタシの手は生徒会室のドアへとのびた。
ガラッ
「ほら会長さん、今日はもうそのくらいにしてやん・・・な・・・」

その時アタシの眼に映ったのは、二人の影が重なっている姿だった・・・。

・・・鍵・・・会長さん・・・・・・?
どう反応すればいいのか分からない
アタシはしばらく言葉を発することも、その場から動くことすらできなかった。
眼から溢れる涙で、視界が全く見えない。
それでも硬直を何とか解いて、前も見ずにその場から逃げだした。

鍵視点

「か・・・会長・・・すみません!」
俺は会長の体を振り払い、走った。
「今は・・・あいつのことしか頭にないんです!!」
そうだ、あいつの・・・深夏のことしか・・・俺には・・・。
が、案の定スポーツ全般で深夏に勝てるわけがなかった
でも俺は走った、今追いかけなければ本当に消えてしまいそうだったからだ。
だが、結局その日はもう深夏と会うことができなかった。

~翌日~

「・・・駄目だ、眠れやしない」
帰ってからすぐベッドにルパンダイブしたというのに・・・。
深夏・・・会長・・・、俺はどうすりゃいいんだ・・・。
生涯ずっと守ってやるって誓ったのに・・・。
「俺は誰一人幸せにできねぇのかよぉ!!」
自分が悔しい。存在が悔しい。何も守れない無力さが、俺の心を切り裂いていく。
落ち着け俺、知弦さんも言ってただろう。
焦っていても仕方がない、まずは電話だ。

しかし深夏は電話に出ず、登校時間になっても現れなかった。
学校までの道のりが自棄に長い・・・。
授業がまるで頭に入ってこない・・・。
だが本能だけは働いていて、無意識のうちに生徒会室の前へと来ていた。

ガラッ
そこに、深夏の姿は無かった。
学校に来ていないということなのだろう。
いつも以上に顔が白くなっている真冬ちゃん。
平静を保っているようで、眼に陰りのある知弦さん。
いつもとはまるで違う、別人のように暗い・・・会長。
「「「「・・・」」」」
沈黙が室内を支配する。
その沈黙から潜んでいたかのように、小さな声が俺に聞こえてくる。
「お姉ちゃんは・・・」
「深夏が・・・どうしたんだ」
「お姉ちゃんは・・・昨日は家に帰っていないんです・・・」
・・・何を言っているんだ?
深夏が・・・あの後家に帰らなかったって言うのか?
ってことは・・・あの時から今この時間も・・・ずっと外にいるってことなのか?
「真冬ちゃん・・・それは・・・本当なのかい?」
「・・・はい」
今にも消えそうな儚い声。
この声が、全てを語っているような気がした。
「うぅっうあああああぁあああああ!!」
「っ!?キー君!?」

何も分からない

何も考えられない

何も守れない

いつだって俺は弱かった・・・。

周りからも孤立した存在で・・・誰にも相手にされなくて・・・。

「っ!?」
「キー君?」「先輩?」

― この学校で、本当にお前のことが嫌いな奴なんて・・・いないんだぜ?―

み・・・深夏?

―もちろん・・・アタシもな―

深夏っ!!

そうだ・・・誰よりも俺の存在を認めてくれていたのは・・・深夏だ。
深夏がいたから・・・俺はここにいるんだ。
深夏だけじゃない・・・皆もだ。
皆のおかげで・・・"杉崎鍵"がいるんだ!!
誰一人、欠けちゃいけないんだっ!!

バンッ!
俺は勢いよくドアを開け
ちょ勢いありすぎて手痛っ!?状態になりつつも
深夏を探しに走った。

くりむ視点

「・・・」
「はぁ・・・キー君、行っちゃったわね」
「言っちゃいましたです・・・」
そう、行ってしまった。
もう・・・"私"のもとには帰ってこない。
全部・・・私が悪いの・・・全部・・・全部・・・!!
「うっ・・・ひっく・・・すぎ・・・さきぃ・・・!」
「か・・・会長さん!?」
「アカちゃん、どうしたのっ!?」
「いやあああああああああああ!!」
「なっ!?アカちゃんやめなさい、死にたいの!?」
「私さえいなければ・・・私なんかがいなければ!こんなことには・・・」

知弦視点

「変な気を起こさないで!」
バシッ!
私は・・・無意識のうちにアカちゃんの頬を叩いていたの。
あんなに可愛くて・・・傷つけはしないと思っていたアカちゃんを・・・。
でも・・・間違ってはいないと思ったわ。
「ち・・・知弦・・・?」
「あなたがいなくなって・・・誰が喜ぶのかしら・・・」
「だって・・・私は・・・!」
「あなたはこの生徒会の長、"桜野くりむ"なのよっ!!」
・・・しまった。感情が高ぶりすぎて、地雷を踏んでしまったかもしれない。
「私の代わりなんてほかにもいるっ!!私がいない方が・・・皆幸せなのっ!!全部・・・私がいけないのおおお!!」
ガンッ!
「私がっ!!私がいたからっ!!私が杉崎を好きになったからっ!!」
ガンッ!ガンッ!ガン!
「か・・・会長・・・さん」
真冬は気を失ってしまっていたわ。
アカちゃんは混乱して頭を壁に当て、クリムゾンのような、綺麗で鮮やかな血を大量に流していたから・・・。
「ア・・・アカ・・・ちゃ・・ん」
怖かった、体が動いてくれなかった。
止めないといけないのに・・・どうして・・・どうしてっ!!

「ふっ!」
「うっ・・・」
その時、アカちゃんが倒れだしたの。
真儀瑠先生が気絶させた見たい・・・。
「大丈夫か、二人とも」
「それよりも・・・アカちゃんが・・・!!」
「あぁ、このままだと危険だ、応急処置をしたら、私は学校に許可をもらってくる」
「でも・・・アカちゃんが!!」
「焦っていても仕方がない、だろ。お前の今すべきことは、救急車を呼ぶことと、"桜野くりむ"を信じることだ!」
「は・・・はい!」

鍵視点

「深夏・・・深夏ーーっ!!」
ご近所の冷たい眼差しなど気にも留めず、ただひたすらに深夏の名前を呼ぶ。
なぁ深夏・・・お前は今、どこで何を考えてるんだ。
昨日の夜は・・・寒かったんじゃないのか。
一人で・・・寂しかったんじゃないのか。
すごく、辛かったんじゃないのか。
そんな考えが、脳裏を過る。
・・・いや、焦っていても何も始まらない。今は、深夏を探すことが一番大事だ!!
そして、また名前を呼ぶ。
いつものお前は、その熱血な対応で応答してくれたじゃないか!
どこにいるんだ・・・。

― 深夏!!―


深夏視点

「鍵・・・鍵・・・」
誰よりも優しく、誰よりも愛しいその名前を呼んでも、返事は帰ってこない。
寒ぃ・・・流石北海道の夜だな・・・、夏だってのになんて寒さだ・・・。
手が冷たい・・・体が・・・痛ぇ・・・。
こんな時・・・鍵が傍にいてくれれば・・・
鍵が抱きしめてくれれば・・・こんな寒さ・・・なんともねぇのに・・・!
どんなに辛くても・・・どんなに寂しくても・・・、鍵が・・・鍵のぬくもりが、アタシを包んでくれてたのに…。
だけど鍵は・・・会長さんと・・・。
鍵・・・怖いよ・・・寂しいよぉ・・・。

鍵・・・。

「・・・深夏」

っ!?
「・・・鍵・・・?」
「さぁ・・・帰ろう。」
「・・・ぐっ・・・グスッ・・・けぇんぅ・・・!」
「おかえり・・・深夏」

「ホラ、お前が好きないつものコーヒーだぞ」
「う…うん…」
ズズッ
体が冷えているだけあって、やっぱり熱かった。
コーヒーの味どころか、香りさえ分からない。
けど・・・暖かい、何かが伝わってきた。
「俺の愛情100%だぜ」
「へっ、何言ってんだよ」

体が温まった頃に、鍵は昨日あったことの全てを教えてくれた。
そんでやっぱ・・・、鍵は鍵だった。
なら・・・アタシは・・・。
「深夏は」
「ん…」
「深夏は・・・深夏でいてくれれば・・・それでいい。」
「あぁ・・・そうだな」
「んじゃ風呂入るか、寒いだろうしさ」
「了解っと、それじゃお手柔らかに頼むぜ」
「・・・お手柔らか・・・に?」

「「・・・」」
沈黙状態だ・・・。
「いくら初めて二人で風呂に入ったからって・・・なんか話すことないのかよ・・・」
「いい体つきしてますnげふぅっ!?」
「は・・・恥ずかしいこと言うなぁ!!(///」
「み、深夏が言えって・・・ガクッ」
「・・・は・・・早くしろよ、意気地なし・・・」
「いいんだな?トランザm・・・あいやいや、暴走するかもしれんぞ」
「別に・・・鍵ならいいぜ。それに、読者が超展開すぎてワロタ状態になるだけだしな」
「それもそれで困るよっ!てかメタ発言禁止!!」
全く、そんなこと言ってねぇで早く始めろよ・・・。
鍵が優しいのは・・・アタシが一番理解してんだから・・・。
「じゃぁ・・・行くぞ」
アタシの胸に・・・鍵が手を伸ばす。
「んっ・・・ふぅぁ」
「やっぱ深夏は可愛いな(笑)」
そう言って、今度は秘部に指を宛がい、ゆっくりと挿れていく。
「んぅっ!ひあっ!?」
「どうだ?深夏」
「なっ・・・中でグリグリしちゃ・・・だめぇ」
どうしよう・・・恥ずかしすぎて鍵と顔が合わせらんねぇ・・・(///
少し同様してる間に、鍵はアタシを四つん這いにさせていた。
「・・・お前、ここは正常位がデフォだろ・・・」
「たまにはいいだろ?こういうのも」
まぁ、ある意味良かったかもな。
今鍵と顔合わせたらまたいつかのように昇天しかねないし・・・(///
「それじゃ深夏…挿れるぞ・・・」
ズ・・・ヌブッ
「ん…ふぁんっ!・・・うっく・・・ひぁん」
「くっ・・・深夏っ!」
「あぁんうぅっ・・・ひっ・・・んぁあうっ!?」
急に、鍵の腰が早くなる。言わば牙突的な感じに。
「やっぱ深夏は、正直で恥ずかしがり屋って言う二面性も兼ね備えてるよな」
「カァーーーッ!ごちゃごちゃ言うなぁ!!」
若干一言余計な鍵に対して反論する。
鍵風に分かりやすく言えば、"深夏のツン度が上限を振り切りそうだ"。
「ほら・・・せっかく可愛い声なんだから、我慢すんなよ」
「ばっ、馬鹿ぁ!! (///」
鍵は本当にデリカシーってのがないよな・・・まぁそれもいいとこなんだけど・・・。
「こんな声聞けんの・・・鍵だけなんだからなっ!!(///」
「そっか、じゃぁ俺は世界一の幸せもんだな」
「んむっぅ・・・」
鍵とアタシの唇が触れ合う。
「深夏っ・・・出すぞ!」
「んふっ、んああっ!けっ、鍵ぅっ・・・アタシも・・・イクぅぅ!!」

世界一の幸せもん、か・・・

でも鍵、それはな・・・

「んんっ!んぅあああああああああああっ!!」

アタシの台詞だってば・・・。

真冬視点

「ぐずっ・・・お姉ちゃ・・・ひぅっ・・・よかったぁ・・・本当によかったぁぁ・・・」
もういないのではないかと思うほどに心配した寂しさと、お姉ちゃんが見つかった嬉しさが混ざり合い
とにかく真冬は涙を流しました。
先輩と手を繋いで生徒会室に入ってきたお姉ちゃんを見て
知弦さんも涙を流し、会長さんは泣きすぎてうめき声に聞こえるほどでした。
「真冬、ここは退出しましょ」
知弦さんは会長さんをなだめつつも、3人で話をさせるために、真冬と一緒に生徒会室を出ました。
10分程経過した頃、知弦は、"もういいかしら"の相図をし、真冬は扉を開けました。
そこには、抱きつきながらお姉ちゃんに謝る会長さんと
眼をつむりながら涙を流しているお姉ちゃんと
嬉しさと切なさ・・・いや、儚さが混じったような瞳でそれを見つめる先輩がいました。
すぐにとは言えませんが・・・どうやら3人とも、仲直りできたみたいです。

くりむ視点

もう私は必要ない、そう思ってた・・・。
でも・・・杉崎と深夏は・・・私を責めたりはせず、逆に慰めてくれたの。
「・・・どうして・・・」
「・・・会長さん?」
「私は杉崎を困らせて・・・深夏を傷つけて・・・二人の仲を引き裂いてしまったのに・・・」
「それでも・・・」
「す・・・杉崎?」
「それでも俺は・・・会長を嫌いになったりしません!」
「っ!?」
「そうだぜ、会長さん・・・もとはと言えば、アタシも悪いんだ」
「だけど!私は・・・深夏を」
「でも・・・」
「・・・」
「会長が鍵を好きでも・・・アタシの気持ちは揺るがない」
・・・。
「だからもう・・・この話は終わりだ。鍵が守りたかったのは、アタシや会長はもちろん、知弦さんも真冬もだ」
杉崎が・・・皆を・・・?
「だけど、鍵が一番守りたいのは・・・この"生徒会"だから・・・」
「・・・そっか・・・そうだよねっ!!」
そうだよ・・・私はこの生徒会を包んでくれてる杉崎が・・・鍵が好きなんだからっ!!

鍵視点

「それじゃ、またいつものように駄弁る生徒会に戻りましょうか!」
「あぁ、そうだな!」
「ちょっとまったぁ!!」
ん?また会長がいつものように小さな胸を張って、俺に語りかけてきた。
「なんです?会長」
「私のことは"くりむ"と呼びなさい鍵」
なぬぅ!?鍵だと?!
「それと・・・もう一つ」
「・・・はい」
「絶対に深夏を・・・幸せにしてあげなさいねっ!!」
「モチのロンです!!」
『古っ!?』
そうだ、これが俺のいる生徒会・・・俺のいるべき場所・・・。
この生徒会を・・・そして深夏を・・・俺は必ず守りとおして見せる。
今も・・・これからも・・・。

―俺とくりむが名前で呼び合うようになり、深夏がやきもちを妬くようになったのは、また別のお話―


参考情報

2009/12/12(土) 15:20:35~2009/12/12(土) 15:23:43で7レスで投稿。
Kさんの生徒会の一存のエロ小説を創作してみるスレで2作品目。



  • 最終更新:2010-07-05 18:15:07

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